夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2009年02月04日(水) ギャルバン

 仕事の傍ら、細々と音楽活動を続けている私だが、行く先々で出会うのはほとんどが男性。特にロックのジャンルでは弦楽器・打楽器の演奏者は男性が圧倒的に多い。女性のみで構成されるガールズバンド(略して、ギャルバン)は、男性のみで構成されるバンド、男女混合バンドと比べてその数はきわめて少ない。アイドルっぽさとポップさを売りにしているバンドが多いが、男性だけのバンドに劣らないロックで魅せることもある。
 で、今日は2組のギャルバンと1組の男女混合バンドのライブを観に、矢場町「クラブ・クアトロ」に出掛けていった。「単に女の子が好きなだけじゃないの」って突っ込まれそうだけど、それについては敢えて反論はしないでおく。
 さて、1組目は、女子高生バンド「SCANDAL」。ひとことで言うなら、アイドル・グループ「SPEED」のバンド版といったところか。元気で若さいっぱいの演奏は爽やかさを感じさせた。
 2組目は、沖縄出身のエレキギター&ベース&ドラムスの女性トリオ「BLEACH」。パンキッシュで面白くはあったけど、数曲で飽きてきちゃったな。
 トリは、ミドリ。キーボード&ウッドベース&ドラムスの男性3人に、エレキギター&ボーカルの女性が絡む。それぞれに演奏技術は優れ、それぞれに爆音を発するが、いまいち私の心に響いてくるものがない。結局、ミドリは最後まで聴かずに帰って来ちゃったよ。
 今夜の出演バンドはそれぞれに演奏技術は高いと思う。けれど、私の好みではなかったってことかな。心に響いてくるものがあまりなかったね。まぁ、こんな体験も面白いと言えば、面白いけど。



2009年01月25日(日) <四面楚歌>2009年新年会

 今日は昼過ぎから<四面楚歌>初練習。4人での練習曲の他、<沙羅双樹ふたたび>の練習曲に<まっちゃん&えみちゃん>も加わって厚みの増した演奏を楽しんだり、遊び感覚でピアノの連弾を楽しんでみたり・・・。楽しい時間は瞬く間に過ぎ、気がつけば夜8時近く。
 練習後はそのまま、近くの居酒屋で「新年会」。俺だけはソフトドリンクで運転手役。夜中まで4人で楽しく酒を飲み交わす。アルコールが入らなくても、ゴキゲンな夜だった。



2009年01月21日(水) 『山谷ーやられたらやりかえせ』

 今夜、名駅「シネマスコーレ」で公開中のドキュメンタリー映画『山谷(やま)─やられたらやりかえせ』(佐藤満夫・山岡強一共同監督。1985年発表)を観てきた。
 日雇い労働者達の過酷な労働と生活で知られる東京都の下町・山谷を舞台にした作品で、彼らの生活の実態や闘争が描かれている。1984年、山谷の闘争にも携わっていた佐藤満夫氏により撮影が開始された。しかし労働者たちの生活に暴力団が介在していることを描いたことから地元のヤクザに狙われるようになり、佐藤氏は暴力団・日本国粋会(後の六代目山口組國粹会。日本国粋会は暴力団であり、右翼団体でもあった)系金町一家西戸組の組員により刺殺された。撮影は中断を余儀なくされるが、佐藤氏が遺したフィルムを元に有志により制作上映委員会が発足した。委員会により映画制作は、実際に山谷の労働者で全国日雇労働組合協議会(略称は日雇全協)の創設メンバー山岡強一氏に託され、翌1985年より制作が再開された。佐藤氏の腹案にあった釜ヶ崎に加えて笹島(名古屋市中村区)、寿町(横浜)、筑豊など他地域での撮影も行われ、同年11月ごろには完成し12月には初上映が行われた。 しかし明けて1986年1月13日、今度は山岡氏が暴力団日本国粋会系金町一家金竜組の組員に射殺された。
 制作過程において2人の犠牲者を出した作品だが、労務者の生活の実態に迫った他に類を見ない映画として、現在も全国各地で有志の手によって自主上映会が開かれている。映画のなかで描かれていた労務者たちの過酷な現実は、「派遣切り」など昨今の労働者の置かれた厳しい状況とも、問題の根は一緒である。人間扱いされず使い捨てにされているという点において、全く変わりないのだから。20年以上も前の作品であるにもかかわらず、リアリティーをもって迫ってくるのが何とも不思議というか皮肉というか。
 人権は当たり前のように与えられるものではなく、常に権力と闘う姿勢を持って獲得していくものなのかもしれない。そんなふうにも思った。いろんなことを考えさせられる作品であった。

