重陽の夜穏やかに過ぎてゆく月に寄り添う火星を仰ぐ
ななかまど色づく滝を思いつつ仕事に励む今宵は白露
カンナ咲く道を歩んだあの頃の記憶は今も鮮やかな色
やわらかいあかねの空に包まれて休日過ごす喜びを知る
冴えた月照らす心は穏やかでないことを知る帰り道かな
秋の風心の中に入り込み穏やかならぬ心地続きぬ
振替の電車で急ぐ帰り道風景少し変わること知る