冒険記録日誌
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2009年09月18日(金) フェアリー・ウォーズの続編を注文しました

 グレイルクエストシリーズは1・2巻しかまともに読んでいない山口プリンですが、ちょっくら遊んでみるかと創土社版の「魔界の地下迷宮」を挑戦中。
 まず思ったことは、予想はしていたが予想以上にオーバーキルな内容だなということ。凶悪な罠ばっかりで一部屋探索するたびに死にそうじゃないか。
 もちろん他のゲームブックと違って死のペナルティは軽いのだから、そういうもんかもしれないけど、かなり難易度高い。これ黒騎士と戦うまでキチンとルール守って遊んだ人いるのかな?
 ブレナン節はあいかわらずでユーモア小説として面白いのは当然。この独特の文章を読むだけでも十分に価値があるんだが、うーん、戦闘は勝ったことにして遊ぶとかに切り替えて楽したほうがいいのかな。
 とりあえず、人口アリクイが必須なのはわかった。 あと、詩的魔人が見つからないがどこにいるんだろう?
 あらかじめマップが用意されている双方向システムは、読者に優しい設計で気に入っている。もともと1パラグラフの密度が濃ゆいシリーズだけど、このシステムのおかげで200パラグラフの作品とは思えないほど内容が詰まっているね。鈴木直人作品や「サソリ沼の迷路」みたいにマッピング作業が楽しい作品もあるけど、基本的にこっちのが楽でいいや。

 遊んでいるうちにふと、5年前に出版されたハービー・ブレナンのファンタジー小説、「フェアリー・ウォーズ ベレスの書」のことを思い出しました。
 そういえばあれって当時続編が出るとか映画化されるとか情報があったのに音沙汰ないな。
 原書では続編はでているの?と思って調べてみると、映画化はしていないように見えますが、ちゃんと続編は出ていました。2007年には第4巻が発売されているようです。どうやら日本では1巻だけで打ち切られたっぽい。販売不振だったのでしょうか。ハードカバーだからって、第1巻を買わずに図書館で読んですませた人がいたら、反省しなさい!(?)
 とりあえず、洋書になっちゃいますが、今、買っておかないと絶版とかなったらますます幻の作品になってしまうと思い、注文しました。
 英語がまったくちっとも読めないくせに積読の洋書が貯まっていく。とりあえず中学生向けの単語帳でも買って英語の勉強をしますが、読めるのはいつになることやら。
 前途多難だな。と、マーリンならため息をつくことでしょう。

洋書でのタイトル
1.Faerie Wars
2.Ruler of the Realm
3.Faerie Lord
4.The Purple Emperor


2009年09月17日(木) 魔界横断ドラゴンラリー2 魔界大陸の逆襲(高野富士雄/双葉文庫)

 「魔界横断ドラゴンラリー 栄光への戦い」の続編です。
 元の世界に戻った拓也と真美、それと表向きはデブ猫として暮らし始めた魔物のゲンさんの平穏もつかの間、魔界から人間界の征服をもくろむ魔物たちが現れるというお話し。そして2人と1匹は魔物の侵略をくい止めるために、今度は人間界で町を奔走しながら、魔物退治をするという内容なのだけど……。「地底階級王国」の続編を遊んだ時も思ったけど、高野さんって多作なわりに続編を作る才能が無いのだろうか?今回も世界観が一転して前作の魅力を潰しています。
 ゲーム性に関しては、前作で多かった一発でのデットエンドが控えめになっているので、理不尽さは減ったかもしれません。能力値などのルールは変更がありましたが、戦闘システムは引き続きバトルポイントシステムを採用。私は、バトルポイント表のA〜J欄にそのまま1〜10の数字を順番に当てはめて遊んでいたのですが、本書ではこれが結構当たりの配列だったようで、スムーズにクリアできました。
 しかしながら、バギーをぶっとばしながらバズーカを撃ちまくるという前作の爽快感あふれる設定はまったく引き継がれておらず、デパートやTVスタジオに飛び込んでは人間に化けた魔物を発見して戦う、の繰り返しでチマチマした印象になっているのはかなりいまいち。同じ登場人物で似たようなシステムのゲームブックなのに、物語のシュチエーションが違うだけで、こうも面白さが違うものなのだろうか?イラストレーターも違う人になっていて、なんだか絵がカクカク。
 なにより「魔界横断ドラゴンラリー2」でラリー要素がないなんてタイトルに偽りありだよね。ということで、私的にはこちらを遊ぶことはあまりオススメしません。


2009年09月16日(水) 魔界横断ドラゴンラリー 栄光への戦い(高野富士雄/双葉文庫)

