論外トーク

2005年01月09日(日) 回し者じゃありません

息抜きに、化粧品話。


いやーあれだね…今までわたしも散々高いコスメだのなんだの試してきたけれど、ついに落ち着くところが来たかもしれない。

発端は母。今、祖母の入れ歯関係で付き添いで歯医者に通っているのだけど、待合室で隣合わせた人と話をした。
その女性は、しきりに孫自慢をするのだと言う。「孫が五人いて、全員早稲田に入ったが一人はどうしても音楽をやりたくて卒業してから一年勉強して芸大に入った」それはすごいですねー、と聞きつつも疑問。その女性、孫が大学に入るような年齢に見えない。うちの母は55なんだけど、「自分よりは上だろうが、60にはなってないかな?くらい」に見えたらしい。「計算が合わないんじゃない?」しかし彼女は言った。
「わたし、七十ですから」
母驚いた。どう見ても70には絶対に見えない!物腰などから自分よりは年上だろうが、70はありえない!
その女性(仮にKさんとする)は、色白というタイプではないが、とにかくシワがないんだそう。肌がピンとはっていてキレイ。手もすべすべつやつや。母に誉められて気をよくしたらしく、足まで見せてくれたそうだ(笑)その足がまたピカピカでつるつる。
彼女が使っている化粧品の名前を教えてくれたらしいのだが、母はきちんと覚えていられず、「エバミルク…?」とか言うので、ネットで検索しても見つからない。
ほらー、若い人で美肌でも、そりゃあんたがもともと美肌なだけだろ、って思うじゃないですかー!でも、年取ってる人が明らかにびっくりするほど若く見えるってんなら、そりゃ気になるじゃないですかー!
結局わからず、あーあという感じでその場は終わったのだけど、後日歯医者の待合室で母、Kさんに再会!
今度はメモしてきた!ので、直ちに検索。すぐに発見。

エバメール化粧品

今回ご紹介したいのはこちら、ゲルクリーム
デザインを見てちょっと…と思った方!こんなんでも、アットコスメの美容液部門ランキングで二位 の実力者なんですよ!
値段はKさんから一万三千円、だと聞いていたので、「あーやっぱり高いんだ…」と思っていたのだけれど、価格を見たら

1000gが一万三千五百円だった

せ、千グラムて!!一キロやないですか!!それって化粧品の単位か!?一般的な美容クリームの小さな容器だと、だいたい30g〜多くて80gですよ!それで一万とか二万とかするんですよ!!
千グラムの容器はポンプ式ですよ!ポンプ式の大きなシャンプーとかあるやないの、あれが600mlくらいですよ!それより多いんですよ!なんかもう笑っちゃいますよ!
一番小さい40gなら¥950です。安い。ドラッグストアレベルのお値段です。

とにかく母が大乗り気。Kさんを実際目の当たりにしているため、「ああなれるのなら…!」という意気込みが違う。サイズはいくつかあるんだけど、とりあえず母が330gで¥6300の、わたしが180gで¥3675のを購入。
普通の美容液やクリームだと思えばめちゃめちゃ安い。カウンターコスメで¥3675ったら、一番下位ブランドの軽めのやつくらいの値段だよ。量も、たぶんそれの三倍くらいあるし。
タイプとしては、Dr.シーラボのアクアコラーゲンゲルと同じくくり。洗顔後はこれひとつでOKというタイプ。化粧水も乳液もクリームなし!これ一本!
ネットの評判もいろいろ見て回ったけど、アクアコラーゲンゲル買うならこっちの方がずっといい!という声がほとんど。値段も効果も。アクアコラーゲンゲルは高いからねー。

五日に届いたので、さっそく使ってみる。
まずピーリングができるというので試してみる。テクスチャーは半透明のジェル状。匂いはほとんどない。薄く顔全体に塗って、軽くこするともろもろ、つぶつぶのかすが出る。これはゲルのかすじゃねーの?という意見も根強くあるようだけど、やったあとに肌がかなりすべすべに。
そのあと、顔全体にたっぷり塗る。二度塗り三度塗りもしていいらしい。塗った直後はべたつくが、割とすぐに馴染む。
とにかく量が多いので、親の仇のように、かなりの量を塗る。食らえ、ウォラ!という勢いで乗せる。馴染ます。とりあえず二度塗りし、毛穴のあたり(鼻の脇の頬)に三度塗り。説明書にも、使い過ぎかと思うくらいガンガン使えと指導しているのでやってみる。手にも塗り込む。目の真下、最近うすいシワとか気になるけど、この時は初めての使用だったので恐くてあんまり重ね塗りとかできんかった。
量が多いが、あまり放置すると劣化するから三ヶ月以内に使ってくれと説明書に書いてあるので、湯水のように贅沢に使う。

