Leonna's Anahori Journal
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「パリルーブル美術館の秘密」に現館長のアンリ・ロワレット氏は出てこない、多分。
ロワレット氏のルーブル美術館長就任は2001年4月。ニコラ・フィリベールの件の映画は1990年作品で少し古い映画だからだ。
現館長は94年からオルセー美術館の館長を務めたひとで、印象派などの19世紀美術が専門だそうだ。ふーーーーん。
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さて。本日は生協で買った金柑を煮てみました。生で食べてもとても美味しい金柑だったので、ちょっと勿体ない気もしたのだけれど。
どうです、すごくきれいな色でしょう? まるでルノワールみたい、じゃあありませんか(つながった?) 煮ても美味しい金柑でした。
駅の売店でpenという雑誌を買う。
表紙にルーブルのガラスのピラミッドと池の写真。「完全保存版 1冊まるごと、ルーブル美術館」だそうだ。ピラミッドの上空は、パリの青空と白い雲。行きたいな、パリへ。
ルイ・ヴィトンの五代目当主に、収蔵の絵画に描かれた狩猟風景について取材したり(当主のパトリックは狩猟を趣味とし、狩猟を描いた絵画の蒐集家でもあるそうだ)、オペラ座のエトワールダンサーに紀元前の彫刻にみる現代的な身体表現について訊いたり。かなり取材費かけてる感じではあるのだ。しかしどうしても、頑張れば頑張るほど(昔の)ブルータスに似てしまうというのは、避けられないさだめなのだろうか。
現館長のアンリ・ロワレット氏は絵に描いたようなパリジャンの風貌。地味な色のタートルネック(でも上等のカシミヤだ)に特徴のない黒のジャケット。粋の第一条件は悪目立ちしないこと、と全身で語りかけているような。映画「パリルーブル美術館の秘密」に登場したのは、この館長さんだったろうか?
私にとってルーブルといえば、あの「サモトラケのニケ」の強烈な印象なのだが、雑誌の写真でみると、私がみたときと置かれている場所が違っているような気がする。ところが、キャプションには「1884年以来、ここが彼女の定位置」と書かれているんだな。
写真みてあーだこーだ言うより何より、行ってみるのが一番良いのはわかっているのだが…
ああ、ますます、行きたいなあ、パリへ。
きょうも、きょうとて。
立て札を無視して、池の鳥にパンを投げてやった、その帰り道。再度、公園の鉄棒で逆上がりに挑戦。前回の駄目さ加減がどうにもくやしくて、あきらめきれなかったのだ。 筋肉繊維の一本一本に「集中して」と語りかけながら、二の腕、背、腹、腿、ふくらはぎ、すべての筋肉をきゅうっと固くして、腕だけでからだを引きあげるつもりでいく。 それから、つま先で土を蹴って、猫になったつもりでからだを丸めた。そうしたら、、、、さかあがれた!しかも順手で!ひゃっほー(目がグルグル〜ン)
これで気が済みました。もう、本当に、二度とやらない。
今日も仕事だ。
早急に必要なものがあって出かけた、目黒の書店。その平台に積まれた文庫本の表紙に、眼が釘付け。
もしも私が、二十歳、男子だったらこう言っただろう。 マジかよ…!
ゆまに書房刊「白洲次郎の日本国憲法」は100の質問で、今もっとも欲しい本にあげたタイトル。さんざん探したけれど手に入らなかった本だ。 ふーーーん、こりゃ世間はちょっとした白洲次郎ブームなのだなぁ。文庫版は光文社刊(知恵の森文庫)でした。
(でもね、100の質問に答えたのはもう数年前のこと。私がいまもっとも欲しいのは別の本だったりして。ごめんね、ジロー。あ、でも文庫版は当然即買い、でした)
2007年01月19日(金) |
Secret Life of Plants |
事務所の植木鉢に水をやるのも私の(大好きな)仕事である。
本日、冬枯れした植木鉢の多肉植物に、要らないかな、と思いつつ中途半端な水遣りをしていて、発見!