 高野富士雄作品の中では一番好き。
 魔界に迷い込んで戻れなくなってしまった中学生の拓也と真美が、人間界行きの切符をかけて、魔界のラリー競争に挑戦するというストーリーなんだけど、バギーカーを疾走させる主人公と助手席でバズーカを担いで撃ちまくるヒロインという構図が決まっている。

 ゲーム性の方は実にオーソドックスで、特別な仕掛けもなく、戦闘も双葉作品に多いバトルポイントシステムを採用したもの。謎解き要素や意地悪な罠はないかわり、選択ミスや戦闘結果による突然のデットエンドが多いというもので、ラリーという内容から考えれば、この単純明快さが丁度いい感じ。
 もっとも間違った道を選んだだけで死ぬような、文字通り交通事故のようなデットエンドが多いため、そのたびに普通にやり直すのはちょっと大変。私は途中で遊び方を変えて、ラリーのチェックポイント的な意味がある「呪文のカケラ」を入手したパラグラフをセーブポイントとして、死んだらその時点からやり直すというオリジナルルールで遊びました。

 ようするに世界観重視、雰囲気重視のゲームブックなのですが、全体に遊んでいて爽快感があるのがいい。ゴールのドラゴンマスター城まで、巻末に掲載してある魔界の地図とにらめっこしながら、バギーでひたすら疾走するのが基本で、時にはバギーから降りて暗黒樹海、封印魔城、魔界大学のようなチェックポイントを探索するなど、展開にも起伏があります。
 ライバルの出場者も個性的で、悪賢いゴブリン兄弟とか、気はいい奴らだが手ごわい魔界電信電話恐団(通称MTT)など多数登場して、こいつらとの掛け合いやら戦闘もまた楽しい。
 イラストレーターとのコンビもよく、例えば戦闘アニマという文中の説明だけだと単に武装したアンデットみたいなライバルが、イラストではバズーカぶっ放す軍服着た姐さんという、全然別物のナイスな絵になっているとか、普通ならダメなんですが、本作に限ってはいい感じにこの作品の世界観を補完していますね。
 あと仲間キャラでは、ゲンさんという関西弁を喋る妖怪もいるけど、こいつはムードメーカー? 魔界の知識があって魔法も使えるので、ねこまんまのポチよりは役に立つかな。もちろん高野富士雄作品らしく、ねこまんまのポチも仲間じゃないけど途中の町で登場しますよ。
 テレホンアドベンチャー版もあったようですが、この作品は聞いてみたかったなー。


2009年09月15日(火) ハヤテのごとく!SS 超アンソロジー大作戦!!(築地俊彦ほか/ガガガ文庫)

 名探偵コナン君のゲームブック「名探偵コナン『嗤う黒猫』殺人事件」が出たばかりなのに、今度は「ハヤテのごとく!」のゲームブックが発売されたと聞いて購入しました。少年サンデーつながりで続きますね。次のゲームブック化は、絶対可憐チルドレンあたりか?
 ネットでの情報では、コナンと同じく簡単に本屋で購入できるということでしたが、何件か本屋をまわってもどこにも置いておらず入手に苦労しました。結局、ライトノベル系の書籍が市内でも一番充実している本屋で発見。平積みしていました。店によって扱いが両極端ですな。

 ざっと遊んだ程度の感想ですが、先日出たコナンのゲームブックは、キャラものであることを捨ててゲームブックを前面に押し出している感じだったのに対し、こちらは対照的なほどキャラとネタ重視でして、ゲームブック要素は味付け程度といったところでしょうか。
 体力点とかアイテムの管理が必要で、ルールはなんとなくグレイルクエスト風味。サイコロ2つの目×4で設定されるHPとか、パラグラフ14もそんな感じだし、キャラの似顔絵を描けとか途中で出てくる指令もそれっぽい。ゲームブック担当者が好きなのかな。
 ストーリーについては、いろんなエピソードがバラバラで散漫に広がっている印象です。共通点はハヤテが主人公であることくらい。これはもともと多数のライトノベル作家や漫画家が、「ハヤテのごとく!で遊ぼう」をテーマに自由気ままに書いたアンソロジーを、まとめて強引にゲームブックにしたという企画ものですから、よくもまあ、一つにまとめて仕上げたものだと、ゲームブックとして成立させてることだけでも感心しますね。
 また230ページ中、総パラグラフ数が74しかないので、移動先のパラグラフ番号を探すのが大変だったりしてチト読みにくかったりしました。