 ちなみに、映画のなかで音楽を担当しているのが、大熊亘氏(現在「ソウルフラワー・モノノケサミット」のクラリネット担当であり、「シカラムータ」のリーダーでもある)であることを、はじめて知った。大熊氏のクラリネットに憧れてクラリネットを衝動買いしてしまった私にとっては、ちょっとした驚きでもありつつ、一方で「なるほど」とうなずけることでもあった。



2009年01月16日(金) かっちゃんライブin某カラオケボックス

 数日前まっちゃんからメールがあり、「16日夜、栄の某カラオケボックスで、かっちゃん(from京都)とえみちゃんのセッションライブを行うことにしました」とのことだったので、夜な夜な出掛けていった。
 演奏者も含めて7〜8人の小さなライブ。カラオケボックスも照明を落とし気味にすれば、ライブハウスの雰囲気。
 まずは、えみちゃんのアコーディオン・ソロからスタート。シャンソンを中心に、ヨーロッパの香りを感じさせる演奏。
 そして、かっちゃんは、アメリカン・フォークやブルースを中心に演奏。低めの渋い声でブルージーな雰囲気を醸し出していた。後半では、えみちゃんも絡んでの演奏があり、約2時間のライブは瞬く間に終了。
 カラオケボックスでのライブというのも悪くないなって思ったよ。



2009年01月14日(水) 2009年の衝動買いvol.1

 実は、昨年末から左手首を捻挫していて、ちょっとひねりが加わった動きをすると痛みが走る。通院中の整形外科も少し頼りなく、紹介されて桜山の鍼灸院に通っている。その通院の途上、一軒の楽器店があり、そこでセール中のクラリネットとトランペットが目に入った。いずれも半額近い値段で売られていた。
 管楽器は演奏経験がなかったが、ここ数年の憧れの対象ではあった。一度楽器店を出て夕食を済ませた後、再びその楽器店へ。そして、私は決断した。クラリネットとトランペット両方の入門セットを購入することに。総計4万ちょっと、自分へのお年玉だ!! 
 ただ、問題があって、管楽器は自宅アパートでの練習が不可。pHー7アトリエを使うしかないのが厄介と言えば厄介。でも、いつか気持ちよく演奏してみたい。タンスの肥やしにだけはしないようにしたい。二兎追う者は一兎も得ず、と言われるが、一つずつクリアしていきたいと思ってる。



2009年01月07日(水) シノノメソラwithジギジギ

 今夜、沙羅とともに、本郷「アルマジロ」に出掛けた。
 表題のとおり、<シノノメソラ>のライブに<めおと楽団ジギジギ>がゲスト出演。クラシックやルーツミュージックをベースとした、どこか郷愁を感じさせるサウンドを展開する<シノノメソラ>。かたや、お笑いの要素をふんだんに含みつつ、実力派の演奏を展開する<めおと楽団ジギジギ>(昨年5月、星ヶ丘「スローブルース」で、<沙羅双樹ふたたび>とも共演していただいた)。
 <シノノメソラ>は、バイオリンのかなでさんとクラリネットの和歌さんの絡みがいい(バイオリンやクラリネットもあんなふうに楽しそうに演奏してみたいよ)。パーカッションとギターの男性陣の演奏も安定感があり、とてもいいバンドだと感じたね。
 <めおと楽団ジギジギ>は、会場の笑いをとりながらも、夫婦ならではの息のあった演奏を聴かせてくれた。今回、この二人とかなでさんが2曲ほど共演。特に、かなでさんのバイオリンをフィーチャーした「小舟」(われわれ<沙羅双樹ふたたび>も練習中の曲)は素晴らしかった。ちなみに<ジギジギ>は近々「笑点」にまた出演の予定。
 とても楽しいライブだったね。



