*不敗*
*もくじ**きのう**あした*


2005年08月22日(月) 桃色ワンピースの天然パーマ


今日はあたしもダンナちゃんも仕事が休みで

ほんの少しの 野暮用を済ませ・・あとは特に予定もなく


(ダンナちゃんは もうすぐ車検のため 車をノーマルに戻す作業を

 今日する・・とはりきってもないけど・・暑いから夕方からするという)


(夜に 友達にノーマルマフラーや イスを借りにいくらしー)


ということで


ダイソーで文房具を買いたい・・いうので用事のあと寄った


ダイソーで 後ろから セミの鳴く声とともに

騒々しい声やら足音が迫ってきた


「うわ・・セミや」 思わずいうたら その声が聞こえてたらしく


男の子が


「セミちゃうでーミンミンゼミやでー」と ニコニコ嬉しそうにいうてきた


(一緒やんけ!)と おもいながら


「へー」とだけ返事する


ダンナに こっそり


「相手しよったら セミ自慢されて 顔の前にもってこられるぞ 笑」と

軽く注意された



そう・・あたしは 虫嫌いやねんもん

セミ自体は 嫌いでもないけど 

ようさわらんし お近づきにも なりたくない

顔のまえになんか もってきてほしない





子供たちは ダイソーのおばちゃんに


「虫かごはないの?」と 


セミをおばちゃんの顔の前で見せながら聞いている



「今きれてるのよー 飼育ケースならあるよ」


おばちゃんは 怖がりも嫌がりもせず 平気そうにそうこたえた


「ほらーセミつかまえてん」男の子は うれしいてたまらんのか


おばちゃんの顔の前に もっていってはそういうている


「ほんまやねー」 おばちゃんは 無感情のままいうていた





ときおり セミの鳴く声が ダイソーのなかに響き渡っていた


セミのことも 男の子のことも すぐに忘れ


買い物をすませて おもてにでた


おもてには 大きな木が いくつもたっている


店のすぐ前の木のしたで 網をもった さっきの男の子がいた


正確にいうたら


網をもった 妹らしき 天然パーマの女の子がいて

そのすぐそばに さっきの男の子がいた


車に荷物を置きにいったダンナを待つべく
(そのまま 歩いてすぐそばの オートバックスにいくつもりだった)

しばらく 彼らの様子をなにげにみていた


女の子は 簡単にセミを1匹網でつかまえた


つかまえたとたん 男の子が網を横取りした


虫かごも飼育ケースもやっぱりないみたいや


男の子は すぐそばの自販機を見ながら

セミを網から取り出し


「あそこにおいとこ」と 


自販機のジュースの取り出し口にセミを いれようとした


見るからに その手つきは どんくさく


「逃がすんちゃうか・・」おもてたら 案の定・・・ぷぷぷ


セミは へへーん とばかりに 逃げてしもた


わははははは


女の子も あっけにとられている


男の子も呆然としている



そのまま 男の子は また網をもち セミとりをはじめた



女の子は 網を貸してほしいと訴えている



でも男の子は イヤヤと力づくで 女の子をふりほどきながら


気にせず セミとりをしている



女の子は 泣き出した


泣き叫びだした


「うわーーーーーーーーん」


「うわーーーーーーーーん」


その声は だんだん大きくなり体中で 怒っていることをアピールしながら

なんか叫んで なきじゃくっている



ダンナがきて


あたしは 笑いながら その一部始終を説明しながら


オートバックスにむかった



道を渡ろうとしたとき


男の子は ちょっと離れた場所の木のほうに 走っていったんやけど


女の子はその場所のまま 地団太踏みながら 





↑押すと「文章」がかわります。エンピツ投票ボタン




と叫んでいるのが聞こえて



思わずダンナとふたり 爆笑してしもた



オートバックスにいきながら ダンナとふたり


「あいつ ほんまどんくさそうやもんなあ」

「やろー? 妹のほうが うまそうやねん 
 そら妹も怒るよなー
 自分がつかまえたセミ 横取りされたあげく 逃がすんやもん
 ぎゃはははは」



オートバックスで用事をすませ

また ダイソーに戻る(車をおいてたからね)


戻ったら

女の子が 網をもち セミをつかまえてた





「ノド乾いたー ジュース買う」 そういうたら


「あいつ 自販機にセミいれとんちゃうか・・」とダンナがいいだす


「え? 今つかまえたとこちゃうの? 網のなかにセミおるやん」


「いやあ・・わからんぞお」



ジュースかお おもて自販機みたら 案の定 受け取り口のなかに


セミおった


爆笑


「いやーん・・セミおるやん」


「わはははははは」


「ジュースかえん・・・」


「どうする?」


笑いながらダンナがいう


「もうええわ・・笑・・我慢する」



ダンナが 女の子に


「ジュースかえんぞー」と笑いながら話かけた


「あ!ジュース買う? ほなとるわー」女の子が


年齢に似合わん おばはん口調で あわてて自販機に走りかけた


「かまへんー かわへんかわへん」


あわてて あたしが言い足した


「ジュースかわへんから かまへんでー

 ほやけど 知らん人 なんもしらんとジュースこうてしもたら

 セミ ジュースの下敷きになるか 逃げてしまうよー

 ジュースみはっとかな また セミ逃げてしまうよー」


そう付け加えた


女の子は 天然パーマの頭で
真っ黒の肌に 薄い桃色のワンピースが可愛いねんけど

全然におてへんねん



ワンピースをきとるから
かろうじて女の子やと判別できてんけど

どうみても 男の子にみえる


それでも
おにいちゃんより 男前っぷりそうな性格に見え


「ジュースかう? ほな とるわー」


そう明るくニコニコした笑顔が 印象的で


セミいっぱいとれて よかったなー


そうおもえた・・






そのまま あたしたちは 振り向きもせず

駐車場にむかった





(●・・●)れお



こじかかじこ |MAILHomePage*花のある風景*

My追加