 あとは全体的な特徴としてはメタフィクショナルなギャグが多いというか。
 ストーリーは「ハヤテのごとく!」がベースなのは確かですが、ジャンプ漫画ネタからジブリアニメまで、ありとあらゆる漫画やアニメのネタが盛り込まれています。版権的にまずいキャラが登場したり、マニアックな話題も多数登場するので、伏字もいっぱい。
 執筆陣で自分が知っている人は「けんぷファー」を書いている築地俊彦さんくらいですけど、彼の書いたパートは伏字はないのですがフィギュアのネタで延々と書いていて、知らない世界を垣間見た気分になりました。「けんぷファー」で例えるなら、アニメ談義に熱くなる美嶋紅音と、話題についていけないが微笑ましい気持ちでそれを聞いている主人公みたいな感じです。(我ながらマニアックすぎる例えだ)
 他の作家さんのパートでもそうで、読者側にカードゲームとかそのネタに関する予備知識がないと置いていかれることが多いですね。
 私的には長野聖樹さんの書いたパートで、次々と雑魚敵Aのごとく扱われるハヤテの前世達のくだりはツボでした。だけど、フリーザに惑星ベジータごと吹き飛ばされていくサイヤ人の戦闘服を着たハヤテの前世については雑魚扱いは可哀想だと思うぞ?

 そんなわけでこの本は、「ハヤテのごとく!」ファンの為というより、アニメや漫画といったサブカルチャーが、どっぷり好きな人向けって前提で書かれていると思った方がいいです。
 私みたいな素人が手を出すと、マニアックなギャグネタの連続に、意味がわからない状態になってリタイヤしかねません。それでもなんとなく伝わるニュアンスを楽しむ感じでなんとか読みきりましたがね。この内容なら戦闘ルールはもっと簡略化するかいっそなくしてくれた方が良かったな。
 まあ、波長が合うならかなり楽しい1冊だと思います。


2009年09月14日(月) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その11

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 神殿の深部を探索する俺たちに、怪物が襲い掛かる。
 細かいところはメンドイので端折るが、グリーンスライムやら双頭の狼とか、なんとなく今までのゼビウス軍っぽくない。生体科学実験の産物なのだろうか?剣を腐らせる能力をもつ赤騎士とか、血を噴出す石像とかも登場しているあたり、ここだけ急にファンタジーRPGっぽくなった気もする。
 それはともかく、ここから敵が結構強くなって苦戦が続いたのだが、敵を倒しているうちにエクスカリバーがどんどんパワーアップしていくので、次第にまた楽になっていった。
 奥の部屋では、タイガーマスクみたいな姿をしたガンプの分身が待ち構えていた。サイコバリアの超能力を習得できていなかったので、多少の体力を消耗(2点減らす)したが、なんとかこいつを打ち倒す。すると、こいつはガンプ本体の部屋にいくキーワードを言い残して死んだ。それだけ自分の力に自信があるということらしい。

 最深部はバキュラ(原作でも破壊できないあのクルクル回る鉄板みたいな奴)で封印されていた。カーチャの言うとおり、博士が渡してくれた溶解液を振り掛けると、バキュラは解けて道が開ける。
 最後の操作パネルにタイガーマスクの言い残したパスワードを打ち込むと、開いた扉の先にガンプがいた!
 ガンプのエネルギーの光が一箇所に集中し、ラスコ・クラトーという過去の超能力者の姿を模倣した立体イメージになった。その顔は邪悪にゆがんでこちらを挑発する。
 「待っていたぞ、地球のスパイめ!はたして、おまえの力で私が倒せるかな?」
 いよいよだ。ガンプのいる部屋はドーム型の野球場(この世界に野球があるならだが)のような広さがあり、地面は溶岩のようなものが煮えたぎった状態になっている。俺はサイコキネシスで宙に浮くと、ガンプと相対した。
 エクスカリバーを構え、クリスタルを取り出すと、クリスタルから老師シオ・ナイトの立体イメージが浮き出した。ガンプが一瞬たじろく。
 「いよいよ対決のときがきたようじゃ。ぬかるでないぞ」
 シオ・ナイトがどんな援助をしてくれるかサイコロを1個振ると、6が出た。すると、シオ・ナイトの指先から出た光がカーチャが撃った。彼女を中心に虹色のサイコバリアが展開される。
 シオ・ナイトの力を得たカーチャは、いまや1万4千年前にガンプの攻撃を退けた地球のエスパー、ミサトその人に匹敵するESP能力を発揮しているらしい。なんのことだかよくわからないが、凄そうなのは伝わってくる!
 死闘が繰り広げられた結果(最終戦のみガンプにも体力が設定されていて、一回の攻防では終わらない)、十分な力を得ていた俺たちの攻撃にガンプはついに消滅した。
 任務達成だ。

