彼女のシャツは濡れてない。
あんまり汗をかかないらしい。
私のシャツは背中と脇が濡れている。
拭いても拭いても吹き出る汗で。
だからって夏は嫌いじゃない。
あんまり暑いせいなのか
彼女のシャツも背中の真ん中が
濡れてきた。
彼女は中学校でいじめられっこだった。 バブルの頃の同窓会。 みせつけたかったのかもしれない。 彼女が結婚した相手は青年実業家と言われる人だった。 ウォーターフロントの最上階のワンフロアーが新居で もう十年以上経つ。 どうしているのだろう、ふと思い出した
昼下がり、吹く風すらも熱風で、
日陰すらもアスファルトの熱気を
感じながら歩き続ける。
風の中に混じっている甘い匂い。
日焼け止め、この時期必ず
嗅ぐことになり夏だなあと
思わせるものの一つ。
郵便局の前に初老の男性。
左腕には”防犯”腕章。
いったい何を防犯するのだろう。
確実に若い強盗には負けそうだ。
いや見た目より凄い技や防犯用具を装備して・・
いや近所の郵便局にいるおじいさん達は明らかに弱そうなのだ。
・・いるようにも見えないのだけど。
油断させる作戦か?
車で出かける一時間。
彼女と僕と親友と。
タープを広げて、ランチの準備。
準備で気になる、二人の会話。
食事の乾杯、手が触れる。
彼女の視線は友人へ。
楽しい今日はデイキャンプ。
痺れるように左腰が痛い。
ちょっと捻ると左足が痺れる。
横になればちょっとはいいが
仕事をしていると寝てばかりは
いられない。
一生良くはならないし、
重いものを持ってはいけないと
言われるがそれも守れそうに無い。
唯一、腰痛から逃れる方法だというのに。
毎日食事が出来ること。
毎日布団で寝られること。
毎日お風呂に入れること。
毎日帰る家があること。
毎日生きていられること。
といえること。
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