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沙夜



 涙のアクアトピア 2

アクアトピアに乗っている間、
私はずっとハンカチで涙を拭い続けた。


こんな風にメソメソ泣いていたら、
まわりからは別れ話してるって見えたりするのかな。


そういえば、ディズニーランドでデートすると別れるっていう
ジンクスがあったような……。
あれってランドだっけ。それともシーだっけ。
どっちにしろ、私達は両方でデートしちゃった。


豆ぞうさんは、私が泣いていることに気付いても何も言わなかった。
ただ、アクアトピアの動きに合わせて、
おぉっ!とか、わぁっ!とか、小さな声をあげていた。
でもその声はちょっぴり楽しそうな色を含んでいて、
もう怒ってないよって言っているようだった。





アクアトピアを下りて、スタスタスタスタスタと先に歩く。
そのまま永遠に歩き続けたい気分だったけど、
出口に向かうわけにもいかず立ち止まる。


ごめんね。


追いついた豆ぞうさんが言う。


ううん。


ホッとして、また涙。
(よー泣くなぁ自分。チェ・ジウには負けるけど)


その後もしばらく、思い出しちゃー哀しくなってメソメソしたけど、
美味しいランチをご馳走してもらったら、すっかりご機嫌に(笑)


私って、いつもこの(食べ物に釣られる)パターンのような……。
なんて単純。




そういや、
パークで子供が泣いていると、キャストがステッカーをくれるって
聞いたことがあるけれど、さすがにいい年した女にはくれなかったな。
もしシャレでくれたら、すぐ泣きやんだのに。




午後3時。
後ろ髪を引かれる想いで、ディズニーリゾートを後にした。


バイバイミッキー。
また来るよ。




2004年09月08日(水)
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