<めおと楽団ジキジキ>を、あの大須演芸場に観に行ってきました。「あの」と言ってもご存知ない方には何のことやらさっぱりわからないでしょうが、つまり「お客が入らない」ことで有名なのです。沙羅さんと二人して正午からの回を観に行ったのですが、観客はわれわれを含めて6名。これでも多いほうだとか。 面白い芸人さんもそうでない芸人さんもいましたが、ジキジキさんが一番面白かったですね。彼らのライブを体験した後では、20分の持ち時間というのは短く感じられましたけど。でも、ガラガラの会場で舞台に立つというのは、超満員の会場でやるよりも遙かに高い緊張感を強いられるのではないでしょうか。まして「お笑い」となると・・・、考えてみただけで怖くなってきます。そこで鍛えられる人とそうでない人というのはいずれ差が出てくるんでしょうね。ジキジキさんの凄さの秘密が少しだけわかった気がしました。 1ステージ終了後、ジキジキさんの楽屋にお邪魔して、しばし歓談。テレビ出演のお話も伺いました。特に変更がなければ、6月22日にあの「笑点」(夕方5時半から、日本テレビ系列)に出演されるそうな。これは必見! 名古屋にも時々来られるというので、またぜひお会いしたいし、ステージは何度でも観たいです。ジキジキさんの面白さ、知らない人にぜひ教えてあげたいと思いますね。
2008年05月11日(日) |
<沙羅双樹ふたたび>ライブ in スローブルース |
ついに、ライブ当日を迎えた。と言っても、17時15分までは仕事(福祉関係の仕事、やってます)。語り出せばいろいろあった一日ではあったが、何とか定時を少し過ぎたあたりで切り上げることができた。途中、沙羅に車で拾ってもらい、ひとまず自宅へ。衣装に着替え、気持ちを切り替えて、星ヶ丘「スローブルース」へ。19時すぎに会場入りし、先に入っていた<めおと楽団ジキジキ>のお二人と、マスター、ママにごあいさつ。程なくして<まっちゃん&えみちゃん(withまなみちゃん)>も会場入り。軽くリハーサルも済ませ、緊張感もしだいに高まるが、それも含めて楽しもうと切り替え。
20時すぎ、まずは<まっちゃん&えみちゃん(withまなみちゃん)>のステージが始まった。まっちゃんが歌う『てぃんさぐぬ花』(沖縄民謡)、まなみちゃんが歌う『ひとりじゃない』(下地勇)は、それぞれに雰囲気があって、とてもいい感じ。えみちゃんのピアニカもハジケた感じで、会場全体がオーバーヒート、じゃなくてヒートアップしていたよ。 そんな盛り上がった空気のなかで、われわれ<沙羅双樹ふたたび>のステージもスタート。まず1曲目は、夏撃波ソロで、自作詩(?)『嵐を呼ぶ男〜山本秀雄のばあい〜』をミンミンにのせて朗読。これが思いのほかウケて、私自身、調子に乗った。その後<沙羅双樹ふたたび>で、『326』(たま)、『TOMORROW』(ヒートウェイヴ)、『Paint It Black』(ローリング・ストーンズ)、『誕生』(中島みゆき)の4曲演奏。タイプの違う曲で、沙羅は4曲とも違う楽器(ピアニカ、アコーディオン、ミンミン、ピアノ)を使って演奏。それから、<まっちゃん&えみちゃん(withまなみちゃん)>にも加わっていただいて、新ユニット<四面楚歌>として、『そら』『満月の夕』(いずれも、ソウルフラワーユニオン)の2曲を演奏。大いに盛り上がり、満足のゆくステージとなった。 われわれのステージの後は、本日の大トリ・<めおと楽団ジキジキ>の登場。ギター&ヴォーカル・きよしと、アコーディオン&ピアニカ&ヴォーカル・かおるこのユニットだが、このユニットがまた凄かった。いきなり最初から客席を巻き込んで観客全員の心をがっちりとつかんでしまったところに、プロのエンターティナーの凄みを感じた。「世田谷系面白音楽」を名乗る彼らだが、ところどころに挿入される「面白でない曲」(彼らのオリジナル『千年ロマンス』『小舟』、西岡恭蔵『プカプカ』)もじっくりと聴かせるだけの高い演奏力を持ったユニットだと強く思った。いわゆる「面白音楽」では本領発揮、向かうところ敵なしの状態。『ウラワ〜』『カニとスシ』『踊らにゃシャンソン』『100円ショップ』『コレステロックンロール』『聖者の行進』、どれも文句の付けようがない。