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■隣の人の、人となり。
2005年08月12日(金)
夜、ピンポーンと家の呼び鈴が鳴った。こんな時間に訪問する
客などはヨネスケぐらいしか思い浮かばないので、用心して
ドアを開けてみたら

「こんばんわー。隣ですけどー」

隣室に住むお姉様であった。年の頃は20代半ば頃か。すっぴんに
メガネをかけた無防備ないでたちであったが、化粧など必要ない程
のモデル顔美人。サラリとした長髪とスラリとしたスレンダーボデー。
なおかつきちんと整ったふたつの胸のふくらみは、何でもできる
証拠なのと言わんばかりに自己主張している。

一人暮らしであったら壁に穴を掘ってでも潜入するところであるが、
残念なことに男と暮らしている。またその男がカッコいいのである。
ふたりで並んで歩いているのを見ると、どこぞの芸能人カップルの
ようである。

いちど夜に彼らが駅前商店街で手を繋いで歩いているのを見たこと
があり、きっとこれから飲みに行くんだろうなあ、彼らのことだ、
きっとオサレな店に入るに違いない、と大変興味をそそられ尾行して
みたところ(ストーキングは犯罪です)ただの「和民」だったので
大層がっかりした覚えもある。

話がそれた。その美人さんが言うには

「実家に帰ってましたので、お土産を持ってきました」

とのことだった。以前僕の親戚から新潟名物笹ダンゴが送られて
来た際におすそわけしたので、そのお返しであろう。

「あーすいませんねえ」

ふと後ろを振り返ると、娘・R(2才)が部屋の隅で怯えながら
じいっとこちらを見ている。ナマハゲが来た訳じゃないんだからと

「ほら、R、おいで」

声を掛けると素直にトトトと走って来たので

「はい、お姉ちゃんにありがとーって言いなさい」

と言うとペコペコと頭を下げた。よしよしいい子だ。お姉ちゃんの
ような美人になるんだよ。

「いつもこの子がうるさくてすみませんね」

「いえいえ、全然聞こえませんよ!大丈夫です」

などとやりとりがあって美人さんは帰って行った。その後お土産の
包装を開けてみる。彼女のことである。きっとやんごとなき清楚な
な生まれに違いない。松涛とか白金とか高級住宅街な感じの。それで
お土産も「シロガネーゼまんじゅう」とか(発想が貧困)そういった
類のものかと思ったら、中身は…

「愛媛県新居浜産:ちくわ」

だった。…渋い。ますます惚れた。こんなことだったら僕もこないだ
田舎に帰った時にお土産を買ってくれば良かった。そうすればまたお隣
を訪問できたのに。栃木名物イチゴとかブドウとかナシとか米とか
ガッツ石松とか。

それとも日光金精峠名物、男根の形をした飴(本当にある)で精を
つけてもらうとか。僕らと隣の部屋は、大家曰く「当り部屋」であり、
ウチも以前隣に住んでいた夫婦も子供ができた。

今の美人・イケメンカップルにも頑張って貰い、子を授かって貰いたい
ものである。さすれば僕はイヤーンアハーンな喘ぎ声が聞こえるよう
何とか対策を考えるよう努力する所存である。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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