妄言読書日記
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2003年05月21日(水) 『私説三国志 天の華・地の風1』(小)

【江森備 光風社出版】

ある意味、真打登場といったところでしょうか。江森三国志ですよー。
読む前に散々、評判を検索で調べたので驚くことは何もなく。
むしろ、普通?くらいの勢いで。だって、みんながあまりに驚愕しているから、山藍紫姫子くらいのものを想像していたものでして。
普段、同人小説だのボーイズラブだの読んでいる私にとっては、やおい度はそれほど高いとは思われません。
まだ、一巻だからかもしれないですが。

そんなわけなので、周瑜と孔明の仲についてはさほどツッコムことはせずに別の所を。
とりあえず、堅パパ、洛陽から拾ってくるのは玉璽だけにしとけ。な?
卑猥画なんか収集しているから、流れ矢に当たるんですよ・・・(それは関係ない)。切ないなぁ。
まあ毛先ほども登場しない孫策よりはいいのか、悪いのか。いや、いるはずなのに姿が見えない孫権よりは確実にマシのような。

この周瑜と孫策がどんな感じで友人をやっていたのか非常に気になります。
江森周瑜はけっこう好戦的な感じがするのですが。
周瑜もねぇ・・・たまにさ孫策のことを思い出してやれよ。孔明のことばかりじゃなくて。
そんなだから、暗殺されてしまうんだ。

周瑜と孔明の知的攻防戦がもう少し見たかった。肉体と精神の攻防戦じゃなくて。
どうも、孔明に手柄がいってしまって、周瑜が間抜けに見えてしまう。

ふと。
『赤壁の宴』の周瑜と江森孔明をぶつけてみたい。
きっと、藤の周瑜は負けないと思いますね。同属嫌悪すること間違いなし。
わー、そんな夢の対決が見てみたい〜。すごいことになりそうだ。

そう言えばこれ、意外にも演義ベースですね。正史だと思ってましたが。

ホウトウがのらりくらりとしつつ、美味しい感じです。
そして、徐庶がいっぱい出ているのが徐庶好きとしては嬉しいのですが、一抹の不安も拭いきれません。

諸葛瑾も出番が増えて嬉しいと言っていいのかどうなのか。
孔明の叔父、という設定なのは、馬面の実の兄がいては何かと不都合だからですか?
そんな理由だったら酷いなー。

諸葛瑾、魯粛、徐庶は三国志注目株なのですよ。私の。

関羽と孔明が露台で話すシーンで、関さんがたぶらかされたらどうしよう!と半ば本気で心配しました。
そんな関羽は嫌だー。というか、なんでこんな心配をしなきゃいけないんだー!
江森の孔明先生は魔性ですから。

そんな魔性孔明先生、悪夢に苛まれる場面、

上で揺れる相手は、一回の交わりごとに違う男になった。熊のように太った董卓が、逞しい呂布が、実の叔父・諸葛玄が、―――

呂布・・・お前もか・・・・・。

けれども、主君・玄徳様とは清い関係の孔明。
どんな三顧の礼だったのか気になるのですが、いつか回想などで出てこないものでしょうか。
劉備がなんだか素敵です。

しかし、当然ながらまだ本命・魏延は出てきておりません。
怖いなぁ。

一つ、周瑜(もう死んだけど)にしろ孔明にしろ、頼むから天下のことを少しは考えてくれよ。

2巻を読むのはいつになるかな。まだ発見しておりません。



蒼子 |MAILHomePage

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