妄言読書日記
ブログ版
※ネタバレしています
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2003年05月03日(土) |
『三国志12 霹靂の星』(小) |
【北方謙三 角川ハルキ文庫】
三国志である以上、誰のを読んだって、関羽は麦城でうたれるし、張飛は関羽の敵を討てずに死んでいくし、劉備は夷陵で負けるわけです。 曹操も含めて誰も己の志を果たすことはできずに死んでいく。 それをわかっていながら、どうして毎回毎回同じところで涙するのか。 三国志に魅了されたものの定めですかね。
慟哭の十二巻です。裏にそう書いてありました。 毎巻慟哭なんですが。 どうしましょう。
「老兵の花」 きました。趙雲の死です。子竜が逝ってしまいました。 「泣くな」 そう言われても、もう既にもっと前から泣いております。
言葉も出てきません。 別のシーンの話をしましょうか。
南蛮遠征の孔明はやはりどこか楽しそうであります。 諜略をしなくていいからなのか。 南蛮と言えば、趙雲、馬超、魏延という気がしますが、誰一人行きませんでした。 毒の泉とかもなかったですし、孟獲が「端整な顔立ち」と描写されていて、戸惑いましたよ。 そういえば、基本的に北方三国志はみんな男前なイメージがあります。
孔明が一人で、劉備との出会いを回想して、自分は殿に救ってもらったのだ、と悟る場面が切ないです。
黒主従の主の方がお亡くなりになりました。 司馬懿、それなりにショックらしい。 北方司馬懿のマゾっぷりに、なんとコメントしたらよいものか。
男が女を犯すように、犯されたいと思う。自分の躰に跨られ、顔に唾を吐きかけられながら交合する姿を想像するだけで、快感が背中を貫く。
し、司馬懿・・・。本物です。これさえなければ、北方司馬懿はかっこいいと思うのですが・・・・・・。 この先、孔明に女物の服を贈られて、激怒しながらも快感を覚える司馬懿が出てきたら本当にどうしよう。 そんな相手と戦っていれば、孔明も過労死してしまうのも無理がない、ように思えます。
いよいよ次が最終巻。切ないなぁ。今からすでに辛い気分です。
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