Leonna's Anahori Journal
DiaryINDEX|past|will
2004年09月09日(木) |
村田喜代子アワー(2) |
以前ネットで古本を買った九州の古書店から、定期的にメールがきている。 昨日も届いたのでサーッと目を通していたら、中に村田喜代子の著書があった。なんでまた、こんなタイミングで。反射的に注文。
「望潮」(墨書名捺印入)と「目玉の散歩」の二冊。
--
私はどうかしている。 あるいは、私はどうもしていない(正常この上ない)。 こういうときだからこそ、自分にとって何が本当に大切なのか、自分がどういう(物・事に価値をおく)人間なのかがハッキリするということもあるわけで。
なんぼでも買うたろうやないかい、村田喜代子。(まだ一冊も読んだことないくせに、この物言いよ!)
5日、深夜。 家でチンザノドライを飲んでいるうちに少ーしばかり酔っ払う。 その状態で、bk1に本を注文。
--
飲んだ勢いで買いまくってしまったのは、村田喜代子というひとの本。少し前から読みたい読みたいと思っていたのだけれど、この人の作品はどうしてだか文庫にならないのだ。
もし、文庫で買える云々に関わらず、「良い作品にはお金を払いますよ」という人に向けて作品を書いているのだという明確な意識があって文庫化しないのだとしたら、このご時世になかなか大したものだと思う。
それで、とにかく、角川書店の女流作家シリーズだのなんだの(酔ってるのでよく覚えていない)、5、6千円買い物してしまった。(あ、5、6千円では買いまくったなんて言えないか!)。訳あって本当に私、いま、節約につとめなければいけないときなんだけどな。
でも、まあええがな。きっとホンモノだぞ村田喜代子は。私の勘がそう言っている!…と、深夜にひとり、実に内省的なクダまき終えて、眠りについたのだった。
--
ところが。 翌々日になっても来ないのだ、bk1からの確認メールが。もしやと思ってbk1にアクセス、“買い物かご”のなかを見てみたら、やっぱり。どうやら良い調子でカゴに入れるだけ入れて、最終的な注文はせずに寝てしまったらしい。
駄目だこりゃ。洒落にならない酔っぱらいの困ったちゃん! とにかく気をとりなおして、注文だけはしておいた。以下は、その覚え。 「女性作家シリーズ19」 津島佑子/金井美恵子/村田喜代子(角川書店) 「戦後短編小説再発見18 愛と幻想の世界」(講談社文芸文庫) 「木炭日和」(文春文庫) 「クラクラ日記」 坂口美千代(ちくま文庫)
女性作家シリーズには村田喜代子の芥川賞受賞作「鍋の中」と「真夜中の自転車」「耳の塔」の三作品が収録されているらしい。やっぱりこれは読まないとな。「戦後短編小説再発見18」には「百のトイレ」という短編を収録。「木炭日和」は日本エッセイストクラブによる99年のベストエッセイ集で、本のタイトルになった「木炭日和」というのが村田喜代子の作品だそうだ。
最後の「クラクラ日記」は坂口安吾の奥さんが書いた本。友だちが読んで面白かったというので。私も最近クラクラきちゃうことが多いので、この際だからのっていこうかなという心算なんかもあったりして。
あ。クラクラって、酔っぱらってクラクラじゃないですよ、まずクラクラするような現実があって、それで少ーし飲んではフワワ〜となってるだけなんですから。まず現実つーか、日常がクラクラなの。飲んだらクラクラというより、フワワワワァ〜て感じなんで。そこんとこヨロシク。(どうでもええがな!)
