Leonna's Anahori Journal
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きのう。雪。 通勤電車の窓の外一面に、雪が舞っている。 池澤夏樹の「スティルライフ」の終盤、海に降る雪のシーンに降っていたのはこういう雪だったんだろう。 -- 今日。 会社でひとりPCに向かっていたら、窓ガラスをたたく「カタカタ」という風の音。こういう音を聴くのは久しぶりで、ひととき、仕事を忘れて耳を澄ます。
これ、仕事場でひとりで聴くから良いのだろう。毎日家にいて退屈しているときに風が窓をたたいても、こういう気持ちにはならないのだろう、きっと。
叔母から、狐の襟巻きをもらってきた。 別府の家で昔叔母が使っていたと思しき襟巻きを見て「これ、なつかしいね」と言ったら、持ってく?あげるわよ、洋装でも和服でも大丈夫よ、と。ええー、毛皮なんて持ったことないもん、大丈夫かなー。
でも、このフサフサのキツネ、ウールのコートもいいけれど、ジーンズにあわせたらかっこよさそうだ。 すでにユーズドの味が付いてるから、きっと大昔のロックピープル(ブライアン・ジョーンズとかさ)みたいになるよ。
それで、もらった襟巻きをさっそく首に巻いて帰ってきた。 --
本日。 運転免許の書き換えで幕張の免許センターへ。冷え込んでいるので、太めのウールのズボンに革のショートジャケットを着、件の襟巻きをして出かける。
毛皮の何がすごいって、見てくれがいいとか悪いとか言う前に、とにかく温かいのだ。犬猫が冬でも平気で表を歩いている理由が実感としてわかる。白熊が氷のうえで暮らして風邪をひかない理由も、なんかわかるような気がしてくる。
すごい、毛皮すごいと、その温かさに単純に感心しまくるチマリス。 動物愛護とかなんとか、ややこしい問題はいったんおいて、できればコートもほしいなあ。だって今年の冬、寒いんだもん。
(しかしこの手の、知ってるつもりで、実感としては知らないことってたくさんあるんだろうな)
元旦、二日と別府の叔母さんの家へ行きました。箱根駅伝をみたり、漢字の書き取り競争をしたり、神社へ初詣したりして過ごしました。
叔母さんの家には温泉があります。下の写真、叔父さんが庭に建てた湯小屋(温泉棟)です。年末、大雪に見舞われたそうで屋根に雪が載っています。
お湯は微かに硫黄臭のある濁り湯で、源泉掛け流し。とても良いお湯でした。入湯回数は二日半で3回。
いいなあ、あこがれの自宅温泉。 帰りの新幹線は指定席がとれず、実に小倉から名古屋まで立ちっぱなしでしたが、おかげで立ったまま眠るワザを体得〜。そして今日あたり、うっすらと腰痛の気配が。一体何のための温泉だったのか…
叔父さん、叔母さん、いろいろありがとうございました。また遊びにいきます。
結局徹夜してしまった。 新幹線は東京を8時13分発だ。乗ったら寝よう。
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それでは、行って参ります。
今年もよろしくお願いいたします。
♪チミと一緒に汽車の旅〜
明日から二泊で、別府の叔母さんのうちへいくことにした。 別府湾を望む山の上にある叔母さんのうちには温泉がある。お正月プラス温泉。 それで、大掃除もそこそこに旅支度を始めた。なにしろ、温泉が私を呼んでいるのだ。 -- 大晦日らしく、今年一年をザッと振り返ってみる。
