camui's Diary

DIARY...camui

哲学と心理学 - 2003年05月01日(木)

突発的に彼氏が友人の家へ遊びに行くのに同行した。
FF－Ⅹ２はやったがⅩはやっていない彼氏にⅩをやらせるため、ソフトを借りに行くというのが
第一の目的だったのだが、せっかくなのでとだらだらおしゃべり。
はじめは彼氏とその友人(以下ヤツ)との共通の友人が結婚するんだってねー、という他愛の無い
話題から入り、わたしがふと「そのできちゃった結婚の友達はなんていう人？」と彼氏に
名前の確認をしたことからずるずると固い話題になった。
私が「できちゃった結婚」と言ったのは、その友達が「子供が出来たから入籍した」と事前に
聞いていたからであって、別に馬鹿にしたり見下したりというマイナス的な意味合いで言ったのでは
なかったのだが(まあ基本的に入籍より前に子供を作ってしまう人間は無責任、不誠実ということから軽蔑するが)、
ヤツが「子供が先で入籍が後なのは事実だが、できちゃったから結婚なのか結婚するつもりだったから
作ったのかということは不明確である」とつっかかってきたのだ。
ヤツは４年ほどまえから哲学を勉強しているらしく、言葉というものは大事だから
使い方を考えないといけないなどと熱く語った。確かに私自身も言葉の重要さ、難しさは
身に沁みて承知しているが、ただその人の名前を彼氏に確認するためにわざわざ「その子供が出来て
結婚した人」と丁寧に言うのがめんどくさかったから「できちゃった結婚」と言っただけだ。
そこからはもうケンカとは違うが、ああ言えばこう言う状態で、話題はどんどん変わっていき、
ヤツと私の大討論会と化した。日ごろから話すより聞くタイプな彼氏はただただ傍観。
てか私も普段は聞くタイプなんだけど。つっかかられて納得出来なかったらやっぱり
言い返すので。それでですね、３時間くらいああだこうだと話したのだが、ヤツのことを
頭が悪いとは思わない。でも、一通り話し終えてみて感じたのは哲学を勉強しだして
今が一番面白いであろう時期でどこどこの教授がどうとか論文がどうとか、心理学においては
なになにの思想だとか、そういう専門知識を披露(というのは少し違うが)したくて
仕方が無い時なんだなということ。
私は哲学ぽい会話や心理学なんかにも興味はあるし好きだが、勉強したわけではないので
思想とかどうとかっていうのはてんで知らないのだ。そういう基礎的なものをきちんと
勉強している人はすごいと思うし面白いだろうなあとも思うが、知らなくても哲学や心理学ぽい話は出来ることは間違いない。だからというわけではないが、
そういう話をするのにどこの教授とか誰の論文とか言葉とか思想とかっていう言葉を使うところだけが
「頭が固い」「頑固」「細かい(悪い意味で)」と思うのだ。
私がきちんとそれらを勉強して話す側になったらやっぱりそういう言葉を使ってしまうのか、
それはわからないが、聞く側としてはそこで面白さが半減する。専門知識があろうとなかろうと、おそらくね。
例えばその話が誰かの言葉や思想や論文であったとしても、それを出さずに話すことが出来たら
もっと面白くなると思ったのだ。言葉の受け売りみたいなものではなくて。
そして散々言ってやった。「お前はチマい」と(笑)。固い、頑固、だから彼女が出来ないんだとも
言った(言いたい放題)。例えて言うなら仕事でマニュアルに書いてあることしか出来ないような感じ。