 地球に戻って熱烈な歓迎をうけ、パーティに浮かれ騒いだ俺は、翌日シオ・ナイト老師のサイコで叩き起こされることになる。
 「いつまでも勝利の美酒によいしれている場合でない。ゼビウスのレプリカはまだ5つ残っておる。この状態を彼らが指をくわえて見ていると思うのか」
 戦いはまだ始まったばかり。これからも気を引き締めてかからねばならないのだ。

 完


******

 謎解き要素がなく、エクスカリバーやクリスタルといった重要アイテムも、探索さえしていれば簡単に入手できましたね。神殿を中心にしたマップもシンプルで、いかにも初期の頃のゲームブックという感じがします。
 しかし、成長の要素や他のゲームなら魔法にあたる超能力の存在など、コンピュータRPG型のゲームブックにある基本的な要素は全て揃っており、その後発売された多くの双方向型のゲームブックに影響を与えたと思われます。もちろんシューティングゲームではなかなかわからない、知られざるゼビウスの世界観が垣間見える設定は原作つきゲームとしても秀逸で、当時人気があったのもうなずけました。

 難点はパラグラフの無駄が多いこと。といっても、行き止まりの洞窟が無意味に設置されているとかじゃなくて、例えば町に入るシーンなら、あなたは町に入るか>服装はなにか>(軍服を着ていたら)軍人は優遇されているとの解説>町の中という風に、1パラグラフですませればいいものを、細々とパラグラフ移動を強いている作りのことです。一つ一つは大したことはないのですが、ずっとそれが続くのでゲームのテンポがもったり気味でした。
 同じ作者の最新作「竜の血を継ぐ者」は、そのあたりがかなり改善されているようなので、これもまたゲームブック製作が手探りだった初期の作品だからこそなのでしょうね。
 (ただ、最近の作品でも、“名探偵コナン 「嗤う黒猫」殺人事件”は同じようなパラグラフの無駄が多かったなぁ)


2009年09月13日(日) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その10

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 神殿に到着。まずは祭壇までいって、明かりがないと見えないといわれた箇所を調査する。
 壁画にはゼビウスの歴史のようなものが描かれていて、早い話が壁画の内容が真実ならば、ガンプはこの神殿の中にいるのだそうだ。
 なるほど、他にそれっぽいところはないしそうだろうなぁ。意表をついて東の町の建物が突如分解して合体して、巨大ロボに変身するとか、、、はしないよねぇ。
 つづいて翡翠の置物を6体発見したので、盗ろうとすると感電してしまった。(体力点2減らす)どうやら3分の1の確率で盗めるようなので、全部の置物に挑戦してみたのだが、1体しか盗めず。さらに感電して体力が危険なほど減ってしまう。
 仕方がないので、もう一度南の町にいき、カーチャの実家で休息をとることにする。ここでまた食料と水筒がもらえるらしいけど、同じパラグラフで2度アイテムをもらうのも恐縮なので丁重にお断りした。もらってはいけないとは書かれてないので、このあたりはプレイヤーの判断だな。

 仕切りなおして翌朝神殿に到着。念のため食事をとって体力を完全に回復させると、鍵を使い、まだ未知の扉から神殿の内部に忍び込んだ。
 廃墟みたいな建物だと思っていたが、意外にもこちら側の神殿内部は人の気配がある。
 ガンプの配下の兵士たちが住み込みで警備しているようだ。眠りこけている兵士の寝床から軍服など発見するが、もう着ているので必要ない。起きている警備兵に食料をやると、ペラペラと情報をもらしたうえ、持ち場をこちらに任せてどこかへ去っていってしまった。ずいぶんとノンキな雰囲気だ。

 しかし、神殿の奥に向う道を進もうとするといきなり、ESPガンが発熱しはじめた。あわてて手放すと、銃は高熱を出して溶けてしまう。
 ここからは銃の持込は禁止らしい。こんな仕掛けがあるくらいだから、ガンプはこの先にいるとみた。
 幸いに剣などの近接武器は持ち込めるらしい。またここからは同行しているカーチャも一緒に戦ってくれるそうだ。予備の武器を持たせると、その武器ポイント分が戦力に上乗せされるとのこと。今ある武器は、エクスカリバーと……石棒か。
 こんなことなら東の町でセラミックソードでも買っとけば良かったと後悔しつつも、また東の町へ行くのもめんどくさい。カーチャに石棒(武器ポイント2)を渡して、自分はエクスカリバー(武器ポイント6)を構え、薄暗い道を歩き出した。