新たなる生命の萌芽ってやつだ。株の中心部分に、直径7、8ミリの芽キャベツみたいなのが出始めている。(↓会社、8Fのベランダにて)
ほぼ毎日、仕事でメール便を出すために某宅急便屋さんへ電話をかける。フリーダイヤルの、その最後の4ケタが、9625、なのである。
こう書けば、もうどこの宅急便屋さんか、わかる方にはおわかりだろう。 「9625」は「クロネコ」と読ませたいのだ。
しかし「クロネコ」はちょっと無理があるんじゃないだろうか。どうがんばったって「クロニゴ」だろう。番号をプッシュするとき、私はいつも「ク、ロ、ニ、ゴ」と、聞こえるか聞こえないかの微かな声を発してしまう。
そうして、ハタと気づくのだ。これは確かに黒猫だ。でもその黒猫は、東北の猫なのだと。 一度意識してしまうと、後戻りは難しい。このごろでは微かに発する声に、確固たる東北訛り(の真似事)の響きが混じる。ク、ロ、ニ、ゴ。 その瞬間わが脳裏に浮かび来る、北国の風景、皺深いオバッチャの顔… 会社でメール便、宅急便の集配を頼むたびにこんなことを思っているのは私だけだろうか。あのフリーダイヤルの使用人口を考えれば、けっこうな数の人が同じような思いでいるのではないかと想像するのだが。
-- ↓誕生日にもらった、ウチのクロニゴ。
今日から仕事。 まず浅草雷門の前で待ち合わせて初詣で。そののち会社へ移動。年始、浅草寺へ初詣でするのが会社の習わしであるらしい。
驚いたのは、家(最寄り駅)から浅草まで25分しかかからなかったこと。途中一回乗り換える、その時間も込みでだ。ショックだ。全然知らなかった。もっとずっと遠いのだと思いこんでいた。
-- 正月休み中、二日と四日は午後会社へ行って仕事した。ひとりなので、すごくはかどった。年末、社内の大掃除に時間をとられてできなかった文書作成がやっと片付いた。
気がつくと30日から4日まで、美容院と買い物以外では誰とも一言も口をきかなかった。メールのやりとりはあったのだけれど。会社でそう話すと「まるで引き篭もりの若者みたいですね!」と驚かれた。 いや、いやいや、そういうんじゃなくてさ…、(ま、いいか。説明するの、面倒くさい)
-- 年末年始に購入して、いつのまにかテーブルの上に積んであった本。
「ジョゼと虎と魚たち」 田辺聖子(角川文庫) 「ミスター・ヴァーティゴ」 P・オースター(新潮文庫) 「月曜日は最悪だとみんなは言うけれど」T・オブライエン他(中央公論新社) 「オウエンのために祈りを」上・下 J・アーヴィング(新潮文庫) 「日本経済に関する7年間の疑問」 村上龍(日本放送出版協会)
「オウエン〜」はアマゾンのユーズドで買ったのが、大晦日に届いた。あとは出かけたときにふらっと入った書店で見かけて買った。 「月曜日は最悪だと〜」は村上春樹翻訳ライブラリーの中の一冊。 「日本経済に関する〜」は生活人新書という新書本で、去年の秋、昼休みに会社の近くで買ったもの。そのままデスクの上に積み放しになっていたのを、大掃除のときに発掘して家へ持ち帰った。駄目だ、買ったら読まなきゃ(読まないなら、買うな)。
やっぱり、買った本はこうやってジャーナルに書いておいた方がよさそうだ。
2007年01月01日(月) |
2006年のベスト3 |
陽光あふれる暖かい元旦を迎えました。 今年も、どうぞよろしくお願いいたします。 -- 年末にできなかった、2006年に読んだ本のベスト3を、1位から順に。
「サイダーハウス・ルール」 J・アーヴィング 「ヴァンサンに夢中」 H・ギベール 「娼年」 石田衣良
