一行詩



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2003年10月23日(木)
選集 10/10〜10/23


■女が ++ boogie


   月を鍵穴に逃がしてしまう。







■ひざまくら ++ FLab


   眠れない夜は、サボテンのトゲで解体して







■(無題) ++ 漣


   ちんどん屋の流し目に泣いた子供はぼく







■屋上 ++ わた


   君はあんな青い空の中で洗濯してる







■全てを捨てて ++ つばき


   光沢生物、身軽にホップ、ステップ、ジャンプすると思うなよ。







■タフ貝 ++ ふあこ


   蛙の子にエルボウ ひゅー!







■(四) 凸シール/手のひら ++ あきば


   青影を慕いて踏むともこもこで







■ときどき ++ m


   瓜とふたりで歩いた夜道







■じゃんけん ++ ピッピ


   「トーリー党!」「ウィッグ党!」「バカ!」「アホ!」タダシ君の負け







■指すら遠く ++ 池永考志     (MVP)


   ジッパーを閉じないと俺が来るぞ!







■夜 ++ つき


   幾年月振りかにマグロの切なげな声を聴いた。







■いとしぃ ++ m


横断歩道のむこう、みどり亀の背中




-----特別枠「秋」-----




■A-KI ++ ふあこ


   コスモスティックに彼、見事に散って







■秋 ++ たもつ


   男の子が郵便ポストに内緒話をしている







■秋 ++ ユーリ


   緑茶がいつもより、粘膜になじまない、夜のはし







■秋 ++ 池永考志


   いつかは空も焦げてしまうでしょうに。







■梨の 食べおさめ ++ あま奈津     (MVP)


   秋部屋にくちゅんと鍵かけた。







■あき ++ O×H


   悟られても裏山に捨てられて、ポケットから誰かの手







■秋空の下で ++ 青色銀河団


   蜂蜜の意味をみんなで考えよう







■秋の夕刻 ++ 石畑由紀子


   ワンピース ワインで汚した西日に酔いの仁王立ち







■秋田県 ++ 透流


いくらなんでも、それ過ぎだろう。そうだろう。






 多い。多いよ、これは。いいか、いいことではないか。テーマが圧倒的に多かったかな。そうでもないかしら。書きやすかったかね。旬だしね。堪能してますか?ばっちりサンマ食いましたよ、自分。

 MVPは池永さんですね。「俺が来るぞ!」て。爽やかに突進してくる池永さんはきっと香ばしいだろうな、ということで。ふあこ嬢の「ひゅー!」も良かった。蛙の子にね。蛙だよね。「おたまじゃくし」ではないのよね。「バカ!」「アホ!」てのもワラタ。なんてほがらかな過ごし方。南さんの「爪と歩いた」というのもじゅんじゅんしますね。萌える。
 特別枠MVPはあま奈津さんですよ。「くちゅん」てあたりに全てをもっていかれちゃいました。ユーリ嬢の「緑茶」というあたりも個人的に良くて。透流さんの秋田県もナチュラルに笑いましたがね。「それ過ぎだろう」なんて素敵ですよ。
 あと武技氏の「 こんにちは。きのこにんげんです。すごいです。 」は衝撃度がでかかった。真っ白になった。すごい。個人的にキングの称号を与えたい。


 困ったなあ。テーマを始めたはいいものの、いいのがなかなか思いつかない。毎回これで悩んでいる気がしないでもないですね。どうしよう。こう湯水のように溢れてこんかなあ(それもどうだろうねえ)次のお題は「緑」で。本当は秋らしく赤にしようかと思ったんだけど、赤だとたぶん、赤血球系もありそうなのでそれは泣きそうになるので信号つながりで(略





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