 続く


2009年09月12日(土) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その9

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 東の町から神殿に戻ったあとは、一路砂漠に向う。水筒2つに水がめを持っているので、今回は水はたっぷりある。それに砂漠の地形も前の冒険で、ある程度は把握できているので今度は楽勝だろう。
 砂漠に入りエクスカリバーを手にいれ、サソリやらゾンビやらを倒すと、白い僧衣を身にまとい豊かな白髭をたらした老人という怪しすぎる人物が登場した。
「おまえさんには、ぜひともガンプを倒してもらいたいもんじゃ」
とかいいながら、テレポート能力を授けてくれる。(戦力点も2増やす)
 またガンプを倒すには、エクスカリバーとクリスタルの2つが必要と教えてくれたうえ、砂漠からテレポートを使って脱出させてくれるという。何者なんだ?この爺さん。
 まあ、それならと南の町へテレポートさせてもらう。ミカンもぎの仕事に用があるのではなく、この町には同行しているカーチャの実家があるのだ。
 ここで一晩ゆっくりとくつろぐと、食料2食分と水筒をもらってから、再び旅立つ。

 まだ調査が終わっていない地域は、北の山岳地帯だ。きっとそこにクリスタルがあるだろうと、テクテク歩いていく。無人偵察機のトーロイドの集団(原作のゼビウスで一番最初に登場するお馴染みのザコですな)と戦闘になり、ESPガンで全部撃ち落す。(戦力点2増やす。テレパシー能力を習得)
 しばらく山岳地帯をさまよっていると塔にたどり着き、クリスタルを発見。なんというかこの冒険って、謎解き要素とかはなくて隅々まで移動さえしていればクリアできる感じだね。

 これでひと通りの場所を調査し終えたわけだ。そうなると、残る場所はひとつ。アンドアジェネシス神殿の中だ。
 レジスタンス軍のリーダーからもらった謎の鍵を試してみよう。

 続く


2009年09月11日(金) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その8

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

[4人目のP.J]

戦力点 12
体力点 23
超能力 透視力
所持品 食料(1食分)

 無敵の万太郎状態。なんだか、やり直すたびに能力が強くなってくるな。さっきのような一発ENDでもない限り、これでクリアを狙えそうだ。
 ゼビウス星に送られた俺は、神殿を捜索してから西の町へ移動。(金貨1枚、水がめ、民間服、石棒を入手)
 さっきやられた場所にいって、復讐とばかりにあの女兵士を打ち倒すと、彼女もレジスタンス軍の一員だったらしく、前と同じようにリーダーのところへ案内してくれた。(ESPガン、謎の鍵、食料2食分、3回分の水入り水筒を入手)
 蛇と金貨が詰まった袋が落ちているシーンでは、透視力で確認してから、蛇を殺して安全に金貨を手に入れる。(金貨10枚入手)

 それから南の町でミカン狩り労働。(金貨4枚入手)
 ここまでにドモグラム・グロブダーといういずれも戦車をESPガンで破壊している。(あわせて戦力点を4、原体力点を4増やす。サイコキネシスを習得)このゲームでは兵器を破壊すると中からサイコエネルギーが放出され、それを浴びることによって、戦力点が増えたり新しい超能力を会得することができるのだ。そんなわけで益になるとわかっているのだが、なんとなく放射能を浴びている気分になって不安になる。(汗)
 それから透視力があるので、海に浮かぶ怪しい黒い玉を調査してみると爆弾だった。やっぱりな。

 東の町へ行き、デパートで軍服とロウソクと水筒を購入。これでもう金貨2枚しか残っていないので武器は買えないが、ESPガンはすでに入手している。近接用の武器は石棒しかないので剣が欲しいところだが、砂漠にいけばエクスカリバーが手に入るので買う必要はないだろう。
 「バキュラ研究所」にいく。前に門前払いを食らった場所だが、軍服を着るとあっさり中に入れてもらえた。中にいたバキュラ博士に自分の正体を明かすと、彼はあっさり信じてくれバキュラ溶解液なる薬品をくれる。
 さらにバキュラ博士であるカーチャという娘が同行を申し出てきた。特に戦力アップになるわけではないようだが、旅の食料などは自前で用意しているとのことで邪魔にもならないらしい。たぶんどこかの場所で役にたってくれるだろうと期待して、つれて行くことにする。

 続く


2009年09月10日(木) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その7

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

[3人目のP.J]

戦力点 11
体力点 21
超能力 透視力
所持品 食料(1食分)

 今回は能力的になかなかの実力者だ。うまくいけばこれでクリアできるかもしれない。
 ゼビウス星に送られた俺は、また神殿の捜索を始める。
 神殿泥棒のいる部屋では、今まで泥棒に話しかけるだけで服がもらえたのだが、今回は自分の戦闘力の高さにちょっと魔がさして「戦う」を選択してみる。負け。(体力ポイントを1減らしてから逃亡)
 意外と泥棒が強かったせいもあるが、一発勝負の戦闘ルールだからこんなこともあるのだ。おかげで地球の服装のまま、冒険を続けることになった。この姿では東の町へは入れないということだけは、過去の冒険でわかっている。どこか他の場所で、軍服か民間服を手に入れなくてはいけない。

