2004年08月30日(月) |
四角い画面の向こう側 |
四角い画面の向こう側 本当はいないのかもしれない
なのに言葉が優しく癒し そっと肩を抱いて 綿雲のように包んでくれる
恋・・・をしたようだ
あの日出逢った時から 四角い画面の向こう側で 時は止まったまま
笑顔で見つめてくれる その人に 時々逢いに行く
白く透けるほどの表情で うつむくと長い睫毛が陰を落とし
モノクロでもきっと 真紅な唇であろう予感
狂おしく胸は高鳴るのに きっと 夢は夢でしかない
四角い画面の向こう側で・・
咲けば花 泣けば夜 酔えば愛
切り取った過去の形見 捨て去れば独り
散れば夢 痛む胸 越えて咲く
倒れては起き 愛しては別れ
こぼれ落ちて また・・生きる
初めて逢った時
予想もしなかった
愛なんて言葉じゃ全然足りない
魂がシンクロしている
絡み合って繋がっている
どこまでも追いかけたい
捕まえて大切にしたい
テレパシーがあるのなら
アタシを丸ごと受け止めて
アナタの全部をもらうから
歩く 歩く ナニも言わず ただひたすらに
過去の自分を 時折り思い出し
涙をこらえながら 歩く 歩く
小さくなった アナタの背中
これからいつまで ついて行けるのだろう
誰かが言ってた
女は月を見てはいけない
惑わせる 狂わせる
アタシは月を見過ぎたの
満月の夜はずっと見てた
吸い込まれそうになりながら
手招きされたの
こちらにおいでと・・
きっと月の魔法にかかって
アタシは生贄になったの
こんなに大泣きしたのは 子供の頃以来かもしれない
全てを吐き出すように 嫌なものを洗い流すように
溢れ出る熱いものを 止められなかった
空回りする想いと やり切れない心を
持て余すほど嗚咽して どうにもなす術がなかった
土砂降りみたいな涙・涙・涙 空っぽになるまで流れてしまえ
消え去ったモノを探して 降りしきる雨の中 空を見上げた グレーのパレット 粒々の涙・・
探す当ても無く 彷徨って立ち尽くす
通り過ぎる車も 飛び立つ鳥も 何もかもが視界の外
知っている 何処を探したって 見つからない事
目の前には 現われない事
この世には いないって事・・
ネチネチとした嫌味の渦の中に アタシを巻き込まないで
嫉妬しないで 羨ましがらないで
アナタは醜いわ 年寄りだわ もう終わってるわ
アタシに対抗しようなんて 馬鹿げた幻想は捨てなさい
周りの哀れみの目を見てごらん 誰もがアナタを 遠巻きに嘲笑している
少しずつだけど 重荷を捨てて身軽になった
背中に白い羽根が 生えたのかもしれない
濁った水が澄んで行くように 胸の奥が透明になっていく
棘で出来た憎しみの塊りが コロコロ転がって 徐々に丸みを帯びて来た
ふんわり宙に浮き上がりそうだ だけど足は地に着いている
時折り行き先を間違えそうな アタシをちゃんと見守っていて
アイツを許せないのは うっかり信じてしまった 自分を許せないから
アクドイ本性を見抜けなかった 自分が情けなくて 不要な画像みたいに削除したいの
狡猾なアイツに関わった過去を 記憶の中から消し去りたいの
顔も言葉もナニもかも 思い出すのさえ腹立たしい
狭い世界で王様なアイツ そのまま傲慢でいればいい
いつか自分が裸でいる事に 気づいてからじゃ遅いから・・
可哀想な裸の王様・・
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