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海老日記
管理人(紅鴉)
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2008年05月28日(水)
物部一式日記・斧女

 しかし、連載するつもりで書いてたシリーズを差し止めくらっちまって、さて何を書こうか。

 いや、まあ日記なのだから日記かけばいいのだけれどさ。




「物部、斧女ってキャラクター知ってる?」
 知人の岩戸さんは何かしら知らない単語を僕に尋ねることがおおいが、しかし斧女というキャラクター?
「それって、何か小説かマンガかアニメに出てくる斧女って、ことですか? 僕そんなの聞いたことないですよ」
「そっかー、物部も知らないんじゃ無理だね」
 太い眉毛を大きく曲げて落胆している岩戸さん。いつもならそこで「残念でしたね」で終わるけれど、調べて見ることにした。

「そういう出版物のキャラクタでインパクトある名前なら、インターネットにでもあるんじゃないですか?」
 で、グーグルで見てみた。


「……」
「……」



「やっぱり、斧女って言葉だと、この事件のことですよね」
 つい最近、斧で家族を殺害した女の子のニュースが出てきた。
「全然、キャラクタじゃないですけれど」
 岩戸さんは随分と困った顔をしていた。
「岩戸さん、どこでこの言葉覚えてきたんです?」
「うーん。今度書く小説にね、斧を持った女の子ってキャラクター出そうと思ったんだけれど、どこかで聞いたことあるフレーズだなと思ったんだ。それで既出ネタかなと確かめたかったんだけれど。そっかー、こんな事件があったんじゃ、そんな子も登場させられないね」
 そんなものなのだろうか。そういうものなのだろう。
「うん、斧はやめて、鉈にするよ!」

 それはそれでもっといけない気がする。


 



2008年05月24日(土)
物部一式日記・路線変更


「ねえ、物部くん」
 僕の書いている海老銃HPの日記を読んでくれている知人が、訊いて来た。
「なんで今年度の日記削除しちゃったの? 全然盛り上がる前に終わっちゃったし、ペンネームの由来になった女の子なんて登場すらしてないよ?」
「それがですね、横溝のモデルになった友人にこの日記がばれちゃいまして、随分と怒られたんですよ。見る人が見たら俺だとわかる! って」
「ふうん、でもそんなのわかる人がこのホームページ見るかな?」
「見ないでしょうねえ。まあ、書きながらあんまり日記にするには長くなり過ぎそうだったし、ここで挫折する運命だったのかもしれません」
「うわー、放り出した! でもさあ、結局横溝とか物部一式って人、何だったの?」
「ん? ああ、横溝が僕に一緒に高校の文芸部入らないか? って誘ってくれて、物部一式のモデルになった人が僕が最初に書いたものを読んでくれた人だったんです。まあ、それを書くためには二人との友情からかな、と思ったら、ちょっとぐだぐだしてきてしまいました」
「うーん、でもぐだぐだするほど文章進んでなかったよね」
「おふ……。次からはまともな日記頑張ります」


 



2008年01月16日(水)
伯爵日記・カンテラ伯爵とビーム5人衆・48


 まあ、何事もなく新年を迎え、僕は卒業論文を書くので必死なので海老銃日記なんて書いてる暇ねーんだよ。


 そう思った時期が、僕にもありました。






 去年あった、プルトップ星人姉弟が、何故か家を尋ねてきた。
「こんばんは、カンテラ伯爵さん」
「えーと、お二人はどうして僕の住所を知っているんですか? 言ってないですよね」
「僕達の仲間に住所特定ビームを撃つ星人がいるんです」
 こんちくしょう、なんでもアリだな。
「でも、こんな遅くにどうされたんですか? もしかして僕何かトラブルに巻き込まれるんですか?」
「いえ」
 女子中学生っぽいお姉さんの方が首を振り、いつもより優しげに言った。
「戦いが終わったんです」
 
 戦いが終わった?

「え、じゃあずっとその、透明人間X伯爵と戦ってたんですか?!」
 二人はうなづくと、今度は弟くんの方が喋る。
「はい、なんとか伯爵の高知支配を妨げて、一味をフラストレーション星に送り返しました」
「はあ、それがよかったのか悪かったのか、僕にはなんともわかりませんが、まあ、よかったことにしましょうか」
 多分、この二人はいい奴サイドなんだと思うのだけれど。
「それで、その報告ですか? でも僕、そんなことを教えてもらうほど大してストーリーにからんでないと思うのですけれども。もしこれがプルトップ星人の戦いとかいう話だとしたら、今最終話くらいになるんじゃないですか?」
 まず、その透明人間X伯爵だって知らないし。

 すると、意外というかなんというか、姉の方が言う。
「ぼく達、そろそろ地球を離れるんです」
 なるほど。弟が続ける。
「戦いが終わった後、僕達は考えたんです。僕達のようなビームを撃てる生き物は、地球にいるべきではない。関係をすべて絶って、元に戻そうって」
 なるほど。
「それで、知り合った人に一応お別れを告げてるのですか」
 その知り合った人に一応入れてもらえているのは、感謝すべきことなのかなあ。まあ、何のフォローももらえなかったけれども。

 そこで、姉弟の後ろに、もう一人いることに気付く。
「そちらの方も知り合いですか?」
 二人はうなづく。
「「はい、思い出消し消しビームを撃つ谷口さんです」」

 野郎。

「え、何? 僕からプルトップ星人の思い出を消し消しですか?」
 それはちょっとさびしいかも。
 すると何か違うという風に姉が
「いえ、もう消してあるんです」
 はい?
「ほら、伯爵さん。ぼく達のこと日記に書いたでしょう?」
 ああ、あれ? 途中でやめたけれど。
「実はカンテラ伯爵さん。僕達と一緒にフラストレーション星人と戦ってたんです」

 なんですと?!

「でも、その思い出はあんまりいいものじゃなかったから、伯爵さんが消してくれって頼んだんです」

 なんですと?!!

「でも、日記に書いちゃいましたよね。ちょっと消しが甘かったみたいで」


 そういうわけで、完全に消去しにきました。とか抜かすプルトップ星人三人。


 僕は急いでパソコンをつけて、海老銃のホームページを開いてこの記憶が消される前に覚えているだけ記録しt