 とりあえず、まだ一度も行ったことがない北の山岳地帯を捜索することにした。
 北へずっと歩き続けるが、森が続くばかりで何も見つからない。山をひたすら登って、一度崖下に転落し(体力ポイントを4減らす)、迷子になりかけたところで見覚えのある道まで戻ってくる。
 今回は様子見ということで、そろそろ引き揚げるか。

 西の町へ行き、乞食のいた場所を南下すると、いきなり誰かに銃撃され慌てて身を隠した。前回とは違う場所であり襲ってきたのは違う人物。しかも女性だ。次々に撃ってきやがる。何者だ!と怒鳴ると声でこちらの場所が特定されてしまったとかで、ますます危険になってしまう。
 ふと、目の前に井戸があるのに気づき、とっさにその中に飛び込む。すると、井戸は思ったより深く、脱出不可能状態になってしまった。女兵士は井戸上からこちらを見下ろすと、鼻で笑って俺を一人井戸の中に残したまま去っていく。
 これでゲームオーバーらしい。なんとも間抜けな最後だ。
 うーむ。考えてみれば逃げ場のない井戸に飛び込むなんて、無謀きわまりない選択肢だったなぁ。つい、井戸の底に横に伸びる隠しトンネルを発見するとか、ゲーム的な展開を期待してしまった俺が馬鹿だったようだ。

 END


2009年09月09日(水) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その6

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 町を無一文で放り出された俺は、アンドアジェネシスの神殿まで戻って態勢を立て直すことにした。神殿の中で食事を取って休憩しながら、今後の対策を考える。
 軍服を入手する件はまた考えればいい。なんなら南の町でミカンもぎの仕事を10回も繰り返せば、金貨40枚は稼げるのだ。パラグラフ移動がメンドイが、双方向システムのメリットである。
 とりあえずは、他の場所を探索しよう。まだ行っていないところは、北の山岳地帯と南西の砂漠の2箇所。
 どちらでも良かったが、レジスタンス軍のリーダーから砂漠にエクスカリバーがあるという情報を聞いているので、砂漠に向うことにする。石棒に水筒(3回分の水入り)だけでは、装備に若干の不安はあるが、そこは双方向システム。砂漠の入口で様子を見て、やばそうなら引き返せばいい。

 俺は砂漠に1歩足を踏み入れる。
 すると、突然沸き起こった砂嵐によって、どこへともしれない砂漠の中央までいきなり運ばれてしまった。なんだそりゃあ!
 こうなると状況は厳しい。出口がわからないうえ、砂漠の大半はパラグラフを移動するたびに、水か体力ポイントを1ずつ減らしていくようになっているのだ。
 途中で行き倒れの寸前の男に遭遇したのでなけなしの水をやると、エクスカリバーの在りかを言ってから息絶えた。ふーむ、ゲームブック世界の遭難者の鏡みたいな奴だな。先ほどの乞食にも見習ってほしいわい。
 エクスカリバーはそれからあっさり見つかった。武器ポイントが6もある名剣だ。これは素晴らしい。剣の強さにものをいわせ、その後襲ってきたゾンビどもも打ち倒してしまう。
 だが、この砂漠の暑さには武器も何にも役に立たない。しばらく彷徨ったあげくに俺は衰弱死してしまった。

END


2009年09月08日(火) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その5

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 東の町へ到着した俺は、まっすぐに高層ビルに向わず、町の散策を始めた。
 「バキュラ研究所」という建物が気になったが、軍人以外は駄目だと中に入れてもらえなかった。どこかで軍服を手に入れる必要があるらしい。
 町外れまで行くと有人戦闘機タルケンが、俺を不審に思ったのか浮遊しながら近づいてきた。まずいな。こいつと戦うにはESPガンを持っているうえ、サイコキネスの能力がないといけない・・・って条件が揃っているな。じゃあ、逃げずに戦うか。
 戦闘の判定はあっさり負け。タルケンから発射された弾は俺のESPガンを弾き飛ばした。(ESPガンを失う)
 銃一つで戦闘機と戦う俺も我ながら凄いと思うが、上空に浮かぶ戦闘機から、俺のかまえた小さな銃を撃ちぬくという離れ業を、わざわざ披露してくれたタルケンの操縦者の射撃センスもすげぇ。いさぎよく完敗を認めてここは逃走しよう。