05年も別格(ベスト3のさらに上)で「未亡人の一年」が入ったので、アーヴィングは二年連続のマイベスト。特に「サイダーハウス・ルール」は、ガツン!という感じで私の生き方に喝を入れてくれた本。読み終わるのが本当に惜しかった。読後の余韻のなかで、良い年末を過ごさせてもらいました。 ギベールは「赤い帽子の男」でもよかったのだけれど、あえて「ヴァンサン」で。去年はエルヴェ・ギベールを改めて発見した年。そして改めてギベールを好きになった年だった。 宿痾と闘いながら書かれた作品を連続して読みながら、いつしかギベールの魂に近づいた感あり。“エイズ作家”などと呼ばれることもあるギベールだけれど、「エイズ作家でどこが悪いんじゃ、こら」という気持ちです。いまは。 「娼年」は、賢いがゆえに世の中に対して無気力にならざるを得ない青年が、からだを売る仕事を通して自分の存在理由(アイデンティティ)やミッションに目覚めてゆくというお話。 小説でしか成立しない話だとは思うのだけど、作家の伝えたいことが明確に伝わってきたし、面白かった。読後に希望とさわやかさを感じました。若者を力づけるために書かれた小説に、しっかり励まされてしまった、中年チマリス(笑) 昨年の読書は吉田修一アワーから松浦寿輝へ進むところから始まった。なぜ松浦寿輝だったのかといえば、それは昔ながらの芥川賞の感触に飢えたからであり、ということは吉田修一や糸山秋子じゃあちょっとアレだったのかと聞かれれば、うーん、まぁ、なんつーかその、むにゃむにゃ…と言葉を濁すしかない。つまり、時代遅れのオンナなのさチマリスは、ってことでわかっていただきたい。
で、なぜ松浦寿輝に白羽の矢が立ったのかといえば、一に名前の印象、二に作品タイトルだったりする。けっこう、いい加減。でも、その松浦さんの小説が伝説の歌人、村木道彦と、ロラン・バルトを教えてくれたわけで。だから読書は面白いし、やめられないのだ。
そして、野生の勘でバルトのゴシップ(ディスクールの陰に男あり!)を嗅ぎ当てたチマリスは、ビンゴ!とばかりにギベールへと歩を進め、最後の最後にまたしてもアーヴィング登場で年末大団円、と、ざっとそんな一年でした。(…こりゃ、松浦さんには感謝しないとな) -- 年末、たまたま通りかかった東京駅大丸百貨店の地下で買った京都の清酒「英勲 大鷹」。お燗して美味しいお酒が欲しいという私に、年配のお母さんみたいな店員さんが、すごく親切に説明して、薦めてくれたお酒だ。
この「大鷹」で作ったお屠蘇とお雑煮、小さなお重に詰めたお節をいただきながら天皇杯を観る。お雑煮のお餅は、三つ。元旦から少し食べ過ぎてしまった。
年末に二日ばかりお休みをもらっても、まず朝寝、それから掃除洗濯布団干しに買い物と、いつもの週末と同じことしているうちにお終いになってしまう。
否、年末はいつもの週末メニューに加えて、料理(お膾と数の子くらいですが)、美容院(ずっと時間がとれなくて髪、伸び放題)、お墓のそうじという特別メニューが加わるのだから、かなり押せ押せになってしまう。
-- そんなこんなで、横浜の両親のお墓へ着いたときにはもう夕方の4時をまわっていた。夕焼けに赤く染まった西の空へ薄暗闇が降り始めている。日没閉門で入れなかったらどうしようかと思ったが、まだ何組か年内最後のお参り(お掃除)をしている人もあり、セーフ。
今年は、父の納骨も含めて三回しか墓参しなかった。入っているのが母だけだったときはもっと頻繁に訪れたのだが、こうして両親が揃ってしまうと、お墓もコンプリート(きっちり完成した)という感じで何やら重苦しい。それでなかなか足が向かなかったのだが、さすがに今日は大晦日。ドタキャンというわけにもいかない。