まぁ勿論、それでもヤツは機械ではないから自分はこう思う、という言い方もたくさんしていたけれど。
自分の意見と人の意見が違っている時は、その違う意見も聞き入れてから、自分が思う方の
意見も言う。それがヤツのモットーらしいのだが、実際ああだこうだやってみると、
言葉とは裏腹な部分もたくさんあって(要するに人の意見や価値観を否定するようなニュアンスを使う)、
興味をもってたくさん勉強してるのはわかるがそれではもし彼女が出来てもケンカになるな、という
具合。思っていることと口から出る言葉がまだ完全に一致していないような、というか。
私はヤツとはそれほど親しい友人というわけではないからケンカにはならないが、
もしヤツの彼女だったら２～３発殴ってるかもね(笑)。
言いたいことは理解出来ても言葉が強すぎたりする。「～であるべきだ」と考えるようにしてる、
とは言っていたが、考えてもいいがその言い方は誰彼かまわず使うには強すぎる、と個人的かも
しれないが言っておいた。特に私のような性質の人間は、そういう意味合いでなくとも
「べき」という言葉はおしつけに聞こえてしまうのだ。なんとも。
最後の方では「確かにべき、というのは強い。思う、にしておく」とか言っていた。
３時間くらいマシンガンのように話していたので、ところどころ自分の持病に関することなんかで
カチンとくる言い方をされたりもしたが、そこは人それぞれ価値観あるよねって感じで。
ただ、そういう言い方は腹が立つよ、とはきちんと言った。

私がヤツを「チマい」と言ったのは、対話している間自覚が出来る範囲の些細な言葉の間違いを
いちいち「違う」と言われたからもあるんだよね。
メールなんかは、じっくり言葉を考えながら打てるけども、面と向かっての会話での
言葉の間違いなんていちいち上げ足とってたらキリないくらい出るわけで。そのメールでさえも
言葉を間違えることがあるっていうのにねえ。
内容の濃い会話は好きだが、どうも今の状態のヤツとは討論するにしてもせいぜい小一時間で
結構と正直思ったのであった(笑)。
そんな会話の中で、言ったら言い返してくるような、討論が出来るような友達が欲しいと
言っていたので私の親友は頭いいぞ、勝てないぞきっと。とほくそ笑みながら本人に許可を取り
メルアドを教えてあげた。その場で早速メールしていたけども、はてどうなるかねえ。
ウザくなったら無視していいんで(笑)。＞親友

話はちょこっと変わるが、私はまともに通える状態になったら心理学を勉強したいと
思っていたりする。でも、迷うのは例え目指すのが心理学者ではなくとも(私がやりたいのは
カウンセラーなのだが)ヤツが端々で会話に出した、いわゆるなんの思想だとかっていう基礎知識を
要らんと思っても必ず通らなければならないところだったりもする。
そりゃ、知識として知っていれば役に立つこともあろう。だが、それが自分的心理学の
先入観になってしまわないかということが不安なのだ。
誰々の思想や言葉に感銘を受けて、とかっていうのもアリだが、そこから広がるものっていうのは
本当に自分のものなのか？とか小難しいことを考えたり。
自分が意思が弱いっていうんじゃなくて、いくら偉大であろうと誰かが過去に考えたことの
受け売りや代弁なだけになってしまわないかと。時にはそれもアリってことも分かるんだけど…
なんかね。結局私も頑固(爆)。
勿論それらの基礎知識無しにして心理学を学ぼうというのも無理な話なんだ、とか言い出すと
無限ループですね(笑)。

というか、彼氏は哲学とか心理学とか小難しいことは知らないし、知らないなりに
話すことも出来ない物静かな人間なので、毎日一緒だと顔を見て目を合わせて対話してくれよ、と
思うことが多々あるのですが(不満なんかものみこんじゃうタイプなんですね)、
たまにヤツのよーな悪く言えばこうるさい、チマい人間と感情論の入った討論をすると、
なんて貴重な人種なんだとしみじみ思います(笑)。
私は、こちらが反論せずとも納得出来る話が出来る(価値観は違っても)人か、ただただ聞いて
時々やんわりと対話してくるカウンセラータイプの人間が好きなんですねー。
じゃないと、親しくなった途端間違いなくケンカになるであろう(爆)。

-

∨

INDEX
past 　will

Mail