夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2005年02月02日(水) 雪が降る

 雪が降ったりやんだり、の肌寒い一日。よせばいいものを行って来ました、「スローブルース」の「生音クラブ」(ノン・ジャンル弾き語りの日)へ。
 バックパッカー・ギターに、カズー、特製カスタネット、マジック・ホースなどを持参して、店で待っていると、それでも5人の演奏者が集結。それぞれが好きなように演奏。私も、『雪が降る』(シャンソンの名曲)、『今夜は一人かい?』(エルビス・プレスリー)、『サルビアの花』(早川義夫)、『釣りに行こう』(ザ・ブーム)、『帰れない二人』(井上陽水)、『アザミ嬢のララバイ』(中島みゆき)などを演奏しました。セッションも楽しかったし、まさに「音を楽しんだ」夜でした。
 



2005年01月31日(月) F.カフカ『変身』、松岡直也・・・

 フランツ・カフカの名作『変身』が、ワレーリイ・フォーキン監督の手によって衝撃的なロシア映画として甦った。
  「ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな
   夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨
   大な虫に変わっているのを発見した」
 あまりに有名な『変身』の書き出し、この「変身」の場面をどのような映像で表現するのかが、この映画における一番の注目点だった。ロシア演劇界の鬼才ともされるワレーリイ・フォーキン監督は、グレーゴル役にエヴゲーニイ・ミローノフを起用し、生身の人間の動きで<虫>になったグレーゴルを表現してみせた。本物の虫以上に不気味だが、突然に降りかかってきた不条理な現実を前に為すすべもない人間の悲しさが画面を通じて伝わってくる。そして、それを第三者的に突き放して見れば、何とも言えないおかしさがこみ上げてくる。おそるべし、ロシア映画。なかなか心憎い演出だった。
 いつか、インド映画版で『変身』を観てみたいものである。

 夕方、名古屋ブルーノートへ、松岡直也ラテン・セッションを聴きに行った。イージー・リスニング系のラテン・サウンドだが、この松岡氏、自らのバンドを率いてから半世紀を越えた、というのだから凄いではないか(ローリング・ストーンズよりも10年長い)。まあ、「心揺さぶられる音楽」というような強い感じはなく、「心地よい」くらいのライト感覚のサウンドだけど・・・。そういうのも時には悪くないと思う。



2005年01月30日(日) 詩「誕生」

 昨日は、格闘家・しなしさとこさんのお誕生日。そこで、バースデー・プレゼントとして、詩を贈りました。題して「誕生〜君は如何にして格闘者となりし乎〜」です。

  格闘DNAを注入され
  闘うことを宿命づけられし君
  この惑星(ほし)に生まれ
  闘う者の道を行く

  日々とどまることを知らず
  日々進化を遂げ
  日々生まれ変わり
  今日ここに新たなる格闘者が誕生する

  しなしさとこ 28才
  リングの上で満面の笑みをたたえる君
  まばゆい光を浴びながら
  絶対王者は今日も行く



2005年01月29日(土) F.カフカ『城』、オペラ落語・・・

 フランツ・カフカ未完の大作『城』が約3時間半の芝居として上演された。新国立劇場小劇場で上演された芝居だが、謎めいたカフカの小説世界が、演出家・松本修の手によって見事に舞台化されていたように思われた。3階構造の舞台の使い方、照明・音響の間の取り方が絶妙で、そこに存在する役者も迷宮的演劇空間を十分に作り出していた。
 上演時間3時間半は長いと言えば長いのだが、決して退屈することはなく、面白く観ることができた。

 その後軽く夕食をとり、電車で千駄木に移動。今度は「オペラ落語」なるものを観に行った。自ら「モグリの落語家」を名乗るウーロン亭ちゃ太郎が、オペラの名作を面白おかしく解説しながら、アリアを日本語で歌う。今日の演目は「アイーダ」(ヴェルディ)、「ピグマリオン」(ラモー)。1時間半の上演時間、会場は笑いに包まれていた。

 「オペラ落語」を見終わってから、東京駅に急行し、新幹線で名古屋に舞い戻った私であった。

 



2005年01月28日(金) AAA(トリプレア)

