夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2008年09月17日(水) 静岡<UHU>にて

 2泊3日の研修(「全国知的障害福祉関係職員研修大会」)があり、静岡にやってきた。研修は仕事であるが、アフター・ファイヴではリフレッシュしたいもの。<UHU>というライヴハウスで「昭和フォーク村」というイベントがあるということを、事前に下調べしておいた。
 で、実際に出掛けてきた。店のギターを借りて、計7曲を演奏してきた。『この空を飛べたら』(中島みゆき)、『朝日楼』(浅川マキ)、『イムジン河』(フォーク・クルセダーズ)、『サルビアの花』(早川義夫)、『秋桜』(さだまさし)は「フォーク」の範疇には入るだろうけど、強引にヒートウェイヴの曲(『遠い声』『OLD MAN』)も演奏してきちゃった。2週間後にはヒートウェイヴの山口洋さんがこの店でライヴをやることになっているので、「まぁ、いいかな」と思ってね。お客は少なかったけど、楽しかったよ。



2008年09月13日(土) イントゥ・ザ・ワイルド

   2年間、彼は地球を歩いている。電話もなく、
   プールも、ペットも、タバコもない。窮極の
   自由。極端な人間。路上が住居の美の旅人。
   アトランタから逃れてきたのだ。汝、引き返
   すことなかれ。「西が最高である」からだ。
   2年の放浪の後、今度は最後で最大の冒険と
   なる。心のなかで偽りの人生を否定する決戦
   に勝利して、精神の遍歴に終止符をうつのだ。
   10日間ぶっ通しで、彼は貨物列車に乗り、ヒ
   ッチハイクをして、北の雪の大地にもはや文
   明に毒されることもない、と彼は感じ、荒野
   のなかへ行方をくらますために、大地をひと
   りで歩いていく。
    (アレグザンダー・スーパートランプ
      =クリストファー・マッカンドレス
       が書き残した走り書き より)
   

 ショーン・ペン監督の映画『イントゥ・ザ・ワイルド』を「伏見ミリオン座」に観に行ってきた。
 1992年夏、アラスカの荒野でクリストファー・マッカンドレスという若者の死体が発見された。アメリカ東海岸の裕福な家庭に育ち、優秀な成績で大学を卒業し、人生のエリートコースを約束された若者が、ある日突然消息を絶ち、2年の放浪の末に、アラスカで早すぎる最期を迎えたのだ。
 映画の原作となる、ジョン・クラカワー(ジャーナリスト・登山家)の『荒野へ』(集英社文庫)は、クリスが書き残した日記、手紙、走り書き等を手がかりに綿密な追跡取材を基に発表されたノンフィクションである。その本を貪るように読み、並々ならぬ情熱をもって映画化権獲得に約10年の年月を費やし、映画『イントゥ・ザ・ワイルド』を完成させたのが、ショーン・ペンというわけだ。
 この映画には、「人生の本質的な意味とは何か」という問いかけがあり、ヒントが隠されているように感じられた。この映画のよさをうまく表現できないのがもどかしいのだが、必見の一作であることに間違いはない。
 映画のなかで使われている音楽も素晴らしい。エディ・ヴェダー(パール・ジャム)の手による楽曲は、映画の感動をより深いものにしてくれる。これまた、必聴の一作である。

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 映画を見終わってから、沖縄居酒屋「結」に寄った。そこでは常連だったあこちゃんの送別会が行われていたが、その宴に加わって、歌も歌って帰ってきた。気がついたら、午前様だったけどね。



2008年09月07日(日) イタリアンレストランにて

 音楽仲間のやっさんが主催するライブが中川区の某イタリアンレストランで行われるというので、今夜はそちらに出掛けてきた。皆、「スローブルース」で知り合った人たちだ。それぞれが楽しそうに音を奏でている、その雰囲気がとてもよかった。パスタもすごくうまかったし、聴く側としても楽しいライブであった。



2008年09月06日(土) ぱんとまいむ寄席

 今夜は、「喫茶ぱんとまいむ」(東区徳川町)に落語を聴きに行ってきた。出演は、若鯱亭笑天、竜宮亭無眠のおふたり(東海地区の社会人落語会「楽語の会」のメンバー)。それぞれ古典落語を二題ずつ。アマチュアだからとなめてはいけない(木戸銭500円はゼッタイに安い)。彼らの語りで、しだいに世界に引き込まれていく。やはり古典落語は凄い。気がつけば、すっかり笑いのツボにはまっていた。



