| 2002年04月25日(木) |
ゴールデン・ウィーク以降 |
世間はそろそろゴールデン・ウィーク。なかには10連休なんていう人もいるみたいだけど、俺の職場はこの時期カレンダー通りの休みだ。今のところ、遠出の計画はない。 明日から3日間は公演後半。悔いることのないよう、1回1回を大事にしていきたい。ボルテージを最大に、いや無限大にまで高めて、圧倒的な存在感を示したい。
公演が終了して翌29日は、きっと1日中寝て過ごすことになるだろう。30日、1日、2日は、通常の仕事の日だが、やるべきことはすべて終えて、4連休を迎えよう。 3日からはそうだな、久しぶりに乗馬クラブにでも行こうかな。映画も観に行きてえよな。それから芝居も、今度は観る側で楽しみたい。 気になる公演がいくつかある。まず、ゴールデン・ウィーク中では、クセックACTの「人生は夢」がある。これは絶対観に行こうと思っている。観ればきっと俺のなかのラテンの血が騒ぐことだろう。利賀演劇フェスティバルにも行きたいところだが、今回はパスしよう。 連休後には、「ジャブジャブサーキット」「B級遊撃隊」「てんぷくプロ」「翔航群」「プロジェクト・ナビ」「燐光群」等がある。「柄本明・大久保鷹二人芝居」も気になるし、京劇も観に行きてえなあ。全部行ったら、金なくなっちゃうから何かはあきらめるだろうけど。でも、俺たちの公演後には、とにかく遊びまくりたい。 公演前にはあまり弾けないでいたギターその他の楽器でも遊んだり、CD聞いたり、遊ぶ材料には事欠かない俺でもある。 そう言やあ、俺、作家も目指すんだったな。
今後の人生が開かれるためにも、今公演を実り多きものにしていきたい。
| 2002年04月24日(水) |
「・・・宇宙の果て・・・」をもう一度 |
今公演前半が終了し、月曜・火曜と稽古はお休み。ゆっくりできたのはうれしかったが、芝居のことは気になった。今日の稽古が待ち遠しかった。明後日からの後半戦、どんどん調子に乗っていくぜ。
稽古がなかった昨日は、前回公演(河童塾との合同公演)「僕らは宇宙の果てを見た」のビデオ鑑賞を自宅にて行った(一人で見た)。ビデオに映る自分の姿を見て気恥ずかしく思った。白日の下にさらされた自分の姿のなかにアラはいくらでも見つけられそうであった。それでも、後半のある部分では我ながら演技が光ってると感じられたところもあった。あれから俺はうまくなったのだろうか。自分ではよくわからないことも多いが、本番の舞台を経験することにより俺自身の演技は底上げされていってるように思う。 それにしても懐かしいよな。思い出は後から後からわき出てくる。たまたま本屋(今池のウニタ書店)でみつけた「新人募集」のチラシ。そこには「芝居は舞台で覚える主義」「あなたのキャラクターで思う存分輝いて下さい」などと書かれていた。何だか自分に合いそうな気がして、問い合わせをし、稽古場を訪れた。秋公演の顔合わせが行われる直前のことであった。オーディション代わりの創作一人芝居なんかもやったっけ。すぐにキャスティングがあり、連日の稽古が始まった。苦しいことが多かったはずなのに、今となっては心はずむような思い出ばかりだ。今回の公演も、振り返った時にすごく楽しかったと感じられるようにしていきたい。そして、お客さんを終始圧倒していく熱い芝居を見せていこうと思う。
今だから言えること。俺、今公演の稽古、ものすごく辛かったんだ。そんなこと、演出や共演者、あるいはスタッフの方々にはバレバレだろうけど。 でも、皆さんのおかげで本番を迎えることができました。本番になって、俺、楽しくてしょうがないんだ。実際本番になってすごく変わったし。きっと周りは驚いているんじゃないだろうか。別に欺いていたんじゃない。稽古では無意識のうちに躊躇してたんだと思う。結果として周囲を裏切り、自分自身をも裏切る形(いい意味で)になったのではなかろうか。これからまだまだ後半戦も控えている。どんどん周りを、そして自分自身を裏切っていきたい。 裏切るということでは、もう一点。