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心の風穴 - 2004年07月09日(金)

毎日同じくらいの時間帯に同じ仕事をして、他には少しネットをだらだらと眺めて、それ以外何も無い只それだけの日々が連続すると、心にぽっかり開いた「穴」が物凄く誤魔化しきれない程に強く切なく感じられて。

さよならを言われてから何度かメールや手紙を書いた。けど返事は無く。あってもまたさよならという単語が書かれていて。
変わってなければ住所も電話番号も分かるのだけど、拒絶を恐れている。
本当にもう金輪際関わりたくないと思われているなら、こちらからの接触は迷惑以外の何者でも無く、下手するとストーカーのようになってしまう。

あれからもう、5年、かな。

今現在の私はやりたい事をやって、恋人と呼べる人も居て、不自由と言う程の不自由は何も無い。多分幸せなんだろう。
もうこれ以上何かを望むのは贅沢ですか。我侭ですか。傲慢ですか。

恋心と同じか、あるいはそれよりも強い想いが、恋人と呼べる人に対するものの他にもう一つ、私の中にあります。それは家族に対する想いともまた違っていて。
只友達という関係を作るのがこんなに難しいなんて。
あの頃よく思っていた。
でも「友達」という呼称には当てはまらないかもしれない。「恋心」という呼称にも当てはまらない。だとしたらこれは何?
会いたい、話したい、繋がっていたい。
恋心に酷似してはいるけれど、色々話をしたり聞いたり笑いあったり時々は喧嘩したり。それ以上のものは欲しいと思わない。

沢山沢山言葉を選んで変えて、伝えるだけ伝えてきた。
応えが無いのはやっぱり拒絶なのでしょうか。
なんとなくなんとなく5年も、どこかで応えが無いなら仕方が無いと思いつつ、別のどこかでずっと忘れられないで諦められないでいる。色褪せないもの。

淡々と仕事ばかりをする日々の中で、なんとなくあまり表に出て来ないようにしてきたそれが、他のどんなものよりも上へ上へと浮き上がって来る。
一度単身飛行機+レンタカーで会いに行った時に撮ったプリクラを捨てられずにいる。彼女にとって私が悪影響であるなら、私は自分がどれだけ辛くても二度とコンタクトは取らない。でももし、そうで無いのなら。
これだけ何年も忘れられずにいる癖に、相手の心情がどうであるのかいまいち掴めないなんていうのも変な話だけれど。
彼女がはっきりと明言した望みは別離、だったけれど。

恋愛以外で、好きな人大切な人は沢山います。
こんなに誰かを、ネットや電話では沢山話したけれど二度しか会ったことの無い人を、今でも大切だと思える自分は嫌いではありません。悪く言えば往生際が悪いだけなのかもしれないけどね。

飛行機を降りて、荷物を受け取って、外に出た時初めて生で顔を合わせて。
その時のはにかんだ笑顔まで鮮明に覚えてる。同性なのに何かやっぱり初対面というのは照れくさいもので。
2日と少し、一緒に過ごして、帰りの飛行機の中で座席についた私は何故か泣いていた。二度と会えないわけじゃないのに、寂しかったのか名残惜しかったのか遠距離なだけに中々会えないから帰るのが嫌だったのか。
離陸した飛行機が見えなくなるまで、屋上で見送っていたと言っていた彼女。
ここを知ってるかな。見ているかな。
少し前に私信、という形でここで呼びかけてみたのだけど、やっぱり応答は無かったね。
嫌われているのかな。諦めの悪いヤツだと思われているのかな。しつこいと思われているのかな。考えると怖いです。でも、会いたいです。
もう、何故「さよなら」になってしまったのかさえ、分からなくなってる。私に原因があったのは確かだけれど。…でもね。独りよがりかもしれないけどね。

支えたいなんて大それた事は思っていないの。
人と付き合うには何かしらのメリットが無いと、って貴女は言っていたけれど。
メリットなんて要らないの。会いたいという願いか叶えばそれがメリットなのかもしれないけれど。
只、一緒に街を歩いたり。同性なのにね、って笑いながら手を繋いだり。
それだけの望みが、貴女にとっては重荷になってしまうのかな。
怖い。分からない。…怖い。

心にぽっかり開いた風穴に、晴れない厚い雲がかかってる。


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