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2006年03月27日(月) 日本に育つか、SB

Jリーグで4バックを採用するチームが増えてきた。ざっと挙げてみると、鹿島、広島、清水、新潟、広島、大宮、名古屋、F東京、磐田、甲府、京都、福岡。3バックと4バックを併用する千葉(4バックというか2バックというべきか)、横浜を含めてもいい。
一方、完全3バックを堅持しているのは、大分、C大阪、川崎、浦和の4チーム。“Jリーグは3バック”とひところ言われていたけれど、今季、Jリーグは4バックに移行を果たした。
今年になって4バックに変えたのが、新監督就任の名古屋、F東京。システム変更に踏み切ったのがG大阪、磐田だ。昇格組の甲府、京都、福岡がJ2時代から4バックだったため、一気にJ1に4バックが増えたことになる。ジーコ監督は4バックを理想とするから、Jリーグの移行がもう1年早ければと、ジーコ監督は悔やんでいるかもしれない。
注目すべきプレイヤーとしては、F東京の左SB鈴木(規)・右SB徳永、鹿島の右SBで高卒レギュラー内田らが挙げられる。いずれも若手で、今年レギュラーになった選手もいる。レギュラーになれないものの力があるのが浦和の左SB相馬だが、浦和がナビスコ杯で4バックにシステム変更すれば、相馬の左SBでの出場が見られるかもしれない。
5節を終わった時点で最も貢献度が高い選手が鈴木(規)だ。彼は5試合に先発出場を果たしている。ブラジル人のガーロ新監督(F東京)は鈴木(規)の才能を見抜き、代表クラスに育て上げるつもりかもしれない。鈴木(規)の特徴は驚異の運動量にある。終盤近くにあってもゴール近くに駆け上がり(重戦車というニックネームがある)、クロスを放り込んでいる。
攻撃面のプレーの切れという意味では、鹿島の右SB内田も非凡だ。上がるタイミングに係る判断力、走力において優れている。“速さ”という面で、SBの必須条件の1つを満たしているが、あえて課題をいえば守備の“いやらしさ”の不足か。鹿島のブラジル人新監督・アウトゥオリが思い切って高卒ルーキーを起用した。
ことほどさように、ブラジル人監督は若手起用について思いっきりがいいというのが一般的だが、ジーコ代表監督はブラジル人だけれど、その決断が見られない。あくまでも、02年日韓大会経験者(トルシエジャパン)、海外組を基本にして、ドイツに行きたいらしい。4バックがJリーグの主流になったのがW杯目前とは、ジーコ代表監督にとって、ちょっとばかり遅かったか。ドイツで日本人SBの新戦力が見られないのは残念。
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SBとは関係ないけれど、イタリアからW杯出場を目的に帰国した柳沢(鹿島)が骨折したという。復帰第一戦ではいきなりハットトリックを決めて実力を示したかに見えたが、あの試合は相手が一人少なかった。日本(Jリーグ)も甘くはない。全治2ヶ月というのは微妙だが、怪我が治っていきなりW杯というのは無理だろう。「鹿島枠」でジーコが召集するかもしれないが。
となると、代表FW4人枠は高原、久保、大黒、玉田か。筆者ならば、ドイツで試合に出られない高原、体調に不安を残す久保、当たりに弱い玉田に代わって、巻(千葉)、佐藤(広島)の若手とともに、Jリーグ歴代得点ランキング6位につけているベテラン森島(C大阪)を抜擢する。つまり、代表FWは、大黒(グルノーブル)、巻(千葉)、佐藤(広島)、森島(C大阪)ということになる。


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