妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2003年08月01日(金) |
『ターミネーター3』(映) |
【監督:ジョナサン・モストウ アメリカ】
「I’ll be back」
と言って、10年。本当に帰ってきてしまったよ。 せっかく、2は良かったのにね・・・と世間では失笑とも失望ともつかない思いで迎えられた(と思われる)3ですが、意外にも面白かったですよ。 しかし、これは賛否両論だろうなぁ。
ラストに関してネタバレがあります。ご注意。
時間が1時間48分と、とてもコンパクト。物足りないかも、と思いつつこの長さが逆によかったかもしれません。 3は終始、なんともいえない哀愁というか切なさめいたものを感じました。 良くも悪くもとにかく、シュワルツネガー=ターミネーターなんだわ、と。 機械なのに年取ってるよ、というのは心の目で観ればなんとでもなります。でもね、案外年取ったなぁという感じはしなかったな。
前半は2のパロディみたいで可笑しいです。 ちょっと苦笑しないでもないです。 しかし、この映画、アクションが凄いと言われているのですが、そこよりもシナリオがなかなか「ふーん」と感じましたね。 最強ヒロイン・サラが10年の間に死んでいたのがちと残念ですが。 ターミネーターとジョンの交流を丹念に追った、2とは違って(監督も違いますし)心理的なものは細かく描写されていません。 今回のターミネーターはキャサリンの命令しか聞かない(ほとんどそんなシーンがないのが残念)、そして未来のジョンはターミネーターに殺されている、という辺り面白いと思います。 そして、問題のラスト。 正直、びっくりしました。 審判の日が来ちゃうんだもの。ちょっぴり、『猿の惑星2』を思い出してました。 1と2はなんだったの・・・と思わないでもないのですが。 未来は変えられる、って、結局変わってないじゃん!とも思いますが。 なかなか意表をついてくれて私は好きです。
ちょっと思ったのは、「ターミネーター」って映画はその時代その時代で更新されていくものなのかもね、と。 続編というより更新。 そうは言っても、シュワちゃん以外のターミネーターは無いな。 逆に言うと、シュワちゃんがいる限り、「ターミネーター」は何回でも更新していいのかもしれない。
ところで、冒頭のターミネーターの骨格の群れで、ナウシカの巨神兵を連想しました。私は巨神兵が子どもの頃怖かったです。 ついでに、未来から主人公を助けに来るロボットって、ドラえもんだよなぁとも思ってました。 さらに言うと、コンピューター対人間の未来図ってのは『マトリックス』だなぁ、とも思ってました。
今回、10年後のジョン・コナーは前作の面影も無くくたびれた感じですが、好きでした。 あの金髪さらさらの美少年はどこへ・・・と最初思いましたが(俳優は変わっています) ヒロインはいまいち影が薄かったです。 さらに、TXも前回の方が怖かったなーと。
2は名作だと思いますが、3は駄作だとは思いません。 新監督のシリーズへの敬意が現れていると思うのですが。
4はやめといた方がいいと思うけど。
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