2004年09月01日(水) |
よくわからない近況報告 |
9月だってのに暑いですね。なので、
「残暑が戻ってきたざんしょ?」
こんなギャグで涼んでいただければと思います(ぶるるっ) --
えー、いろいろと忙しくて、更新、ままなりません。 仕事の方はそんなでもないんだけど、まー、人生色々って感じで。 さっぱりわからないとは思いますが(笑)、そのうちここにも書きますわ。
この頃は毎日、通勤電車のなかでクンデラの「不滅」を読んでおります。 ガッツリと面白いです(腹にたまります)。
この夏は今まで履いたこともないようなほっそりとしたストラップシューズやらミュールやらを(果敢に)履いて過ごしました。 あと、お茶も珈琲もやめて毎日2リットルの水を、かぷかぷ、かぷかぷと飲んで過ごしましたよ。
そのせいか(いや関係ないな)、私の人生、ちょいとばかし進路変更することに、多分、ほとんど、なりそうな気配です。 暑いようでも、実際はもう秋なんだよね。
(最後までよくわからない近況報告でした。サリュー!)
備忘録。 八重洲地下街の小洒落た古書店、R・S・Booksにて。 「定家百首 〜良夜爛漫」 塚本邦雄(河出書房新社) 「翡翠逍遥」 塚本邦雄(湯川書房) 「定家百首」は文庫本で持っているのだが、繰り返しページを捲ってすでにボロボロ。本日購入したのは昭和四十八年発行の箱入り本だが、私は本当の(文庫本の元の)「定家百首」をみたのは初めて、しかも売価が五百円ということでしばし呆然としてしまった。 この本を、五百円という値札をつけられた状態でここに置いて帰るわけには行かないだろう、やはり。
「翡翠逍遥」、帰りに日本橋の地下通路にあるスターバックスで一休みしながらパラパラ捲ってみたら、思いのほか面白かった。きっと心底飢えていたのだな、こういう高貴なまでに美しい日本語で書かれた文章に。 ところで。「逍遥」という字、ちゃんとコンピューターに入っていて、何だかとてもうれしい。字面も意味も、醸す雰囲気も、とても美しい言葉ですよね。
それにしても、八重洲地下街には要注意だ。八重洲古書館、R・S・Booksときて、あともう一軒、金井書店というのもあるらしい。 しかもこの三件は共通のポイントカードまで発行しているらしいぞ。 …らしいぞって、すでにポイントカード作っちゃったんだけどさ(笑) -- ついでに。数日まえに買った文庫本二冊。もうどこで購入したかも忘れてしまったけれど。 「朗読者」 ベルンハルト・シュリンク(新潮文庫) 「イタリア遺聞」 塩野七生(新潮文庫) 「朗読者」が文庫になっていた。待てば海路の日よりあり。
会社からの帰り道。 資格試験の参考書を買いに、途中下車して八重洲ブックセンターへ寄る。
--
東京駅八重洲地下街を通って八重洲ブックセンターへ行くとき、地上へ出る階段のすぐ脇にあるのが八重洲古書館。それで、いつもほぼ自動的に、まず古書館を覗いてからブックセンターへ、ということになる。
今日も同じ。別にこれといってお目当ての本があるわけでもないのに、古書館の棚の前をうろうろうだうだ、なかなか立ち去る決心がつかない。安い文庫本を1〜2冊、手に取ってみたり、また元に戻したり。
結局、往路では何も買わずにブックセンターへと移動したが、結局帰路にまた古書館へと吸い込まれるように入ってしまった。棚のまえで腕組みをして背表紙から背表紙へと視線を移し続ける私は、どうやら収穫があるまで帰らない心算らしい。
--
で、その八重洲古書館での収穫本。
「ルル・オン・ザ・ブリッジ」 ポール・オースター(新潮文庫) 「パロマー」 イタロ・カルヴィーノ(岩波文庫) 「イタリア 謎だらけ」 タカコ・半沢・メロジー(中公文庫) 「野生の呼び声」 C・W・ニコル/開高健(集英社文庫) 「野生の呼び声」、単行本が世に出たのは昭和59年とのことで、写真(たくさん挿入されている)のニコル氏は今よりもかなりスリム。開高健も実に生き生きとした表情だ。まずは序盤、ニコル氏が『輝ける闇』を褒めるところから会話が始まる。すると開高健が応えて曰く「あれは右翼と左翼両方からポリティカリーに批評されて口惜しかった」と。 ああー、私はこれからもきっとこんなふうにして“不滅”の開高健の声を聞き続けるのだろう。 ちなみに文庫版の『輝ける闇』、巻末の解説はニコル氏が書いている。
「ルル・オン・ザ・ブリッジ」は、解説が安原顕。だから買った、という訳ではないのだけれど。カバーのうしろ折り返しの隅が切り取られていて、あ、Yonda?(新潮文庫)ってわけね、とニンマリしてしまった。
悔しいなぁ、悔しいなぁー 山本ジャパン、予選リーグ突破ならず。 -- デ・ロッシとジラルディーノにやられたというのが、あまりにも型通りでね。3点目をとられた瞬間の那須の顔、見てられなくて思わず目を逸らしたわ。
初めて、ピルロの顔が心から憎らしく見えた。「おぼえてろよ、イタリア」と思った。でも相手チーム云々じゃないのよね。この結果は単に実力を反映したもの。
-- あんまり口惜しいので、阿部のFK(誰も一歩も動けなかったパーフェクトFK)、その軌跡をキッカーの背後からみつめた映像だけを残して、あとは記憶から全消去!