というようなことを、母と共にやってみる。

まず明けて一日。

朝、二人で顔を合わせる。あ、あきらかに!!!…ち、違う!!
母と二人で驚き合う。
自分だけだと客観的な判断ができないところがあるけど、母の顔を見ると、顔色どう見ても明るくなってるー!!!なんか頬骨の上がピンとはってるー!!絶対、見間違いじゃない!
母もわたしの顔を見て、「頬と目の下が明るくなった。色が白くなったみたい。明らかに違う」という。じ、自分でも実はそう思ってたー!!!
ぬ、ぬった後にね…鏡見て…なんか肌が太ったみたいな(悪い意味でなく)わたしはかなりビッグな毛穴持ちなんですけど、毛穴が水分含んで小さくなったみたいに思ったの…でもほら、こういうのって、使ったと思うからそう思いたくて思い込み(すごい日本語)ってのあるじゃない?だから、いやいやそう見えるだけかも…って…あんまり信じ込んじゃいけないって…
しかし、一日目だったので、まだ気のせいかもしれないと二人で思う。とりあえず二人とも肌の調子はいい。引き続き使用を続けていく。

メイク前に塗ってみたが、リキッドファンデを塗る時などに顔を擦ると、もろもろが出るのが気になる。メイク前には使えないと思います。メイク前には普通の化粧水をこれまで通り使うことに。

というわけで、ゲルクリームの使用は夜オンリー。風呂出てこれをガバガバ塗りまくるだけ。楽だなー。しばらくはその他の化粧品を何も使用せずやっていこうと思うので、相変わらず二度塗り三度塗りしてみる。塗ったあと鏡を見るが、やはり毛穴にいいような…

二日目明けて。
朝起きる度に互いの顔を確認しあう母と娘。「やっぱり、違うよ!」「これ効いてるよ!」と盛り上がる。母の顔が明らかに変化している。母がえすけーつーのサインズトリートメントを使った時も「たるみに効いた!」という感じが目に見えてしたけれど、今回の変化の方が劇的。目まわりがふくらんでいる。ま、まだ二日目ですよ!?顔全体は均一な色になって、むらがない。そしてそれはわたしも同じ。とにかくむらが消える。
「なんかあんた、ファンデーション塗ってるみたいだけど…」「塗ってないよ。あんたもだよ」

三日目。昨日の朝。あんまり効くので「なんかヤバいもんでも入ってるんじゃないか?」という方向にわたしたちの危惧が向かうくらいに効いている。
母の目の下が、ふくらんで明るくなっている!終始ご満悦の母。Kさんには電話番号も聞いたらしいので、もっと変化が顕著になったら電話してお礼を言いたいという。
母の方が、肌が衰えている分変化が劇的だが、わたしのほうも、昨日は目の下にもガンガン塗りまくったら、気にしていた目まわりが、いきなり、なんかこう、違った!変わった!!!いや、わたし嘘ついていないんですよ!!(必死)

ていうか、昨日の時点で「もしかしてこれ使い続けたら、ファンデいらなくなるんじゃね?」とまで思いました。(母もそう言ってます…)
たくさん化粧品使ったけど、そんなこと思ったの初めてですよ。そして、こんなにも短時間に目に見える劇的な変化があったのも、初めてです。こわい。ちょっとマジでこわい。

えーとあの、回し者じゃないです(笑)ていうか、これを使う前は「Kさんは実は60歳くらいのエバメールの回し者なのでは?」(笑)とか母と言い合ってたりもしたけど。まだわたしらも使って四日目なので…でも、なんというか、感動したので皆様にお伝えする次第です。上のリンクから無料サンプルがもらえるそうなので、興味ある方は是非。たぶいん若い子よりも年いった人の方が効くと思います。あと乾燥肌の人。

マイナスポイントは
・容器がだっさい
・つけた直後はちょとべたべたするかも(寝る直前には使わない方がいい)
・人によっては合わなくてかゆくなったり、吹き出物が出たりもするらしい

上のアットコスメのリンクから見れる口コミなんかでもマイナス意見もありますんで、そちらもご参照の上、気になった方はちょっと使ってみてはどうでしょうか。(合わなくても私は責任は取れませんので,その辺は御自身の判断で…)

