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■親子生返事問答。
2005年05月13日(金)
とあるおもちゃ屋を通りかかった。

ショウウィンドウには動物やディズニーもののぬいぐるみや
ロボットのおもちゃが陳列されていた。

そこに父親に手を引かれた小さな男の子が駆け寄り、

「わんわん」

などと言って指差しており、父親は

「ホントだねえ」

と相槌を打っていた。

ああ、どの親子も同じことをやっているのだなあと僕は
その光景に足を止めた。男の子はちょうど僕の娘・R
(1才半)と同じぐらいの年頃。簡単な単語を少しずつ
覚える時期である。

僕もRに動物の絵本などを見せると

「もーもー」「ぶーぶー」

やはり徐々に覚えてきた言葉を言うようになって来ているので

「おーそうだねえ」「いや、それはメエメエだよ」

などと相槌を打ったり教えたりするのである。しかしこの
父親はひとつだけ違ったところがあった。いちいち相槌を
打つのだけれども、男の子が指差す方など見ておらず、
ケータイ画面なぞを眺めていたのだ。要は生返事である。

喋り始めの子供が話すさまというのは見ていてとても
嬉しいものだと思っていたが、この父親は違うのだろうか。

男の子はミッキーマウスを指差して言った。

「ちゅーちゅー」

「ホントだねえ」

父親はケータイ見ながら生返事。男の子の指差し言葉と
父親の生返事のやりとりは飽きもせずまだ続く。

次にドナルドダックを指差しては

「がーがー」

「ホントだねえ」

そして猫のぬいぐるみ。

「にゃんにゃん」

「ホントだねえ」

馬のぬいぐるみ。

「ヒヒーン」

「ホントだねえ」

マジンガーゼットのおもちゃ。

「ママー!」

「ホントだねえ」

ホントなわけねえだろ!!!!

生返事のせいで
ママ変人になってしまった、
というお話。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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