 デパートのある高層ビルに入ると、衣料品売り場に向った。
 「バキュラ研究所」のことだけではなく、デパートの商品も軍人は税金が免除されるらしく3分の2程の価格で買えるのだ。ぜひとも軍服が欲しい。
 軍服は金貨5枚で売っていたが、店の親父が平民には売れるものかと怒鳴ってきた。選択肢によると、金貨10枚があればなんとかなりそうな様子だったが、手持ちは金貨9枚。あきらめざる得ない。
 前回の悲劇の舞台となったペットショップはスルー。一回勝負の戦闘に負けると即死するような強敵ロボット犬を倒すことなど、ゲームバランス的に考えてクリアの必須条件にはしないだろう。つまり、無視しても問題ないと判断したわけだ。まあ、海外産のゲームブックなど一部にはそうゆう不条理な作品もあるがな。
 地下食堂街も行ってみたが、体力が満タンだったので特に用はないと引き返した。武器屋での買い物も軍服を手に入れてからの方がいいだろう。
 残るは最上階の酒場だ。金貨2枚を支払って店に入ると、ここでは3種類のギャンブルをやっているようだった。公営カジノ場のようなものらしい。
 おもしろい。ここで金貨を稼いで軍服と武器の購入資金にしよう。
 まずはヘキサゴンに挑戦する。4人用スゴロクのようなもので、金貨6枚を獲得。出だしは好調だ。
 次はヘキサクロスト。これは失敗だった。なんとこのゲームは要するにロシアンルーレットなのだ。1発だけ弾の入ったリボルバー式の拳銃をこめかみに押し当てて引き金を引く。当たれば当然ながら即死である。なんとも恐ろしいデパートだな!
 幸いにもこの賭けには勝ったが、命をかけたわりに金貨5枚しか手に入らない。
 最後はヘキサカードというカードゲームに参加。これはトランプのページワンみたいなものらしい。ここで金貨10枚の大負け。
 このままではいかんと、もう一度ヘキサゴンで金貨6枚を勝ち取る。この時点で所持金は金貨14枚。今やめても軍服を買えないことはないが、もう一度ヘキサカードに挑戦。また金貨10枚の負け!むきになってもう一度、ヘキサカード。トドメになった3回目の金貨10枚の負け!うっはぁ!
 破産した俺は、掛け金を支払うことができない。袋叩きにあったうえ(体力ポイント3を減らす)、所持品を2つ(石棒と水瓶)を没収され、町の外に叩き出されてしまった。くっ、ギャンブルは怖いぜ…。

 続く


2009年09月07日(月) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その4

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

[2人目のP.J]

戦力点 9
体力点 17
超能力 サイコキネシス
所持品 食料(1食分)

 俺は再びゼビウス星に落りたった。ペットショップで殺されるとはこの星は油断がならない。慎重に行こう。
 アンドアジェネシスの神殿で、金貨1枚、衣服、石棒(武器ポイント2)を入手する。それから今回はさらに水瓶を発見したので、スタート地点近くまでもどって水瓶に水(2回分)を満たした。石棒と水瓶をかかえて歩く姿は少々間抜けだが、考えたら負けだ。気にしないようにしよう。

 今回は西の町から探索を始めることにする。西の町はさびれた町で、人影も少なくひっそりとしていた。
 乞食がねだってきたので、なけなしの金貨1枚をめぐんでやると、今度は飢えた自分に食料と水をめぐんでほしいと言い出した。食料と水を1回分ずつやると、今度は所持品を一つくれと言い出す。
 ……。これは……罠か?
 俺は遠い記憶の扉を開けて、カーレという都にあった某井戸を思い出した。くれくれというだけで、結局なにもしてくれないという腹の立つ井戸だ。いや、井戸と違って乞食は悪くない。ただ物乞いをしているだけで、自分が役に立つとは一言もいってない。言ってないが、ゲームブックの世界で生きる乞食たるもの、金貨1枚に大仰に喜び、どう考えても金貨以上の価値はある情報やアイテムをくれるのが、マナーではないのか。
 とりあえず、この乞食から情報は引き出せないと判断し、所持品は渡さなかった。今後どうにも攻略が詰まることがない限り、無視を決め込む。正しいかどうかはいずれわかるだろう。

 町中を歩いていくと袋が転がっていたので、拾うと毒蛇と金貨が出てきた。毒蛇にはかまれた(体力ポイント3を減らす)が、金貨5枚を得る。
 さらに町を歩いていくと、コロシアムあった廃墟で老婆がブツブツ独り言をいっていた。どうやらこの町には、ガンプに反旗を翻すレジスタンス軍が潜んでいるらしい。味方になりそうな存在だ。接触できればいいんだが……と思いつつ歩いていたら、男にESPガンで威嚇され、戦闘になる。勝利すると、男からESPガン(武器ポイント3)を奪いとれた。さらに男はレジスタンス軍のリーダーに会わせてくれると申し出てくれる。えらく簡単に接触できるな、オイ。
 レジスタンス軍のリーダーは歓迎してくれ、聖剣エクスカリバーの情報を教えてくれたうえで、食料2食分と3回分の水が入る水筒をプレゼントしてくれた。これはありがたい。