ネタとして面白いというだけでなく、音楽としての面白さ(「こんな音楽の楽しみもあるんだな〜」と目からウロコが落ちる感じ)もふんだんに盛り込まれたステージだった。ビートルズの名曲『Let It Be』と日本の叙情派フォークの名曲『なごり雪』の融合にも、大いに驚かされた。個人的には、『ホテル北津軽』(イーグルスの『Hotel Calfornia』のパロディー)が好きだったな。それと、やはりピアニカのデコ弾き(ピアニカをおでこで奏でる)はこのユニットの「お家芸」とでもいうべきか。とにかく最初から最後まで圧倒されっぱなしのステージだった。何とも不思議な感動があったね。 すべてのステージが終わったのがおそらく23時頃。3ユニット合わせて3時間弱のステージだったが、来て下さったお客さんには<まっちゃん&えみちゃん(withまなみちゃん)><沙羅双樹ふたたび><めおと楽団ジキジキ>のすべてのステージを十分に楽しんでいただけたものと確信している。お客さんのお一人は「頭の先から尻尾までアンコがぎっしり詰まっていた感じで、凄くよかった」と言ってくださった。多少のリップサービスはあるにしても、お客さんの多くに楽しんでいただけたことに間違いはなさそうだ。 われわれ<沙羅双樹ふたたび>にしても、(もちろん反省点は多いが)今のわれわれの力を出し切れたというか、燃焼しつくしたという満足感が残るライブであったと思う。 今日のステージの共演者<めおと楽団ジキジキ><まっちゃん&えみちゃ(withまなみちゃん)>の皆さん、今回の機会をつくってくださった<スローブルース>のマスター&ママ、そして何より来てくださった観客の皆様方には、感謝の気持ちでいっぱい。この場をお借りして、ありがとうございました。
2008年05月09日(金) |
二度目のアランプーサン |
今夜は、緑区滝ノ水「アランプーサン」で行われた「アコースティック・デ・ナイト」に<沙羅双樹ふたたび>で参加してきた。「アランプーサン」は去年に1回行ったきりだったが、2日後の「スローブルース」でのライブに備え、舞台度胸を養う意味でもエントリー。『Paint It Black』(ローリング・ストーンズ)、『誕生』の2曲を演奏してきた。 終了後、マスターから早速「ライブ出演のオファー」があった。で、6月9日(月)に夏撃波ソロとして出演が決定、2曲くらいは<沙羅双樹ふたたび>で演奏することとなった。(詳細は、後日あらためて発表します) 続く時は続くものだね。明後日のライブ、約1ヶ月後のライブ、ともに気合いを入れていこうと思う。
2008年05月07日(水) |
りにゅーある スローブルース |
5月3日、星ヶ丘「スローブルース」が移転し、新装オープン。移転と言っても、同じビルの2階から5階に移っただけなのだが、少し広くなった感じ。カウンターの位置とか、いろんなものが微妙に違って何か慣れない。でも、いい雰囲気。 今夜は、移転後初めての「生音くらぶ」の日。<沙羅双樹ふたたび>でエントリーし、『326』(たま)、『Paint It Black』(ローリング・ストーンズ)、 『誕生』(中島みゆき)の3曲を演奏してきた。 4日後に控えたライブも楽しみになってきたよ。
今日は今池「TOKUZO」で山口洋&リクオ・ライブがあるというので、私は朝からハイテンション。しかも、その前には、11日のライブに向けて<沙羅双樹ふたたび>の練習、それと<まっちゃん&えみちゃん(with まなみちゃん)>との合同練習があった(劇団pHー7の稽古場を借りる)。 そうそう、<沙羅双樹ふたたび>と<まっちゃん&えみちゃん>のカルテット名が決まったので、ここで報告。その名は、<四面楚歌>。ステージ狭しと駆け回る疾走(失踪?)系ピアニカ担当・えみちゃん、家庭的な暖かみを感じさせるホームメイド系アコーディオン&パーカッション担当・沙羅、地球に優しいエコロジー系ギター&三線担当・まっちゃん、衝動だけで音楽をやっている衝動系ボーカル担当・夏撃波の4人編成。で、今回はサポート・メンバーとして、まなみちゃんがボーカル・コーラスで絡む予定。ということで、11日のライブ、ぜひ星ヶ丘「スローブルース」へおこしやす。 さて、ここからが本題の「山口洋&リクオ・ライブ」。 合同練習の後、まなみちゃんとは新栄の駅で別れ、まっちゃん、えみちゃん、沙羅、私の4人で、今池に向かった。 