墓苑の入り口に立つと「やっと来た」という思いが込み上げて、期せずして「うわぁ〜〜〜〜ん!」となり、お墓の前まで走っていった(墓場でバタバタするなっ)。入念にお掃除してお花とお線香をあげ、般若心経をあげて、帰宅。
電車の中で読む村上春樹訳「バースデイ・ストーリー」が、やたら面白くてうれしくなってしまう。 -- 今年はあまり良くない状態から始まって、もう良いことなんか何にも期待していなかったけれど、こうして一年終わってみると、どちらかといえば明るい方向に向かっているのかな、という気もする。
ただ、ラッキーでほいほい事が進むというようなことはひとつもなく、何かにつけてくたびれた。その分少しは前進したのかもしれないけど(ま、それで普通なんですが)。そのぶん、体力的にキツイと感じることも多かった。
来年は、もう少し気楽に自分の好きなことに時間を使って暮らしたい。たとえば、もっと本を読む、とか。そのためにも賢明でなければいけない、磨り減るような物事には近づいたらいけないな、と思うのです。 それでは皆様、どうか良いお年を。来年もまた、よろしくお願いいたします。
仕事納めであった。 お昼までで終わって帰るつもりが、結局夕方になってしまった。
しかし!、何なのだこの解放感は。明日から4日まで休みだと思うと、うれしくてスキップでもしたい気分だ。この年末年始はどこへも出かけずに、ひとりでダラダラ、好きなように過ごすのだ。
帰り道。東京駅で降りて銀行へ寄ったついでに八重洲地下街の古書店へ入ってしまう。アーヴィングの「サイダーハウス・ルール」を読み終えて、次に読む本が必要なのだ。実はもう、アマゾンのユーズドで「オウエンのために祈りを」を注文してあるのだが、届くまでに1〜2日かかりそうだし、続けてまたすぐにアーヴィングというのも体力が要る。
…という訳で、久々、本日の購入本(Part1) 「珠玉」 開高健(文芸春秋) 「ロラン・バルト伝」 L-J カルヴェ(みすず書房)
この他に、なぜか数枚置いてあったLPレコードの中から二枚を購入。若かりし頃のツィマーマンが弾くショパン(ライヴ録音)と、ポール・マッカートニーの"McCARTNEY"。ポールのは、ビートルズ解散後初のソロアルバムで"Maybe I'm Amazed"が入ってるやつ。ツィマーマンが300円、マッカートニーは500円だった。
「ロラン・バルト伝」は定価4800円が2900円で買えたのだから、これはもう快哉を叫びたいくらいのものだけれど、しかし、開高健、バルトとも単行本なんだな。開高さんのは箱入り、バルトのはちょっとした辞書くらいの大きさがある。これを持って毎朝の満員電車に乗るのはちょっとホネだ。「珠玉」の方は文庫にするべきだったかもなあ。んー。
このあとは八重洲へ行ったときのお決まりのコースで、ブックセンターへ。そこでの購入本(Part2)は…
「バースデイ・ストーリーズ」 村上春樹編・訳(中央公論新社) これは新書サイズ。村上春樹の小説は読まなくなって久しいけれど、この人の翻訳は(作品のセレクトも含めて)やっぱり、いいんだなぁ。 -- そういえば、八重洲ブックセンターのエスカレーター脇で小さな写真展をやっていて、そのタイトルが「旅人 開高健」。写真8枚が並んでかかっているそばに、開高さん自身による言葉が大きく掲げられていた。曰く、
「ええか、男はナ、上を見て生き、 下を見て暮らさないかんのヤ!」 …フムフム。しかしな。女かていっしょや。いっしょやで、おっちゃん!!
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