今回、俺はぐいぐい押していく芝居ということで通してきた。ある意味でテンションの高さでしか勝負していないとでも言おうか。そのことを評して菱田さんが確かこんなふうに言った。「ああいう芝居はpH-7では許されるが、『ジャブジャブサーキット』などでは許されないだろうな」。俺、実は『ジャブジャブ』の芝居も結構好きだったりするんだ。いつかはしっとりした芝居もやってみたい、なんてことを考えていたりもする。今はあまり深く考えずに、ある意味で一つの方向でしか演じていない、とは思う。でも、その点においても今後俺は周囲を裏切っていきたいと思っている。「曽根って不器用だとばかり思ってたけど、意外とあんな芝居もできるんだ」なんてことを、いつか菱田さんに言わせてみたい。 まあ、とにかく後半の5ステージを見応えのあるものにしていきたい。
ところで、「しゃおりんの日記」の最新ページ読んだけど、おいおい、何だよ、あれは。「曽根さんは疲れるとため息しかつかなくなる」って。「アザラシ、てめえ、余計なこと言うなっつったろ〜」。
| 2002年04月21日(日) |
何事もなかったかのように |
4月公演の前半が終了し、ホッとひと息。いい感じで後半につなげそうだ。 家路につく私の前にラーメン屋のだしの匂いがしてきて、誘われるかのように暖簾をくぐった。店内に入ってみると見知った人間は一人もおらず、ましてや「もしや曽根攻さんではないですか?」などと言って近寄ってくる者もいない(いるわけねえだろ)。日常に戻れば全く無名の人間だ(別に、演劇の世界で有名、と言いたいわけではないが)。明日になれば、職場の日々の仕事に追われることになる。 でも、これでいいのだ。日常と非日常の世界を行き来しながら、バランスがとれればそれでよい。夢幻のごとく通り過ぎていく時間のなかで、私は自分さえ知り得なかった自分というものに出会うことになるのだ。何事もなかったかのように時は儚く過ぎ去っていく。 考えてみれば、人生にしたところで、永遠の時間の流れのなかでは夢幻であり、とるに足らないものであろう。それでも、私は一瞬一瞬をかけがえのない時間ととらえ、輝いていきたいと思う。
公演初日は何とかなったものの、自分としてはガチガチだったし、反省点は多かった。でも、初日が明けて、ホッとできたことはよかった。 で、今日は公演2日目。しかも2回公演だ。とにかく最初からボルテージを上げて飛ばしていくつもりだった。昼公演では、後先考えずに飛ばしまくった。終わってみると息も絶え絶え、でもすごく気持ちよかった。菱田さんからは駄目出しもあったけど、それは課題として肯定的に受け止めることができた。 昼公演直後は体もきつかったけど、1時間ほど間をおいて疲労回復。しゃおりんに「もうため息はつかない」と宣言し、臨戦態勢に入った。夜公演も絶対にテンションを下げたくはなかった。夜公演では、余分な力が抜けてよかったと感じた。テンションも下がってはいなかったと思うのだが、どうだろうか。
今日は、昼・夜ともに知り合いが見に来ていた。あらかじめ予約してくれた人の他に、当日精算券を渡しておいた人が見に来てくれた。私の職場(福祉施設)にボランティアで来てた人だったが、本当に見に来てくれるとは思っていなかったので非常にうれしかった。しかもプレゼント(クッキー)付きで。あ、誤解なきよう言っておきますが、プレゼントとかさ、あまり気を遣っていただかなくても、公演を見に来ていただけるだけで十分ですからね。まあ、気が向いたら花束など持ってきてくだされば・・・。 私の知り合いは皆、異口同音に「普段の曽根さんとは全然違いますね」と言っていた。そりゃそうだろ、九条みたいなやつが福祉施設の職員だったらホントに困っちゃうからな。日常との落差があればあっただけ楽しいってこともあるね。 さてさて、明日もまた2回公演だ。明日の公演よりも私ゃ、明後日の職場への出勤のほうが心配だ(果たして疲れを残さず出勤できるのか)。だからと言って決して手を抜くことはない。明日もまた、アトリエに嵐を呼ぶぜ!
