職業婦人通信
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2008年02月26日(火) 出産顛末記 その1

12月初旬、無事にムスメ産まれました。

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その日の朝、病院へ定期検診に行き、
「そろそろ(出産)近いね〜」と医者に言われたものの
まさかその日に出てくるなどとは夢も思わずにいた。

妊婦、特に臨月の妊婦は
とにかく歩け、たくさん歩け、と言われる。
私もせっせとウォーキングにいそしんでいたので
病院から1キロぐらい?離れた
武蔵小山という駅まで歩いていこうと思い
歩きはじめたのだが・・・

なんか、お腹痛い…
ような?気が?

でも
(まぁ、さっき病院で内診された刺激のせいだろう)
としか思わなかった危機感のない私は
時々チクチクする腹を抱え
てくてくてくと武蔵小山へ向かった。

武蔵小山、というところは
駅前に長ーーーい商店街があることで有名だ。

色々主婦らしい買い物ができて、
雨でもアーケードなので濡れないですむし
しかも散歩には良い距離なので
この商店街か洗足池、というのが
私の妊娠後期における主なお散歩スポットであった。

まだ開店後間もない11時ごろ、
今にして思えば、すでに陣痛がはじまっていたのに
まだ気づかない、ノンキ(というよりはバカ)な私は
「ちょっとした腹痛」を抱えたまま
武蔵小山商店街を闊歩していたのだ。

さらには「なんか食べれば落ち着くかも」と
理由なくそのへんの喫茶店に入り
モーニングを食べながら友達にメールを送ったりしていた。

そうしている間にも
腹痛は容赦なく深刻さを増し、
病院から歩き始めたころには
「たまにちょっと痛む…かも?」ぐらいだったのが
時間間隔がだんだん狭まり、
歩いていても何分かに一回、「痛くて立ち止まるほど」に
なってきた。

それでもまだ、
「さっきの内診の影響による腹痛」だとしか
思えなかったバカ妊婦。
しかしさすがに、
「商店街をほっつき歩いている場合ではなかろう」
という結論に達し、
駅に向かって歩き始めた。

駅にさえたどり着けば
そこから我が家までは電車で数分。
まずは家に帰って少し横になってみよう。

しかし商店街は長い。
駅までの道のりがこんなに遠く感じられるとは…。

時々立ち止まり、腹痛をやり過ごしつつ
なんとか駅の近くまでやってきたところで
そこで前に立ちふさがる人影が。

「すいませーん、フジテレビ『ハピふる』という番組の
者なんですが・・・インタビューをお願いできませんかっ?」

それどころじゃなかったので
もちろんソッコー断ったが
今にして思えば(カットされず放送されれば)
いい記念になったかもなぁ。

と、まぁ、駅にたどりつき
なんとか帰宅したが、この時点ではさすがに
「つ・・・ついにこれは陣痛というやつなのでは」
という認識も生じ、

時間間隔を測ってみると、なななんとすでに3分間隔に。
感心するぐらい定期的に3分間隔で痛みがやってくる状態となっていた。
病院には「痛みの間隔が10分以下になったら電話してください」
と言われていたのだが、もう10分どころではない。

どうしようどうしよう。まず病院に電話?
いや待てそれよりは会社にいるダンナ君に連絡?
でももしただの腹痛で陣痛じゃなかったらダンナ君に悪いし。

ていうか、病院行く前に風呂入っといたほうがいいかな?
汗臭かったりしたらやっぱり助産婦さんとかに申し訳ないしねー...って、
もう3分間隔だし風呂入ってる場合じゃねーな。

えーと入院するときの荷物をもう一回確認して...
携帯の充電と、えーとデジカメも充電してあったっけ?

と、私はいともあっさりと大混乱に陥り、
痛む腹を抱えて部屋をウロウロオロオロするばかり。
落ち着けオレ!しっかりしろオレ!
やっぱりまずは病院に電話だろ?

自分を励まし、病院に電話すると
案の定「すぐに来てください」と言われ、
病院に向かうこととなった。

いよいよハラの子と会えるんだなー、と思うと
寒気がするぐらい嬉しくてワクワクした。
物凄くハイテンションで笑いが止まらず
鼻歌まじりに家を出たのであった。

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「陣痛は人生最大のありえないレベルの痛さだ」
って友達にはさんざん言われてたけど
意外と大したことないじゃーん!
あー嬉しい、早くハラの子と会いたいわ〜

...と、私は舞い上がり放題だったのだが
その時の私はまったくわかってなかったのだ。
陣痛の本当の恐ろしさはこれからだ、ということを・・・。


千代子 |MAIL
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