プラスポイントは
・安すぎる
・湯水のように使える(手足にも使えます。手もかなりいい感じになりました!)
・洗顔後のスキンケアが一種類で済む(すげー楽)

なんかもう、今までのスキンケアはいったいなんだったのか…という感じでかなり忸怩たる気分でもありますが…
今は夜だけゲルクリームオンリーで使ってますが、一応他の化粧品との併用も可、ということで、しばらくしたら持ってるクリームや乳液等もあわせて使って、どんな感じか見てみたいと思いますー

本当に、回し者じゃないので、いらない人は手を出さないでくださいね(笑)Hさん、どうですか…(ピンポイント推薦)



2005年01月08日(土) 決めた

一夜明けて

とりあえず本は出すことに決めた!3/27、申し込むか。
ノーネーム、書き下ろしなし、再録のみの本、
えーと現在ノーネームの方にアップしている話まで収録するか、
別地の方にアップしている話の三話目くらいまで収録するかってとこですか。
前者なら値段¥1000〜¥1500くらい後者なら¥1500〜2000くらい。
文庫でフルカラーカバー付きの予定。
中の字の大きさをどうするかでかなりページ数が変わってきます…
例えばバッテリ文庫版くらい余裕あるレイアウトだと300ページくらいでも
指輪物語文庫版くらいにきっちきちにすれば240くらいにおさまる。
難しいところだな…、たぶん、その中間くらいかな?
3/27出れなくても三月頃本出します。通販受け付けます。予約も受け付けるかもしれない。
話はここで切ったらええんじゃないの?とか字の大きさはおっきい方がいいとかちっさい方がいいとか
ご希望ありましたらお聞かせください。
別地の方のほら、2で切るとか3で切るとかもどうかな?と思ってるんですが。
どんなヒキがいいですかね(笑)
表紙描かなくちゃだなー。面倒だけど、気合い入れよう。巧描く。

昨日は「あの雲」を少し書き直しました。内容的にはほとんど変わらず。
冒頭のエピソードを削ってあとの話に移動させて、走る巧を書き足したくらいです。
意外と直せないもんですね。変えるとしたらやっぱり、完全に書き直すしかないんだろうな。
当時の自分の苦しみが詰まっていて、息苦しく動かし難いです。
これから順次続きの話にも直しを入れていく予定です。たぶん後の話の方が直しや加筆は多くなるでしょう。

息抜きに最近使い始めてすげー効果あった化粧品の話しようと思ったけど、また今度。



2005年01月07日(金) バッテリー6

「バッテリー6」読みました。

以下、内容に関するネタばれはあまりしないつもりです。巧や豪に関して言及する気もないし。でも少しでも情報を目にするのがイヤ!って人はスルーしてください。



私はおととしの八月末、初めて「バッテリー」を読みました。サイトの読者さんがすすめてくれたのですが、実はそんなに食指は動いてなかったのです。姫がどうのとか言うのを聞かされて逆にひいちゃったクチで。図書館で一応探した時は4と5しかなくて、試しに4を見てみたら本当に主人公が姫とか言われちゃってたのでウワアと本を閉じたりしてました。

でも、本屋の店頭で一巻を見かけ、手にとり、冒頭からサラっと読み始めました。
そのまま百ページくらいまで読み進み、この時点で、この物語は私にとって強烈な何かを持っている、読まなくちゃいけない、読まないわけがない、読まない自分があり得ない。ということがわかったので、その時の有り金はたいて四巻まで買いました。五巻を買うには二百円ほど足りなかったのです。
家に帰り、読み続けた。その日のうちに四巻まで読んでしまった。次の日、本屋が開くのを待って五巻を買った。午後から仕事だったので、ギリギリまでかかって全部読み終えた。
それからずーっと、この物語は私を支配していました。最初の二ヶ月は苦しくてどうしようもなく、どうすればいいのかわからない日が続きました。五巻までをもう1セット買い、宅配便で友達のところに送りつけては読んでもらいました。何度も読み返したり、まったく読み返せない日々もあったり、顔に吹き出物が出来て治らなかった。脳がそれを考えることから逃れられず、糖分を欲しがり、普段はそれほど食べない甘いものを消費した。夜中にクッキーを食べたり、チョコレートケーキやアイスを食べたり。でも体重は減りました。苦しくて。
どうにもならない頭の中を一ミリずつ動かして、寄せて、かき集めて、引きちぎり、わしづかみにして、嚥下するみたいにして、ノーネームを、少しずつ、書きはじめました。最初の方のを読むと、そんなに苦しかったのか、というぐらい混乱していて、とりあえず細切れの思いをぶちまけただけの代物で、言葉足らずで、ぼろぼろです。
わからないことは書けず、わかることは何ひとつなかった。
そういう生活は、今も続いています。

