夏撃波[暗黒武闘戦線・歌劇派]の独白

2004年11月20日(土) 2日遅れのボジョレー・ヌーボー

 近所の酒屋で予約していたボジョレー・ヌーボーを今日受け取りに行った。その足で、友人と『ゴッドファーザー&サン』(ブルースとヒップホップのコラボレーションの企画を取材したドキュメンタリー・タッチの映画)を観に行った。
 その後、友人宅で、新酒のワインと、マッコルリ(韓国のどぶろく)を飲みながら、ギターでセッション。「おいしい酒に、音楽があれば、この世は天国」って感じだね。とても贅沢なひとときを過ごすことができた。



2004年11月19日(金) 能天気に暮らしたい

 能天気に暮らせたら、それが一番だと、俺は思ってる。俺だって一応色々と悩みはあるけど、例えばイラク民衆のことを思えば、俺の悩みなんてどうってことはないのだと思えてくる。というか、レベルが全然違うし、正直なところ想像しきれない部分が多いよね。でも、少なくともブッシュのやっていることが不正義であることはよくわかってるつもりだ。
 俺は、自分自身の人生を楽しみたい。でも、「自分が楽しけりゃ、他人がどうでも構わない」と思えるほどには、単純にできていない。特別に正義感が強いということではないのだ。
 俺は単純に人生を楽しみたい。そして、ある程度その機会は与えられてもいる。不満を言い出せばキリはないが、一定の満足は得られている。でも、一方で、生活のゆとりがまったくない、というか生命そのものの危険にさらされている人々がいる。その事実を思う時、俺だけ能天気に生きていていいのだろうか、と罪悪感めいたものを感じずにはいられない。
 俺が発する言葉なんて呟きでしかないのかもしれない。でも、できうる限りの抵抗をしてみたいとは思っている。



2004年11月18日(木) 詩「アマテラス2004」

 しなしさとこを讃える格闘詩シリーズより、「アマテラス2004」を紹介しよう。

  荒廃した時代、
  壊れかけの地球、
  地上を覆いつくす闇、
  そこに女神が降臨し、ひとすじの光が射し込んだ

  その名は、しなしさとこ

  君の、
  明るさ、あたたかさ、強さ、しなやかさ、熱さ、激しさ、
  冷静さ、大胆さ、細やかさ、思慮深さ、ひたむきさ、
  大きさ、高さ、速さ、美しさ、やさしさ・・・
  君のすべてが
  世界の救いであり、明日への希望である

  君のほほえみに、人々はほほえみ返し、
  あたりは歓喜に包まれる

  失われていたものが甦り、
  いま聖なる祭が始まる時・・・



2004年11月17日(水) 詩「これでいいのだ」

 格闘詩人・夏撃波が「天才バカボン」から着想を得、女子総合格闘家・しなしさとこを讃える詩「これでいいのだ」を作り上げた。というわけで、披露しよう。

  西から昇ったお日様が 東へ沈む
  これでいいのだ これでいいのだ

  不可能を可能に変える女
  しなしさとこは今日も行く

  何が彼女をそうさせるのか
  リアル・ファイトに血がたぎる

  迷いはすべて吹っ切った
  格闘人生に悔いはなし

  そして 今日も
  西から昇ったお日様が 東へ沈む
  これでいいのだ これでいいのだ



2004年11月16日(火) スローブルースの夜

 毎週火曜日、星ヶ丘「スローブルース」にてブルース・セッション(飛び入り可能)が行われている。今夜、音楽の趣味が共通する友人を誘って、「スローブルース」へ。私は、パーカッションを持参して、セッションに参加。
 そこらへんにいそうな普通のおっさん(失礼!)が、ギターを、あるいはブルースハープを奏でる時に浮かべる輝かしい表情。それを見ている側も楽しくなってきて、なかなかいい雰囲気になってくる。
 私もパーカッションを打ち鳴らしながら、高揚した気分になってくる。まさに音を楽しんだ夕べであった。



2004年11月11日(木) 世界の滅亡に向かって

 11月11日付・中日新聞夕刊の1面に、「アラファト議長死去」「ファルージャ、武装勢力1,000名死亡か」の見出しが踊る。

 パレスチナ自治政府のアラファト議長が死去、パレスチナ情勢は今後さらに混迷の度を強めるものと思われる。いつになったら、この地域に平和が訪れるのだろうか。

 2期目に入ったブッシュ(アメリカ大統領)は、強気の姿勢で反米武装勢力の制圧作戦を展開しているらしいが、このことがイラクの安定化につながるものとは到底思えない。それどころか世界中をテロの脅威にさらす結果となるのではないか。アメリカ国民はあまりにも愚かな指導者を再選させてしまった。まあ、愚かな指導者はアメリカだけではないけれども。それにしても、小泉首相はどこまでブッシュにつきあうつもりなのか。まったくもって絶望的な状況であるが、絶望ばかりはしていられない。