| 2002年04月19日(金) |
ゴングは打ち鳴らされた |
闘いは、始まった。公演初日は無事終了。明日の昼までしばしの休憩だ。 ボクシングの試合で言えば、1ラウンド終了。コーナーで丸いすに腰掛けながらセコンドの指示にうなずいている、ってところか。 セコンド(?)の菱田氏が言う。「お前、今日テンション高いな」「2ラウンド以降息切れしないようにな」。俺はほくそ笑み、心の中でつぶやいた。「な〜に、心配には及ばねえ」「2ラウンドは猛烈なラッシュをかけて、泡ふかせてやるのさ」。 1ラウンドで感覚はつかまえたから、どんどん調子に乗っていくぜ。判定勝ちなんてケチなことは言わねえで、KO勝ちを狙っていこうじゃねえか。完膚無きまでに打ちのめしてやるのさ。 すぐに第2ラウンドのゴングが打ち鳴らされるだろう。その前に、ラウンド・ガールよ、出て来やがれ〜。
明日は、公演初日。 とにかく今の自分が出せるだけのものを出し切って勝負するよりしょうがない。明日は半日休みを取ったことだし、気分を盛り上げて万全な態勢で小屋入りしよう。もうここまできたら、演ずることが快感と感じられるようにするだけだ。緊迫したボクシングの試合のように、10ステージを完全燃焼して見応えのある舞台にしていきたい。 「明日」がもう「今日」に変わろうとしている・・・。
今月中にある程度区切りをつけなければならない仕事がある。それと同時並行的に4月公演もあるというのに。それらをうまくさばいていかなくてはならない。幸い仕事のほうは自分一人がうまくペース配分していけばよい類のものである。それでも期限が切られているのは辛い。とはいえ、期限が切られているからこそ仕事になるのだとも思う。 仕事も、公演も、待ったなしだ。この難局をどう乗り切るかが問題だ。 ぜひとも、ゴールデン・ウィークを明るい気持ちで迎えたいものである。
公演初日まで5日というところまで来た。 正直に言えば、今回の公演に向けた稽古はほとんど苦しいことの連続であった。何もかもがうまくいっていないと感じていたし、そのことに関してどうしてよいのかもわからない有り様であった。考えれば考えるほど悪循環に陥っていくようでもあった。 それが昨日くらいから何かが吹っ切れたかのように楽になった。たぶん技術が向上した等ということではないのだろう。芝居を楽しもうという意識が自然に出てきた感じなんだ。 今でも駄目出しはあるし、自分でもよくないと感じる場面はある。でも、本番に照準を合わせて、よい流れをつくっていきたいと思っている。本番までの残り少ない稽古、そして本番を実のあるものにしていきたい。
| 2002年04月13日(土) |
曽根攻的小宇宙の構築を |
社会福祉の仕事を選んだ段階で、俺は「役者になる」という選択肢をはずしたつもりでいた。実際20代の間は仕事に追われ、「役者」をやろうなどと考えも及ばなかった。現在の職場に移ってから(約2年前)、何とかやりくりしながらでも芝居をするための条件はととのった。芝居の稽古をやってると正直言ってしんどいことがほとんどだ。でも、なぜだろう、やめられないんだな。今後の人生の中で何が起こるかは予想もできないが、いかなる状況に置かれても「役者修行」は続けたいと思う。 菱田さんにはよく「曽根って真面目そうでいて結構変だよな」などと言われるが、その「変」というのはきっと誉め言葉だろうと勝手に解釈している。 そうだな、「大根役者」ならぬ「ニンニク役者」を目指そうかな。嫌いな人にとってニンニク臭さってのはたまらなく嫌だろうけど、ニンニクによって料理に深みができたりして、あれがたまらなく好きって人も多いはず。きわめてニンニク的な自己主張をしてみようと思っている。
それから俺、今度の公演済んだら作家の道も志していきたいと考えている。曽根攻的小宇宙を、外の世界に向けて発信していきたいのだ。 いくつもの自分が、俺の中に存在し、時々刻々とその形を変えていく。昨日も今日も何も変わらないようでいて、実は一瞬一瞬違った自分を生きているのだ。 俺にはまだまだ夢がある。夢は果てしないが、一つひとつ実現に向けて歩き出していこう。
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