遠距離M女ですが、何か？


遠距離M女ですが、何か？

		井原りり

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■　春の雪

三島は「旧字・旧かな」の人である。

『豊饒の海』を文庫で買ったか、どうか不明だったが、それを思い出したら、新かなづかいの文庫本を買ったはずがない。

死後、箱入りで売り出されたあの単行本。

古書価格はどのあたりか。

2005年10月29日(土)

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■　一日１める

初めての日、腕の中で泣いた。

今回と先回は、飛行機が離陸すると、涙が流れ始める。

そうしてとまらない。

いつ死んでも不思議じゃないから……

きっと、りりより先に逝くから……

連絡が途絶えたら、死んだと思って……

2005年10月23日(日)

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■　真新しい空港

飛行機に乗る時、かつてならもっと緊張して出発の１時間前にはチェックインしてたりしたものだ。

それがだんだん大胆になって、出発前２０分くらいでもなんとかなるだろうと思っていた。

ところが！

どこもかしこも長蛇の列。
みんなのんびり談笑しながらぞろぞろと前進を続ける。

こんなんじゃ、間に合わない！

行儀よく最後尾に並んでる場合じゃない！

非常事態を自分に宣言。

「すみません。ｘ：ｙｚ発の＊＊便なんです！」
「お客様、チェックインは？」
「まだです。このカードのチケットレスで……」
「かしこまりました。お急ぎ下さい。10分前までにご搭乗のない場合、飛行機は出発してしまいます」

その10分前までに、あと2､3分もない！

ガードマンに頭を下げ、航空会社の金ボタンの上着の男性に頭を下げ、一緒に、ずいずいと行列の前の方への割り込みをしていく。

荷物チェック、金属探知機。

普段の休日ならまだぐっすり眠っているかもしれない時間帯だってのに、こんなに大勢の人々が、ここにはあふれている。

いったいどこへ旅立とうというんだ！

2005年10月09日(日)

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■　火星の庭

離陸する

カラダがシートに押し付けられる

なみだがでてくるでてくるでてくる
そしてとまらない
ながれておちるなみだがあごからくびすじに
とまらない

そうもうじき逢えるから

あえるんだから

もうなくな

2005年10月08日(土)

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■　宇宙戦争

女性サービスdayで1000円。

夫を避けて映画に逃避した。

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初日