去年くらいから山口洋の音楽にもう完全にハマってしまっている私だが、今宵は名ピアニスト・リクオとのジョイント。バンドともソロとも違った味わいだが、これが凄くいい。それぞれがクォリティーの高い演奏をしているのだが、その「化学反応」が面白い。この二人でCD出してくれないかな。まぁ、ライブこそが最高ではあるのだが。両名ともに少しずつソロでも演奏したが、リクオの演奏にもシビレた。えみちゃんも完全に舞い上がって、演奏が終わるたびに立ち上がって「リクオ!」などと絶叫。「あんた、リクオの演奏を聴くの、今日が初めてやろ」とツッコミを入れといた。 山口さんにリクエストした「OLD MAN」もやってくれたし、「満月の夕」もあらためて名曲だと思った。山口さんのよさは一回ごとに違った味わいがあるっていう点、つまりマンネリズムに陥っていないということ。引き出しが多いってことでもあるんだね。この人の音楽に対する真摯な姿勢が感じられ、その点でも山口洋はカッコよすぎるよ。リクオもカッコよかったな。このユニット、もう一度観てみたいとも思った。
現在の私の職種ではローテーション勤務という形をとらざるを得ず、世間一般の「ゴールデンウィーク」とか「カレンダー通りの休み」とか「大型連休」というものとは無縁の生活を送っている。日数的には休みも確保されるのだが、この期間で3連休が一度あるくらい。その3連休が昨日から明日までなのだが、3日間とも<沙羅双樹ふたたび>の練習日として設定。今月11日の「スローブルース」でのライブに照準を合わせて、連日スタジオで練習。
練習以外ではどこにも出掛けないかというと、そんなことはない。と言っても、アウトドアとか行楽はなく、映画鑑賞。 今日、練習後、今池「シネマテーク」にて、『いのちの食べかた』というドキュメンタリー映画を観た。これがとても考えさせられる映画で、内容的には非常によかったのだが、一日でかなり疲れた。 映画では、食糧が作りだされる過程を追うなかで、そこに内包された諸問題を見せていくという形をとっていた。告発型の映画というよりは、食の現場で日々行われている現実を静かに映像で伝えていくというスタイルだ。 人間は他の生き物のいのちを食べずには生きていかれない。にもかかわらず、食糧が作りだされるそのプロセスのことを知らずに過ごしている。大量消費社会にあって、犠牲にされる多くの生き物たち。結果的に殺さざるを得ないということよりも、ベルトコンベア式に(機械的に、とも言えるが)処理されていくこと、その現実に戦慄を覚えた。そして、人間だって実はベルトコンベアに乗せられてあらかじめ決められたレールの上を辿っていくだけの人生を強いられているという現実にぶち当たる。それからまた、人間の業の深さも感じさせられた。いろんなことを考えさせられた映画だった。
沙羅とともに、本郷「アルマジロ」のアコースティック・ナイトに参加。『寝顔を見せて』(ソウルフラワーユニオン)、『Paint It Black』(ローリング・ストーンズ)、『TOMORROW』(ヒートウェイヴ)の3曲を演奏してきた。1番手での演奏だったが、1曲目で今までにない手痛い失敗をし、その後は焦りまくって、無我夢中で演奏。後になってみれば、よい勉強になったとも思えるのだが、その時は楽しむ余裕など完全に失っていた。 そんな日に限ってというべきか、後に続く出演者たちの演奏が素晴らしかった。私たちのすぐ後に登場の男女デュオは息もぴったり合って素敵なハーモニーを聴かせてくれたし、人前で初めて弾き語りをやるという若い女性はオリジナル曲でハートフルな歌声を聴かせてくれたし、他にもユニークな演奏が続いて、とても楽しい時間を過ごすことができた。全体的に楽器演奏の技術はそこそこだったが、ボーカルにパワーがあって、すごくよかった。 音楽活動をするようになって、他人の演奏を聴く際に楽器の細かな音を注意して聴くようにはなっているものの、やはり私がメインで聴いているのはボーカルなんだとあらためて思った。楽器の細かなミスよりも、ボーカルの「説得力」に注目しているんだな。もちろん全体的なバランスで聴いてはいるのだが、ボーカルの力量で演奏の良し悪しは決まると言って過言ではないと思う。その意味合いで、今日聴いた演奏は個性的で素晴らしいボーカルが多く、聴き応えがあった。 で、話はまたここに戻ってしまうが、今日のわれわれの演奏は反省点があまりに大きかった。沙羅としばし反省会の帰り道であった。