まず一番印象深かったのが、入院。 いろんな意味で今年を象徴する出来事だった。2007年は「入院の年」としてチマリスの記憶に深く刻まれることになるであろう。 それと、伊豆の海。シーズンだというのに誰もいない石ころの海岸。まるで子供の頃にタイムスリップしたみたいだった。 伊豆の海があんなエメラルドグリーンをしているなんて、知らなかったなー。 次、読書。 2007年は辻邦生を発見した年だった。そして、そのことによって「純文学とはなにか」という問に対する答えを(自分なりに)見つけられた年でもあった。 実に実に豊饒、贅沢な体験であった(と、いま書いていて気づいた)。 それから、年初に読んだ村上春樹訳による二冊「バースデイ・ストーリーズ」と「月曜日は最悪だとみんなは言うけれど」がとても良かった。 春樹の小説を待ちのぞんで読むことは少なくなったけれど、彼の翻訳は、いまでも好きです。 そして。 実は今年、私は映画を38本も観ている(ほとんどレンタル)。 それプラス「プリズンブレイク」シリーズ1、2の全巻を借りて観ているのだから、TSUTAYAさんからは何かもう少しサービスがあってもいいのではないかと思うくらいだ。 これらは、要するにストレスに対抗するための娯楽みたいなものだったのだが、対抗の仕方がすでに病的だったという気もする。 そういった背景はともかくとして、印象に残った映画を何本か。
「クィーン」。これは映画館で観た。エリザベス女王役でアカデミー主演女優賞を受けたヘレン・ミレンは、もともとは反体制的(セックスピストルズ的な)考えの持ち主であったのが、映画のために女王の生き方を調べるうちにとうとう彼女に惚れ込んでしまったのだ、という。 映画を観ると、そのミレンの言葉の意味がよくわかる。人間というものが実に良く、わかりやすく描かれた面白い映画だった。
「ブコウスキー、オールドパンク」。チャールズ・ブコウスキーに対する私の認識のうちで大きく間違っていたのは、彼が終世不出世(パンクのまま)で終わったのだろうという思い込み。とんでもない!、彼は素晴らしく成功し、名をあげてから死んだのです。 容貌に大きなコンプレックスを抱いていたというブコウスキーが、世間に認められ、生活が変わって行くにつれて実に魅力的な立派な容貌を得て行く。それを目の当たりすることができる貴重な記録フィルム。
「ぼくを葬る」「8人の女」「まぼろし」「スィミング・プール」。 読書が辻邦生なら、映画はフランソワ・オゾン監督だ。このゲイの監督の感覚。素晴らしく出来上がったものを拝むというよりは、これからまだ面白い作品をつくりながらサイズアップしていきそうな感じ。「ぼくを葬る」の最後、メルヴィル・プポーの死にっぷりと、「まぼろし」のシャーロット・ランプリングのすべてが、特に美しかったです。 今年はオゾン監督作品の他にも、ゲイ・テイストが素晴らしく発揮された映画をたくさん観た。ペドロ・アルモドバル監督(女装の男大集合!)の「バッド・エデュケーション」「オールアバウト・マイマザー」。 他にも「トランスアメリカ」「プルートーで朝食を」「ブロークバックマウンテン」等々。 ゲイであるということは、それだけで人生へのコミットの仕方が真剣になるのだろう。それが映画表現にも反映されるのかな。私このごろでは「あー、この映画つまんない、やっぱり監督ゲイじゃないとツマンナイね!」なんて言い出しかねない感じです。 -- さてさて。それでは、このへんで。(残りはまた来年にでもボチボチ) みなさま、良いお年を。アディオ〜ス!