チマリス、もう、なんにも覚えていません。
2004年08月14日(土) |
霧笛楼からみなとみらい地区 |
高校時代の同級生二人と霧笛楼でランチ。横浜から、初めてみなとみらい線に乗って元町へ出た。
さすがは霧笛楼。お昼のコースはとぉっーても美味しくて感激した。家の台所では決して作ることの出来ない本物のフランス料理だ。すっかりいい気分で積もる話に花を咲かせる。霧笛楼は、食器もサービスもカジュアルなブラッスリーとはまるで違っていて、めずらしく贅沢な気分を味わった。(ウッフン)
--
食事のあと、山下公園からボードウォークを通って赤レンガ倉庫の前に出る。右手にはマッスルシアター。神奈川を離れて八年以上、みなとみらい地区をゆっくり歩くのは実は今回が初めてだったのだが…
いやはや、横浜、こんなことになっていたとは。すごい規模で再開発したんだなぁ。こりゃ六本木ヒルズの比じゃないや。で、なかなか悪くないと思った。海を見ながらずーっと水辺をそぞろ歩けるというのが。くたびれたらカフェで休んで、また歩く…
そんなふうにして結局私たちもけっこうな距離を歩いてしまった。元町から海づたいに歩いて途中ワールドポーターの一階でお茶を飲み、なんと桜木町駅まで!
MM(みなとみらい)地区は歩き甲斐があるので、今度またひとりでゆっくり探索しに来て、美味しい場所や絶景ポイントを見つけておこう。
-- 帰宅後。録画しておいたアテネ五輪の開会式をみる。
とにかくですねアナタ、何が感動したって、スイスの旗手が!スイスの旗手がっ!
さっさっ、最愛の、ロジャー・フェデラーだった!!