2008年04月27日(日) |
津軽三味線ユニット<三太夫> |
星ヶ丘「スローブルース」で津軽三味線ユニット「三太夫」のライブがあるというので、観に行ってきた。三味線・唄の高橋吉次郎、三味線の伊藤吉之丞に、ドラムスの八木興二という「熟年」のトリオ編成。東北地方を中心とした日本の民謡を主たるレパートリーとして演奏活動を行っているとのこと。 津軽三味線の音色は、私たちの心の奥深くまで揺さぶるかのように響いてくる。そこにドラムが絡むと、さらに迫力が加わって、より重厚な響きとなってきこえてくる。また、高橋の唄からも、日本民謡に新たな生命を吹き込むかのような説得力が感じられた。 あと2週間先には我々のステージが待っているのだが、そこに向けて気持ちを高めていきたいと思う。
今日は、夕方から<まっちゃん&えみちゃん>と<沙羅双樹ふたたび>の合同練習(2回目)があったのだが、午後に以前より予定していた観劇(原智彦・作・演出・主演<人喰サーカス>、鶴舞「K.D.Japon」にて公演中)に出掛けた。時間的に余裕がないのがわかっていたので、沙羅の車で鶴舞まで早めの移動。駐車場に車を駐めてから開演時間までしばしの時間があったため、鶴舞公園を散策。散策中に公園内で行われていたイベントに遭遇。アカペラ・グループが15分くらいの枠で順番に歌を披露しているところだった。で、3組くらいの「演奏」を聴いたのだが、それぞれに鑑賞に堪えうるだけのパフォーマンスを展開しており、十分に楽しめる内容だった。
頃合いを見計らって「K.D.Japon」まで移動。<人喰サーカス>を観劇。これが、すごくすごくよかった。音楽だけをとってみても、主題歌を知久寿焼(ex.たま)が担当し、挿入歌にどんとの『夢の島』(原さんとどんととの間に交流があったのは初めて知ったのだが)が用いられ、劇中では黒田かなで(ex.シノノメソラ)がバイオリンの生演奏を行うといった贅沢な内容。ところどころでTEMPEI(ラスベガス世界ジャグリング大会にて、銀メダル獲得)がジャグリングで絡み、こちらもなかなかの見物であった。そして、何より芝居の中味。次々とリズムよく繰り出されるイメージの洪水。どことなく寺山修司の表現世界を彷彿させた。 印象的なシーンの連続で飽きるところがなかったが、いちばん驚いたのは次のようなシーンだ。芝居の途中でいきなり舞台奧が開いたかと思うと、昼間の光が射し込んで、そこにタクシー(正真正銘ホンモノのタクシーだ)が横付けされた。役者がそれに乗り込んで去っていくのだが、気持ちよく裏切られた感じで、思わず声を立てて笑ってしまった。非日常的な演劇空間のなかにいきなり日常世界が入り込んできて、妙なおかしさが込み上げてきたのだ。一本取られた、と思ったね。 原作品は、『姥捨』『北斎とお栄』に続く3作目。早くも4作目が待ち遠しく感じられる。これでますますつまらない芝居は観られなくなったし、表現者の端くれとして自分自身もつまらぬことはできなくなったと思った。
最後に、合同練習のことに触れておこう。<まっちゃん&えみちゃん>と<沙羅双樹ふたたび>の合同練習は、今回で2回目。初回に比べるとだいぶ形ができてきた感じ。5月に入ってからもう一度、最終確認をして当日を迎えるという段取りだ。となると、あとは<沙羅双樹ふたたび>としてのステージをいかに作っていくのかが問われることになる。デュオでの練習はまだまだ不十分なので、これからしっかりと仕上げて本番を迎えたいと思う。
今朝、ミキティを見かけたんだ。八事駅プラットホームのベンチに腰掛けて携帯電話で誰かと話しているみたいだった。約1メートルの至近距離で見た彼女はテレビで見るのとは若干違い、どちらかと言えば地味な印象だった。浅田真央選手と人気を二分するフィギュア・スケート界のアイドルがそんな身近にいることが、少し意外だった。 私はまもなく来た電車に乗り込むが、彼女は依然として電話を続けており、そのままホームに残っていた。ほんの数分間のニアミスだった。 単なるミーハーだったね、私としたことが。
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