 世界はいま滅亡に向かって走り出しているのだろうか。いまの状況を変えない限り、明日という日はやってこないのではないか。そんな思いにとらわれている。

 



2004年11月06日(土) ときはなたれて

 今日は、大須「七ツ寺共同スタジオ」に、<燐光群アトリエの会>公演「ときはなたれて」を観に行ってきた。燐光群は好きな劇団のひとつだが、今回もまた、台本、演出、役者の力量など、どれをとっても高い水準を保っており、安心して観ていられた。
 今回は、アメリカ全土でも深い感動を呼んだ話題作(原作は、ジェシカ・ブランク&エリック・ジェンセン)を翻訳しての上演であった。原作は、かつて冤罪によって死刑囚として刑務所に収容された経験を持つ40人と、その家族へのインタビューをもとに、幾度かのリーディングを経て練り上げられた、とのこと。演出は、燐光群主宰の坂手洋二。
 ステージでは、いくつかの話が同時進行的に演じられ、いかにして冤罪が作り上げられてしまうか、そのメカニズムが丹念に描き出されていた。とてもスリリングな展開で、観客を物語のなかにグッと引き寄せていた。すぐれたドキュメンタリー作品に仕上がっていたと思う。
 見応えのある舞台に出会うと、私のなかの芝居心が強く刺激され、心の奥が疼き出すのであった。



2004年11月05日(金) スタンドアップ

 あの男が今池に帰ってきた。シンバル漫談、やる気マンマン男・清水宏のスタンド・アップ・コメディー。
 アッという間の1時間半、大きな笑いに包まれた。現代のテレビの笑いがいかに薄っぺであるか、あらためて考えさせられた。忌野清志郎も絶賛する、清水宏のパフォーマンスは、一度味わったらクセになる。また観てみたい、そんな思いを抱かせる数少ない芸人である。

 ライブ終了後、今池の飲み屋で呑んでいるというかつての同僚たちと合流。懐かしさがこみ上げてきて、何だか同窓会みたいな、そんな気分。若く熱い日々が、俺にも確かに存在していた。
 生きている証を、一瞬に通り過ぎるわが人生を、しっかりとつかまえたいと思う。



2004年11月04日(木) オー・マイ・ゴッド!

 俺は悪夢を見ているのだろうか。
 昨日行われたアメリカ大統領選のことだ。ブッシュ再選。まったくなんてこった。確かにケリーはイマイチかもしれないけど、消去法ならケリーになるんじゃないか。ブッシュが選ばれるなんて、この世の終わりじゃないか。
 罪なきイラクの人々を殺戮し、アメリカの敵を多くつくり、自国民をテロの恐怖に陥れた男。こんな男がこの先4年間も、世界に冠たるアメリカの大統領の座にあるのだ。本当にどうかしているよ、アメリカ。
 
 まあ、トップがどうしようもないのはアメリカだけではないけどね。この国のトップ、つまりブッシュの忠犬に成り下がる小泉首相にしても大いに問題ありだ。
 最近では、新潟中越地震への対応、あるいは先日のイラク人質事件への対応にしても、この人が人命をいかに軽く考えているかが窺い知れるよ。

 それにしても、地方の出来事って、どうしてこうも扱いが小さいのだろう。新潟の地震のニュースだって、首都圏で同じようなことがあったら、もの凄い大騒ぎになるだろう。どこか対岸の火事を見ているような、そんな空気があるよね。
 今年8月に沖縄で起きた米軍ヘリ墜落事件(8月13日、沖縄国際大学に墜落。死者はなく、何とか大惨事は免れたが)だって、本当はもっと驚くべき事件だろう。もし、これが東京大学に墜ちちていたら、もっと大騒ぎだよね。

 世界の中心と辺境ということも考えさせられる。2001年のニューヨーク同時多発テロは世界の大ニュースとなったが、今も繰り返される戦闘のなかで死んでいく罪なき人々のことはあまり報道されない。同じ尊い命だというのに。

 俺は今日も悪夢にうなされながら、それでも絶望せずに生き抜いていこうと思う。それが、この世に生を享けた者の務めだと信じているから。



2004年11月03日(水) 詩「虹の彼方に」

  一歩また一歩
  夢は確実に近づいてくる

  遠い遠い遙かな道を
  君はひたすらに歩き続ける
  君自身が信じる何かのために
  いのちの炎を燃やし続ける
 
  虹の彼方に 未だ見ぬ夢を夢に見ながら
  確かな一歩を踏みしめている
  


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