月組公演千秋楽おめでとうございます。（日付詐欺してる）

初見では、半分ぐらい経過した時点でなるほどトンチキかと思ったけれど、3回目観た時にこれはトンチキじゃないのかもしれない…と思い始めた。そんなナイストンチキだった。
時代設定と話のギャップが凄かったものの、無駄な場面はないしやりたいことはわかるが描けていないという場面もなかった。登場人物がおかしなことをすることもなく。たぶん。
個人的に、メインテーマ曲がその時代にとって大切な懐メロという設定がよかった。話にとっても2人にとっても主題歌って感じで。場面として歌い上げるのではなくて、登場人物が口ずさんだり人に伝えたり気分を盛り上げたりする為に歌っているようで、いい演出だった。

クリアポスターはあのピンクの場面のツーショットで出すんじゃないかと予想したのに、もうコレクションカードで出てた。じゃあ普通の場面にするのかな。

ショーの方は、思ったより雰囲気ショーだったので好きな部類ではないかも。
でもこれ、歌謡曲オンパレードなのに安っぽくない。無駄な場面がない。新しいことをしているのに奇をてらっていない。わざとらしく王道を外してもいない。逆に王道に媚びてもいない。凄いことなのじゃないかしら。
そんなこと言わずとも単純に好きな人が多そう。
娘役の使い方もよかったよね。菊の精のバレエダンサーっぷりが本当に好き。
ガールズ！からのロケットも凄く好き。中詰め衣装のジャケットを脱いだらロケット衣装になる、というのあらゆるバランスが最高に取れてて凄いと思う。男役の子はいつ着替えてるんやろ。
でも着想として椎名林檎が先なんじゃないかと思うのと、レビューと名乗った割には夢夢してなかったので好きと言い難いところがあるのが個人の感想。
先生のお芝居がもっと見てみたいのよ。

ここまでの大劇場作品は、うみちゃんが現れることでれいこの人生や生き方を変えるというお話ばかりなのよね。初のオリジナルお芝居（舞浜は含まないので）がこれというのは、その立ち位置が安定してるからこそなのかなと。
それって王道カップルではないし、BJ→応天の門は組まない作品が続いてたので、間にデスホリという超絶美しいお話があったことは本当に良かったです。
あれもお互いの生き方に影響を与えるという意味では究極的な話ではある。

最後に言っておきたいのは、今ゴリ押しのはるくんはプログラムで四番手の扱い受けてるし階段一人で降りてくるしナウオンにも出演していたけれど、芝居もショーも仕事をしているのはあみちゃんなの逆にかわいそうで気にかかる。
階段一人降りまでするなら、モボの場面の仕事はるにやれよ。あとよくその役でナウオン出たよな…。