もともと睡眠には貪欲だが、休日は昼まで布団から出ない。 起きてしまってもいいのだが、どうせ楽しい事は無いから。
今日は布団干しのために起こされた。出かけようかと思っていたのに。 母は腰痛持ちなので、力仕事は私の担当なのである。子供の頃から。 それはやむないと分かってはいるが、年をとるとともに、 なんともいえない鬱屈した気持ちがたまってきているのも事実なのである。
人がある程度の年齢で親から独立するのは、 自分の自由を確立するためなのだろう。 このまま一生親のお手伝いで終わるのだろうか…
いや、私は知っている。本当はお手伝いさえろくにできない 無能だということを。
茶碗を片付けなかったと言われた。何度も言ったのに、と。 そのとおり、悪いのは私。 しかし、母が去った後、私は声をあげて泣いた。 プライドさえなければいいのに。素直で気のいい娘であればいいのに。 私にはできない。
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