母の左腕手首近辺に謎の水疱ができた。布がすれると痛いという。 かかりつけの医院に行って処置をしていただき、とりあえずひと段落。 だが、母は腕が痛いので何もできないと仰せられる。 で、週末の食事を私が調理することと相成った。 献立は、食材の在庫を鑑みて母が決定。 言われたとおりに材料を刻み味付けをするのは実に楽しくない。 食べられる程度のものはできたのでまあいいが。 汁物が辛かったな。それは申し訳ない。 母は言う。自分が死んだ後に備えて、料理はできるようにしておけと。 自分は思う。料理に関して、やる気を削いでくれたのは母なのだがな。 まあそれは言い訳に過ぎないが。 「二日間やってみて大変だったでしょう?」 こう言われて返す言葉がない。悪うござんしたね。 いわゆる自分上げに帰結するからなあ、母のすべての発言は。 私は偉い、私をほめろ、私が一番。 これとつきあう娘たちは大変だ。特に妹さん。 娘たちの気力を吸い上げて、母は元気に咲きほこる。
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