満開の桜の下を歩むとき満たされるもの感じておりぬ
花束を受け取る人の後ろ影眺める午後の寂しさを知る
花冷えの闇より遠く近くなる石焼き芋の声の哀しさ
陽射し揺れ揺れて菜の花染めて行く穏やかな午後得がたく想う
届けたい想いを溶かし春霞たなびく先にあるものを問う
サクラサク便りが届く公園の風を感じて歩くひととき
春分の今宵満月眺めつつどんな仕事が向くかと思う