いや、本当に毎回、地味に落ち込む。何回、あなたを思い出してはあなたのことを忘れなきゃいけないんだろう。みんな、どうやってそのループから脱したんだろう。私はまだ、過渡期にいるだけなんだろうか。それとも、次に心を寄せる人が現れない限り、ずっとずっと、同じところにいるんだろうか。死んだときも衝撃はあった。だけど、その痛みが引いたと思って油断していたその後、あなたと選んだものだとか、あなたが愛用していたものだとか、そういうものが、ひとつひとつ、劣化してどうしようもなくなるたび、手放した方がよいと理性が囁くたび、あなたを思い出さざるを得ず、いないことに寂しくなったり勝手に傷ついたりして。嫌いで別れた方が、なんぼよかったか。