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■真珠の鼻水を浮かべたら男の子なんてイチコロよ。
2004年06月28日(月)
隣の寝室からウシガエルの鳴き声のようなイビキが聞こえる。
鼻風邪を引いた娘・R(10ヵ月)に違いない、と様子を窺ったら
嫁だった。

グモモーン。
グモモーン。

そういえば嫁が寝る前、Rの風邪が伝染った、と言っていた。
Rと同様に鼻がズルズル音を立てていた。

僕は鼻水ズルズルになった場合、家の中では真っ先に鼻の穴に
ティッシュを突っ込む。嫁は笑うが一番楽なのである。なので

「お前もティッシュ鼻に突っ込め!」

今度は僕が笑ってやる、と嫁にも勧めたのだが

「それは女として絶対できないわ!」

嫁は頑として断った。例え家の中であろうとも、見られる相手が
10年以上の付き合いの僕だけであろうとも、それをやってしまっては
女として何かが終わってしまう気がする、と嫁は言うのであった。

ドムゴオオオ。
ドムゴオオオ。

しかしその嫁の意地も虚しく、とても人のものとは思えない
イビキひとつごとに、女としての何かが終わっていく…と、
その女を娶った僕は、悲しさと共に感じざるを得ないのであった。

てか、どんどんでかくなってるんだけど!

いや、別に嫁に非があるわけではない。風邪が悪いのだ。
それもRから伝染ったのである。母として名誉の負傷とでも言おうか。
聞かなかったことにしよう。僕も寝床に入って寝ることにした。

…うるさくて眠れない。

目を固く閉じても容赦なく轟く爆音。逆に視界を遮断し、音だけの世界になると、
隣で寝ているのは嫁ではなく何か猛獣とか魑魅魍魎とか、そういった類のような
気がしてきて、恐怖心も加わり更に眠れない。

いつもは細い寝息を立て、いかにもオンナオンナしていた我が嫁。
寝床で獣になるのは僕だけだったのに、変われば変わるもんである。

鼻水は うつりにけりな いたづらに。

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今日もアリガトウゴザイマシタ。

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