 メキシカン・プロレス「AAA(トリプレア)」が後楽園ホールにやってきた。つまりは、私はそれを観るために上京したという次第(29日には、芝居と「オペラ」を観る予定)。
 「AAA(トリプレア)」は、ベビー・フェイス(善玉)対ヒール(悪玉)の構図がもの凄くはっきりしており、ショーに徹している感じ。「真剣勝負じゃないから面白くない」などと言うなかれ。空中殺法など華麗な技の応酬に観客も次第に盛り上がっていく。日本のプロレスとはひと味もふた味も違ったラテンのノリというか、少しユル〜い感じ。でも、それが心地よい。会場のあちこちに陣取った在日メキシカンたちの応援も白熱し、祝祭的な空間ができあがっていく。なんとなくサーカスの雰囲気とも通ずるものが感じられた。
 全試合終了後は、後楽園ホール近くの「格闘的アジアン厨房・コロッセオ」にて夕食をとる。メニューを見ると、前菜=「前座試合」、本格メニューは「メイン・イベント」「セミ・ファイナル」などと分類されている。また、コースメニューは、安いほうから「フライ級」「ライト級」「ミドル級」「ヘビー級」などと並んでいる。
 「コロッセオ」の他にも、水道橋駅周辺は、格闘技・プロレス関連の各種ショップが点在する。やっぱり格闘技の「聖地」・後楽園ホールのお膝元ということなのだろう。そんな街の散策もちょっと楽しい。
 で、今夜は、またしても新宿・歌舞伎町に宿を取った。なぜだか歌舞伎町に吸い寄せられるように、いつも新宿に来てしまうんだよな。雑然とした街だが、大都会を感じさせ、心うきうきしてしまう。そんな私は、お上りさん?



2005年01月27日(木) 詩「勝利の歌」

  近づいてくる
  遠く彼方より地響きを立てながら
  山脈に大きくこだまする 無数の人々の声
  歓喜に満ちあふれた 勝利の歌声だ

  人々の先頭に立ち 女神は旗印を高く掲げる
  風にはためく 真紅の旗
  大地は人々で埋めつくされ
  満ち足りた祝福の時が刻まれる



2005年01月26日(水) ノンジャンル弾き語りの夕べ

 名古屋・星ヶ丘のライブハウス「スローブルース」に行って来た。毎週水曜日は、一般の人々に開放される「ノンジャンル弾き語り」の日。「スローブルース」には2度ほど「ブルースセッション」の日(毎週火曜日に開催)に行ってはいるが、「ノンジャンル弾き語り」は初めて。勝手がわからなかったが、ギターとカズー、それにマジックホース(正式名称は不明)を持って行った。
 今夜は「ノンジャンル」ということで、いろいろな演奏が聴くことができた。ブルース、ジャズ、ゴスペル、カントリー、フォーク、ロック、歌謡曲、等々。かく言う私も、ジャンルはバラバラで5曲ほど用意していた。で、実際にやったのは、「アメージング・グレイス」(ゴスペルの名曲)、「朝日楼」(ロックの名曲「朝日のあたる家」の日本語バージョン)、「テネシー・ワルツ」(ジャズのスタンダード)の3曲。私自身のなかでは反省点もあったが、ギャラリーの反応はよく、ある程度満足できる内容だった。
 最後、参加者みんなでセッション・タイム。ブルースのナンバー(曲名はわからなかった)で盛り上がった。私も、カズーとマジックホースで参加し、途中ソロのも即興演奏も体験。ノリにノッてゴキゲンな夜を過ごした。
 「ブルースセッション」とはまた違った楽しみがあって、クセになりそうだ。今度また違った装いで、参加しようと思っている。



2005年01月24日(月) 詩「僕は未来少年」 

 しなしさとこ選手への激励の詩をまた作りました。今回は、大胆にも近未来を予想、題して「僕は未来少年」です。詩の中に登場する「君」が、しなし選手ですので、お間違いなく(念のため)。

  僕は未来少年
  だから すべてを知っている
  来たるべきあの日に起こるすべてのことを
  熱く激しい闘いの結末を

  彼女は強かった
  とても厳しい闘いだった
  けれども
  君の勝負にかける執念が
  彼女の強さを凌いだ時
  勝利の女神は
  君に微笑んだのだ

  その時 僕は見逃さなかった
  君の澄んだ瞳の奧に
  ひときわ輝く ひとしずくの真珠を

  闘いが終わったリングの上で
  君は 祝福と歓喜に包まれていた・・・



2005年01月23日(日) 詩「二つの影」

 (来月12日に金子真理選手との一戦がある)女子格闘家・しなしさとこ選手へ、激励の詩を送りました。題して、「二つの影」です。

  スポットライトに照らされて
  リング上に対峙する 二つの影

  闘いはいま始まったばかり
  二つの影のあいだで
  止まったように時間が刻まれ
  観客はただ固唾を呑んで見守っている

  実力を認めあった両者の真剣勝負
  闘いのゆくえは神のみぞ知る



2005年01月22日(土) 大槻ケンヂ

 古本屋で購入した大槻ケンヂのエッセイ集を読んでいる。とてもユニークな彼の著作を時々読むが、非常に読みやすい。彼が興味を抱く事柄が私のそれにきわめて近いということもあるのだが。旺盛な好奇心という点では誰にも負けないくらいの気持ちでいる私だが、彼の「守備範囲」もなかなか広い。障害者プロレス「ドッグレックス」までチェックしているとは、「オヌシ、できるな」ってなカンジ。
 彼とは同い年の私、今年こそは、と思ってはいるのだが・・・。


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