なんなんだろうか。あのオーラ、あのハンサム光線は。陽性なのに無茶苦茶色っぽいし。(ウフーーーン)
ちなみにアルゼンチン選手団入場の際、長時間アップで映った金髪束髪の男性(ちょっとイアン・ソープ似)は、ダビド・ナルバンディアン。昨年のマスターズカップにも出場したテニスプレーヤーで、フェデラーの好敵手でもある。 そのナルバンディアンを、フェデラーが映った直後にパッと画面を切り替えて映し出したカメラマン。あんたはエライ。テニスファンの私としては歓喜小爆発の瞬間だった。
昨日のFC東京×ASローマ。 味の素スタジアムまで観に行ったんですけれども。行く前から気も足も重かった。だってね、トッティ、カッサーノ、トンマージ、この三人が来ないっていうんですよ… --
前出の三人、ローマのコアともいうべきこの人たちは、三人ともケガでサッカーができない状態だそうだ。カッサーノは五輪代表かと思っていたら、そうではなくてケガだった。で、五輪で来られないのはカッサーノではなく、ノッポさんことGKのペリッツォーリ。
さらに、カペッロさんも衣笠エメルソンも来ない。来るわけないよね、カペッロ監督は今度ローマを辞めてユヴェントスの監督になったんだから。で、お気に入りのエメルソンも一緒にユヴェントスへ連れて行っちゃった。二人まとめて“きのうの友はきょうの敵”。
せめて見たかったキブとマンシーニも欠席。でも最後の砦、デルベッキオとモンテッラがいるじゃないかと思ったら、プランデッリ新監督(この人、パルマでナカータを陰干しにしてくれた迷監督)出さないでやがんの、モンテッラを。ぶひひぃ〜ん。
で、代わりにピッチに立ったのがクフレ、メクセス、スクルート、ヴィルガ、チェルチ、コルビア、て、それ一体誰なのよっ。どうやらユースからの昇格組と、新加入の選手らしいのですが…。オットの言葉を借りれば「すんごいぴよこ軍団」ということになる。地獄のぴよこ軍団、フロムイタリー。 --
まあ、確かに時期が時期ですから。FC東京にしたって、石川、今野、茂庭と、五輪組を欠く状態。しかしまさか“ドリームマッチ”のドリームというのが、こういう意味だったとは。
SA席の料金、一枚ウン千円。お金じゃ会えない選手がいる。夢見ただけのドリームマッチ。しかも、この試合スコアレス!
(ただし。ぴよこ軍団のなかのひとり、メクセス。オセールからやって来たこの金髪のフランス人はなかなか面白そうです。若干22歳。しっかり日本のファンに顔を売って帰って行きました)
アジアカップ、イエ〜! まだまだ中国には負けませんわよ〜 恐かったのは中国より、イラン、レバノン、バーレーン。
--
今回、日本代表のアウエーでの戦いぶりは、腹をくくって淡々とという感じで。なかなか潔くてよかったですよね。でもって私はブーイング大好き。だって、勝ったときのカタルシスが普通じゃないんだもーん(笑) ほんと胸がすっとするったらないわ。チミタチ、悔しかったら勝って騒ぎなさーい!
あと、この大会、面白かったのはセル爺&安太郎。“サポーター代表”としてかなーり気を吐いてくれました。
決勝戦だって、日本が先制点入れて中国人サポーターがシーンとしたら「このままずーっと静かにしててもらいましょうかね」by 安太郎。全然関係ないところでスタジアムにチャイニーズウェーブが起こると「波は上がるか沈むかどちらか。沈まないで、このウェーブに日本が乗っていけばいいんです」by セル爺。もうワタクシ、なーんにも言うことありませんでしたわ。 おめでとう、日本代表。ありがとう、川口ジャージ君。 ああー、えー気分やー
--
ところで。
開催国の日本バッシングが問題視された今大会だったけれど、なかには敵国の選手に許されぬ感情を抱いてしまった女性ファンなんてのも、人目につかぬところで発生していたのでは?
中澤のボンバーヘッドに胸ときめいてしまった韓国人サポーターとか、鈴木隆行こそ我が理想のアイドル!と沸騰してしまったタイ人女性とか、きれいどころ(玉田選手をわが家ではこう呼んでおります)に一目惚れしたことを誰にも言えずに悶々としている中国人少女とか。
私、きっといると思うんだ。(特に二番目は絶対あると思う) がんばれ万国のミーハー諸君。ミーハーに国境はなーい。
会社の帰り道。 仕事関係の本を探すために立ち寄った丸善で買ってしまった本。 「睡蓮の長いまどろみ」上・下 宮本輝(文春文庫) 「おとな二人の午後」 五木寛之+塩野七生(角川文庫) 「活字の人さらい」 嵐山光三郎(ちくま文庫) --
いやぁ、仕事の本そっちのけで探す探す、文庫本。しばらくbk1で注文することが続いていたので、リアル書店のリアル文庫本の感触に飢えていたのだな。危うく仕事本を買う前に閉店になるところでした。テヘッ。
|