職業婦人通信
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2004年01月20日(火) はじめてのエステ

先日、某大手エステ会社主催の映画試写会に応募した。

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応募したことも忘れたある日のこと、突然1本の電話があり、
「残念ながら試写会には外れましたが、エステ2万円ぶんのコースが当たりました」
という。

試写会に落選して、エステ2万円コースというのも
なんだか微妙な話だし、
エステの優待って、たいていしつこく勧誘されるか
高額な化粧品やら美容器具を売りつけられるのがオチなので
「結構です」
と、断ったのだが、先方のエステ会社の人は
「プレゼントですから、勧誘もいたしませんし販売することもありません」
というのである。

ま、勧誘されても販売されてもどうせお金ないから払えるわけじゃないし、
名前の通った大手のエステサロンであることもあり、腹を括って行ってみることにした。
こうして私は、30歳にして生まれてはじめてのエステ(痩身コース)
に行くこととなったのである。

予約した日に行ってみると、まずアンケートを手渡され、
普段の食生活や既往症の有無や今の体重、美容の悩みなどを書かされる。

そして、
手足を「ゲルマニウム」なる物質の溶けた湯に漬けられてハンパない汗をかいたりとか、

アブトロニクスの強力版(肩こり用の低周波治療機みたいなやつ、あれの超強力版)
のような機械に全身をつながれ、
魚の生け作りのようにビクビク身体を震わせさせられたりとか、

まぁ、色々なメニューをお試しさせてもらったのである。

が、中でも一番記憶に残ったのが
エステティシャンのマッサージ。

イメージ的には、腹の肉をつかんでこねて、という程度の
結構気持ちよさそうな感じを予想していたのだが・・・

エステティシャンは私の腹を触るなり
「アナタ便秘してるでしょ、これじゃダメよ」とかなんとか言い出し、
腹の肉どころか内臓にひびく深さで棒を腹にめり込ませたのである。

その棒をぐいぐい動かすもんだから。
これが痛いのなんのって・・・。

「こうやって腸の動きを活性化させるんです」
と、得意満面のエステティシャンであったが、あまりの痛みにこちらは返答もできず、
悶絶寸前であった。

こうして外から腸をこねくり回されるという恐怖体験が終わったときには
私はぐったりと虚脱していたのである。

すべてのコースが終わった後に
腹・・・1センチ
足首・・0.5センチ
等のサイズダウンが報告されたのであったが、

感謝して帰ろうとすると、

「どうかしら?もっと痩せてみたいと思わない?」と、価格表を片手にエステティシャンが迫ってきた。

やっぱり勧誘するんじゃん・・・。

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げんなりしつつも、一応は「今日は帰ります」とハッキリ言ったのだが、

先方はムっとしたのか

「ねぇ、アナタその身体のままでいいの?あと8キロは減量しないとベストプロポーションにはならないのよ」
「その身体、彼氏に見られて大丈夫って自信ある?」
「せっかく背が高く生まれてきたのに、ホントにそのままじゃもったいないわ」
「もうちょっと痩せたら人生も変えられるし、もっと自信を持って明るい表情で生きられるのに」
などと、めちゃくちゃ失礼なことを言い始めたのである。

・・・うっさいわね!!
そりゃ、痩せたいしキレイにはなりたいけど、
だいたい、彼氏に見られてどうかなんてアンタに言われる筋合いないし、
今の私の給料じゃ80万円も払えないし、
そのお金があったら違うことに使いたいし、自力で頑張るからほっといてよー!

と、思ったが口には出せず、黙っていると、
相手は急に態度を変え、神妙な表情で

「ごめんなさいね、あなたを救ってあげられなくて・・・」

と言いやがったのだ。

その言い方は、
「(救いが必要なほど)千代子が女としてひどい状態にある」と、
言外に断罪されたも同然である。

それにしても、誰が救ってくれって頼んだんだよ!ぷんぷん!(憤慨)
将来玉の輿に乗り、エステに行く余裕ができて、必要を感じることがあったとしても
絶対ここには来ないわ、と私は堅く堅く堅〜く心に誓った。

やっぱりタダより高いものはないわけで、
たしかに2万円分のメニューは満喫させてもらったが
そのぶんちょっぴりイヤな思いもした、初めてのエステ体験であった・・・。


千代子 |MAIL
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