2009年01月01日(木) 気がつけば2009年

 年を経るごとに一年一年が早い。それと、今度の年越しは何の感慨もないというか、新年を迎えたという実感に乏しい。テレビ・新聞では「派遣切り」などが話題となっているが、決して他人事とは思えない。この暗い世相を何とかしてくれ。今さら政治に期待は出来ないかも知れないけど、『蟹工船』がベストセラーになる時代なんていい時代とは言えないよね。とはいえ、暗くばかりなっていても仕方がない。
 2009年はまだ始まったばかり、少しでもよい年にしていきたいものである。



2008年12月28日(日) <四面楚歌>2008年忘年会

 今日は、2008年最後の<四面楚歌>の練習日。pHー7アトリエを借りて、たっぷり6時間。脱線しながら、思わぬ発見もありながら、約6時間の練習時間は瞬く間に過ぎた。
 練習後は、近くの居酒屋で乾杯。と言っても、俺だけは車を運転するため、酒は飲まずにいた。しらふだけど、ナチュラル・ハイでいい気分。2009年、この4人でもライブやりたいな。なかなか集まるのが難しいけど、一緒に音楽を楽しめる仲間は貴重だぜ。
 



2008年12月22日(月) <沙羅双樹ふたたび・うたの宅配便vol.2>

 昨年に引き続き、三重県鈴鹿市のAさん(沙羅の友人)宅に押しかけて、<沙羅双樹ふたたび>の演奏を聴いていただいた。名づけて<沙羅双樹ふたたび・うたの宅配便vol.2>。
 今回披露の曲は、『雪の華』(中島美嘉)、『愛は私の胸の中』(喜納昌吉)、『夢の島』(どんと)、『Paint It Black』(ローリング・ストーンズ)、『寝顔を見せて』(ソウルフラワーユニオン)、『荒野の風』(ヒートウェイヴ)の6曲。それと、沙羅がピアノ・ソロで、『St.Louis Blues』を演奏。うまく演奏できたものもあれば、あまりうまくいかないものもあったが、でも、楽しかった。
 演奏後は、おいしい料理とお酒で、夜更けまで語り合った。



2008年12月17日(水) <スーパー一座>有終の美

   よく義理人情の世界と云われている歌舞伎の
  物語が実はすべて謀叛が根底にあったのです。
  たとえその謀叛人が悪人であろうとも、すくな
  くとも今の体制をひっくり返そうとねらってい
  る革命児なのです。歌舞伎とはそうゆうものだ
  ったのだ、と改めて知りました。江戸人にとっ
  て反逆こそが無意識の中での願望だったのです。
   (大須師走歌舞伎公演パンフレット より)

 今回で最終公演を迎える<スーパー一座>のロック歌舞伎を観に行ってきた。
 今公演は『御贔屓勧進帳』『十六夜清心月現薊双葉(いざよい・せいしん・つきにあらわるあざみのふたば)』の二本立て。『御贔屓勧進帳』はユーモラスな作風の『勧進帳』、『十六夜清心』は河竹黙阿弥によって書かれたものをベースにした江戸のピカレスク・ロマンとでも言うべき作品。反逆精神が底に流れる歌舞伎の面白さを<スーパー一座>によって教えられてきたように思う。ワクワクしながら観たロック歌舞伎も今回が最後と思うと、とてもさみしい。けれども、芝居とは夢まぼろしのように儚げなものなのだとも思い直す。一瞬のきらめきがこの上なく美しいのだとも。
 さらば<スーパー一座>。思い出はあまりに美しいぜ。


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