バッテリーは6で終わると聞いた私は震えるほどに安堵していました。これ以上続けられたらわたしは保たない。良かった、6で終わると。
早く読ませてほしかった。楽にしてほしかったです。しかしなかなか発売予定の声は聞こえない。去年の夏頃、来年の一月に出るというニュースが入ってきました。遠い。でも、ついに今日来てしまった。

今日は仕事は休みなのです。それに感謝します。バッテリーの6を初めて目に映す、心に入れる瞬間は一度きりしかない。記憶喪失にならない限りもう二度と訪れない。ゆっくりと、時間をかけて、なにも邪魔されずに読みたい。
でも読むのが恐ろしく、書店で購入した後他の雑誌を立ち読みしてみたりして。
心を動かされるのは恐いです。自分がどうなってしまうかわからないと思った。6の発売のニュースが出るずっと前、バッテリ仲間の友人と「バッテリ6出たらどうする?ゆっくり読みたいね」「会社休むよ!なんのための有給だ」「出たら私たち、どうなっちゃうんだろうね」と語り合ったことを思い出した。

うちに帰り、ベッドに入って、ゆっくり時間をかけて、同じ文を何度も読み返したりもして、誰にも邪魔をされず、ほぼ二時間ぴったりで読み終えました。十一時から一時。読み終わった直後に昼ご飯を食べました。

まだ一読しかしていません。これからまた違う何かが自分の中に生まれるかもしれないけれど、今感じたことを残しておきたいので書きます。

作者のあさのさんが文庫二巻のあとがきで「(巧を)描き切れなかった」と書いていました。読んで、その意味がわかりました。描き切ろうとしたのだとしたら、描き切れてはいないのだろう。終わっていない。でも、あさのさんはこの作品をもって「バッテリー」の終わりだということを選んだのだ。
その判断は正しい、と私は思います。
「バッテリー」は原田巧が主人公だけど、原田巧の物語ではない。最終巻は特に、それがありありと感じられました。あさのさん本人がどう思っていようと、どんなに原田巧を描くことに拘泥しようと、私は「バッテリー」という作品は原田巧のための物語だとは思いません。原田巧はそこにいる。けれど、一人では「バッテリー」という話は紡がれない。
原田巧は、描かれるんじゃなくて、そこに居るのです。その他の登場人物たちと同じように、そこに居る。描こうとすればするほど、周囲の人物たちが動く、原田巧だけでない「バッテリー」という世界が構築される。そうやって六巻が生まれたんだろうなと思います。

この続きを書くことは可能だろうけど、それはたぶん「バッテリー」とはまったく異なった話になるんだと思います。
「バッテリー」はこれで終わりで、こう終わってくれて良かったと思います。
あさのさんはインタビューで「六巻は中途半端な終わり方」と言っています。あとがきでは「書き手としての敗北を感じた」とも。そうだろうな、とは正直に思います。
確かに中途半端かもしれません。終わっていません。でも終わり。終わらずに終わってくれて、よかった。

とりあえず、最初の感触だけを、こうして残しておこうと思います。
私がこの世の中で一番大切な小説は、「バッテリー」です。たからもののような作品に出会えたことを、感謝しています。



ノーネームに関しては、書いていけると思います。書いていきたいと思います。
これから少しずつ自作を読み返して、直したりするつもりです。
本当だったら全部書き直してまったく違う物語を紡がないといけないのかもしれないけれど、…どうだろう。どうなるかわからない。
あの自分の苦しみを残しておきたい気もします。

ノーネームでまだ出て来ない人物や、言及の少ない人物(海音寺とか門脇とか)は、五巻時点では原作での彼らのひととなりをしっかり把握できていなかったのだな、ということが良くわかりました。本当に、呆れるくらい上手に避けてきたんだなと…だから、あんなにいびつな物語なんだな。

ノーネーム…どうなるかまだちょっとわかりませんけど、なんにせよ、何かは残しておきたいと思います。放置する、ということは絶対にないと思います。むしろ、私は私の原田巧を描くために、まだやっていける、と思った。

心は安らかです。


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ユタ