大掃除、大嫌い。特に、会社の大掃除。 あたしは普段からやってるからね。掃除の上に大掃除って、そりゃ嫌にもなるわさ。
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やれやれ、やっと今年の仕事も終わった。 帰りに美容院に寄って髪を切ってもらう。美容師さんと、例によってサッカー話。 たとえば、トヨタカップ(クラブW杯)には優勝したけれど、それ以外ではあまり良いところのないACミラン(の、ブラジル大五郎)について。 「だいたい試合に出て来ないじゃん、大五郎」 「あんまり見ませんよね」 「なんぼ払ろうたんや!時給高すぎる!」 「どうしたのかな、まだダイエット中なのかな」 …ダイエットて。美容師さんも調子出てきました。 「少しまえ、リーグ戦に出てるのチラとみたら、やたら転んでたな大五郎」 「えー、それじゃあドイツ大会のときとあまり変わらないじゃないすか」 「うん。でもアウェイの試合で転んでくれると良いこともある」 「良いことってなんすか?」 「相手のピッチ、ボコボコになる」 「うわはははははは」 少し口が悪すぎたか。これで髪の毛切り納めの、毒吐き納め。 美容師さんにお礼を言って店を出た。 明日、明後日でまた家の掃除だと思うと滅入るが、とりあえず明日は朝寝だ。
数日前。携帯に、泣かせるメール。
「誕生日何か欲しいものありますか。500円玉貯金してたので欲しいものあったら言ってください。でもお家が買えるほどは貯まってません」
メッセージの後ろに黄色いニコちゃんマークが、口を開けたり閉じたりして笑っている。お家が買える云々というのは、以前ほしいものを聞かれて「家かな。平屋で庭付き」と答えたことを言っているのだ。
そんなピュアなティーンエイジャーの心優しい申し出に対して、「家が無理なら、とりあえずドア1枚からいってみようか」などと返信した報いだろうか。 わが誕生日に、またしてもACミランがダービーでインテルに敗れたのは…
(結局、シルバーのブレスレットを買ってもらいました。ありがとう。)
朝。 まだ開ける前の雨戸の外から、猫のうなり声が聞こえてくる。ケンカか。 戸を開けてみたら、新しい猫と古い猫が鉢合わせして、睨み合っていた。
古い方が餌皿に残っていたキャットフードを食べているところへ、新しい方がやってきて、 「それアタシのよ!ひとのお皿に顔突っ込んで、アンタ何やってるのよ」 となったらしい。
仕方がないのでもうひとつ皿を持って来て、少し離れたところで同時に食べていただくことにした。自分の食べる分を確保したら、二匹ともとたんに静かになって食事に集中していた。
ところで、銀座アップルストアの、あの独特の雰囲気。 おっしゃれーでインテレクチュアルなかんじ。賢そうな顔つきの外国人客がうようよ。アキバあたりのジャンクな感じとは完全に一線を画してる。
エレベーターひとつとっても、透明のアクリル製で。操作ボタン等も、とことん省略したミニマムデザイン。チマリスなんか、どこがどう開くのかわからなくて、三歩下がって他の乗降客を観察してしまった。慣れればどうってことないんだろうけど、それまでは妙な緊張感を強いられる。 でも、店内に流れてる音楽はめちゃくちゃカッコイイ。 ストーンズとかドアーズとか、基本的に70年代ロックの名曲なんだけど。 つまり、アップルマークにロックのアイコンを重ねて、ドーンとダメ押ししてくるわけですよ。あれはきっと、あのサイバーな空間に大音量で流すからかっこよく聞こえるんだろうな。
…というわけで、銀座アップルストアは自分でも好きなのかそうじゃないのかよくわからないヘンな場所。でも、あそこで聴くドアーズはほんとに最高!ってことだけは言える(実際、しびれます)。
パソコン環境、復旧しました。 --
iBook、一度銀座のアップルストアへ持ち込んでHDを修復してもらったのだけれど、帰って電源入れたら二日でアチャパーに。結局、Mac専門の修理業者さんへ送って、直して(HD交換して)もらいました。 この業者さんは、かなり古い機種でも対応可能みたい。救世主やね〜 一方、iMacの方は… iBookと一緒に宅急便で業者さん宛に送ろうとしたら、梱包を手伝いにきてくれたゲンコツ山が「これ、グラグラじゃないですか!」と。異常発見。 で、何がグラグラだったのかというと、電源コードのコンセント側ではなくて本体側の差込みが、はずれそうになっていた(!)
いや、知らなかったの。本体側も差し込み式になっていて、はずれる可能性があるということを。コードは本体から生えていて、決して抜けたり外れたりしないものだと思ってた…
「これ、点くんじゃないですか、ちゃんと差し込めば!」って、でかい声出すなよ、ゲンコツ山。そのうえ、そんなに鋭い目つきでこっち見なくたっていいじゃないか…
そんなわけで。iMacは、死んだふりしてただけだったっす。 送料、修理代かからなくてよかったっす。
(21世紀は、ただ生きてるだけでサバイバルよ)
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