2008年08月30日(土) あこがれの丹後半島へ

 今年度、俺は多忙をきわめている。朝早くから夜遅くまで働いて、ついでに休日出勤も少なくない。とにかく仕事量が増え、心労も重なって、ぶっ倒れそうにもなりながら、何とか生き延びてきた。だけど、ただ生きながらえているというだけじゃ、俺は不満足なんだ。生きる意味、それは生きる喜びを感ずることにあるんじゃないかって、俺は思ってる。苦しみとか悲しみとかいったスパイスも十分効かせた、深みのある喜びとでも言うのかな。様々な感情が俺のなかを駆けめぐる。そういう意味でも多忙な昨今なのだ。
 忙しさのなかにあっても、楽しむことを忘れたくはない。たまたま8月は2連休が多い。忙しくたって、無理矢理にでも旅に出てしまおう。そう思い立ったのが、約10日前。最初に思い浮かんだのが、京都とか大阪。でも、どうせならもっと非日常的な場所に行きたいと思った。京都から足を伸ばせば、あこがれの地・丹後半島があるではないか。伊根(舟の格納庫と家屋が一緒になった独特の造りの建造物「舟屋」が立ち並ぶ。重要伝統建造物群保存地区に選定されている)に、天橋立(日本三景の一つ)に、と心は千里を駆け抜ける。早速、伊根町観光協会にパンフの送付依頼をし、ガイドブックも購入し、旅に備えた。

 29日早朝、沖縄辺りに台風が迫り、東海・近畿も決していい天気ではなかったが、名古屋を発って、まずは新幹線で京都まで。そこから北近畿タンゴ鉄道で天橋立駅へと向かう。途中、車窓から望む渓谷の眺めに心奪われ、しばし忘我の境地。 天橋立駅からはバスに揺られて1時間弱、伊根湾の遊覧船乗り場に到着。遊覧船に揺られながら、伊根湾の景観を楽しむ。湾内はとても穏やかで、海であることを忘れそうになる(巨大な湖のようにも思えてくる)。カモメ飛ぶ、のどかな漁師町の入江に沿って並ぶ舟屋群は壮観。常に「ほぼ床下浸水状態」とでもいうべきか、家々が海面に浮かんでいるかのようだった。
 船を降り、伊根の町を散策。造り酒屋「向井酒造」に入り、地酒を試飲し、ほろ酔い気分に。この店には舟で酒を買いに来るお客もいるそうな。悩んだ末に3本選んで購入。酒屋を出て、次は高台にある道の駅へ。展望台から眺める伊根の景色は、どこかしら神々しく映った。
 この日の夜は「舟屋民宿」に宿泊。対岸の舟屋を見ながらの夕食も贅沢。同宿の客とも仲良くなり、夜の海辺を散策。頬を撫でるような潮風を感じながら、ゆったりした時間の流れに身をゆだねてみる。
 それにしても田舎の夜は早い。夜10時前には眠りに就いた。

 明くる30日、朝食を済ませた後、天橋立(全長3.6kmの美しい砂嘴、日本三景の一つに数えられる)へと向かった。天橋立の絶景を眺められる二つの代表的なビュースポット(傘松公園、天橋立ビューランド)を順番にまわる。見るポイントによって天橋立の見え方が違うのだ。高台から眺め、高速船で海から眺め、そして、実際に天橋立を歩いてみる。やや駆け足ながら、十分に満喫し、京都経由で名古屋に戻る。
 旅はアッという間だったが、それでもしっかりリフレッシュできたように思う。
まぁ、翌日からの仕事が憂鬱なことに変わりはないけどね。でも、すべてをマイナスに考えてみてもしょうがない。たまにはいいこともあるもんだし、捨てたもんじゃないだろうって思うことにしているよ。
 人生はまだまだ続く・・・。
 



2008年08月26日(火) アクロス・ザ・ユニバース

 伏見「ミリオン座」に映画『アクロス・ザ・ユニバース』を観に行ってきた。ビートルズの楽曲で綴られたミュージカル映画だ。話の筋自体は特にどうということはない(と、私には思えた)が、アレンジの仕方などで興味深い部分が多々あった。特に『Let It Be』はゴスペル調にアレンジが施されていたが、もの凄くカッコよかった。ミュージシャンの端くれとして、大変勉強になったね。



2008年08月25日(月) 今日は一人で

 今夜、本郷「アルマジロ」のアコースティック・ナイトに参加。自作詩『現代能・隅田川』を朗読した後、『夏まつり』(井上陽水)、『OLD MAN』(ヒートウェイヴ)を演奏。まずまず満足のいく演奏ができた。
 客席に戻ってひと息ついていると、U&IのIさんが声を掛けてきた。「今日はお一人? 私、沙羅さんのファンなんですよ」とひとこと。自分のことを誉められるのも文句なしにうれしいけど、パートナーのことを誉められてもうれしいものだ。沙羅さん、よかったね。



2008年08月22日(金) ケンさんと、やっさん

 今日仕事はお休みだったのだが、午前中ケン・コシオさん(名古屋市天白区出身・アメリカ在住のシンガーソングライター)が我が職場(福祉施設)にやってくるというので、職場へ向かった。昨年も私の勤める福祉施設でコンサートを開いてくださったのだが、今年も同様に開くこととなった。相変わらず、ケンさんは熱い人だった。まずは打楽器の演奏からスタート。途中、入所者Yさんとのコラボも見事にキマった。また、入所者の興味のありそうな曲(演歌)をセレクトして、独自のアレンジで演奏。お客の興味に合わせるというやり方も時には大事である、と勉強になりました。
 職場に行ったついでにひと仕事し、帰宅後しばし休息。
 夜は、やっさんの金山路上ライブを観に行った。やっさんが演奏し始めると、通りがかりに足を止める人もいた(やっさんの声はよく通るからね)。なかには70年代フォークなどをリクエストする人もいた。途中、私も2曲ほど演奏させていただいて(路上ライブは初体験でした)、ちょっとクセになりそうだった。ライブハウスとはまた違った空気で面白かったよ。



2008年08月20日(水) カゲキックス

 夜勤明けの今日、行こうか行くまいか迷っていたが、結局「スローブルース」の生音くらぶに参加。『星ヶ丘ロケンロール』(オリジナル)、『夏まつり』(井上陽水)、『OLD MAN』(ヒートウェイヴ)の3曲を演奏。
 あとで知ったのだが、21日は「スローブルース」のマスターのお誕生日。その前日ということで、水面下でマスターの誕生祝いの準備がなされていた。ステージとステージの合間を縫ってセレモニーが行われ、来場者にもケーキが分けられた。
 すべてのステージ終了後、最近の生音くらぶの名物男・Mさんと歓談。ほろ酔いの彼が、「カ・ゲキハさんのこと、カゲキックスって呼んでもいいですか」などと言ってくる。悪い気はしなかったので、「いいですよ」と答えておいた。でも、次に会った時、彼はそのことを覚えていないだろうな、きっと。



2008年08月13日(水) 盆・イン・ザ・スローブルース

 8月9日夜、実家の隣のおばさんの訃報を聞いた。翌日から帰省の予定だった私は喪服を持って、10日故郷へ旅立った。棺桶のなかのおばさんの顔を見ていたら、幼き日の思い出が甦り、自然と涙があふれ出た。私も、私の家族も、このおばさんには本当にお世話になった。障害を持つ私の兄とも理屈抜きで自然なつきあいをしてくれた。今でもどこからかおばさんの声が聞こえてきそうな気もするが、もうこの世にはない。これからの人生、いくつもの悲しい別れを繰り返していかなくてはならないんだろうな。悲しいけれど、おばさんには「ありがとう」と声をかけた。
 今回の帰省は、おばさんの葬儀などで、アッという間に終わってしまった。家族ともゆっくり話す時間もなかったな。

 今夜、久しぶりに星ヶ丘「スローブルース」の生音くらぶに参加。宮沢賢治『雨ニモマケズ』の朗読演奏、自作物語詩『現代能・隅田川』の朗読演奏、『永久欠番』(中島みゆき)の演奏をしてきた。


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