 西の町で得られるものは得たようだ。
 続いては南の町へ行き、前回と同じくミカン畑で日雇い労働に従事して、体力の完全回復と金貨4枚を得る。合わせて金貨9枚を握り締め、次は東の町へ行くと決めた。
 今度こそ、あのデパートにリベンジを果たすのだ。

 続く


2009年09月06日(日) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その3

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 日雇い労働をやめた俺は南の町の探索をするが、農業都市らしく農地の他には何もない寂しい町だった。
 宿屋が一軒たっていたが、体力満タンなので入ってもしょうがない。町外れの海まで行って砂浜を歩いていると、いきなりグロブダー(戦車)が襲ってきた。さすがに如意棒一本で戦うのは無理なので、ここは逃亡する。
 他にやることもなさそうだから町を出ようとすると、その選択肢がなかった。(汗)
 どーすればいいんだ?この町で遣り残した選択肢は、宿に泊まる以外では、海の沖合いに浮かんでいる黒光りした大きな玉を調べに泳ぎにいく、というものだが、ゼビウスの世界で「黒い玉」というとザカート(ワープ型無人攻撃機)じゃないだろうか?ものすごく調べたくない。(汗)
 しかし、他に方法がないのでしぶしぶ泳いで行ってみる。透視能力はあるか?という選択肢。ない。すると続いて不気味な玉だが調べるか?という選択肢。ここはキッパリはっきり急いでNOを選択して陸地まで逃げ戻ると、道の中央にトラックが駐車していて農作物を積み込んでいた。トラックに乗せてもらい、やっとこの町を脱出。このまま東の町まで運んでもらった。

 東の町は高層ビルが立ち並ぶ大都会だった。
 ひときわ大きなビルに入ってみると、ショッピングセンターになっているらしく、さっそく武器屋に向う。ESPガンはともかく、水筒やら、ロウソクやら、青銅の剣やらアナログな商品が多いな。しかし、どれも後で役にたちそうだ。問題は金が金貨5枚しかないということだ。とりあえず、どっかで金貨を稼いで出直すことにしたい。
 続いてペットショップに向ったが、鳥や犬の鳴き声がするものの、特有の獣くささがない。どうやら生身の動物ではなくロボットを売っているらしい。
 ガリガリと引っかく音がするカプセルが気になったので、ボタンを押してみると、いきなりドーベルマンみたいな殺人ロボット犬が飛び出して襲ってきた。
 うへっ!このデパートの安全対策はどうなってるんだ。責任者を呼べー!
 あわてて応戦するが、ロボット犬は異様に強い。戦闘に負けると、ロボット犬は俺の喉に噛み付いて頚動脈を切ってしまった。

 END
 


2009年09月05日(土) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その2

(ネタバレ注意!プレイ予定の方は読まないで下さい)

 何もない荒地に放り出された俺だが、とりあえずどこかの街へ行かなくてはならない。ガンプの居場所に関する情報はまだ何もないし、武器も調達したい。それに地球の服装では目立つだろうから、どこかでゼビウス星の服を手に入れなければ。

 少し歩くといきなり前方にアンドアジェネシス(ゼビウスに登場する巨大浮遊要塞)が見えてきた。驚いたが、よく見るとアンドアジェネシスに似せた石造りの神殿だった。人気のない荒野のど真ん中に妙なものを建てるものだ。
 神殿にはいくつか扉があったが、外側に階段がついている。さらに道が東西南北と南西に伸びて、このパラグラフには選択肢が9つもあるのがすげぇ。
 まずは神殿を登ってみる。神殿の頂上から周囲の景色を眺めると、東西南の方角に町があり、北は山岳地帯が見える。先ほど自分が到着した南西の方角は砂漠に通じているようだ。ふと地面を見ると金貨が1枚落ちていた。(金貨1枚入手)ラッキー。もう一度地面を見ると、こんどはメノウが落ちていたので拾おうとすると、毒ヒルだったらしく体力が2点減ってしまった。そんなに甘くないか。
 どうでもいいが、ここのイラストの俺って眉毛太いな。北斗の拳の影響か?
 続いて鍵のかかっていない扉から神殿の中を探索。神殿の宝目当ての泥棒がいたので、脅して衣服を剥ぎ取って着替える。それから祭壇から如意(宗教用の石棒。武器ポイント2)を手に入れた。探索中に小型肉食獣が襲ってきたがこれはなんなく叩き潰す。
 これで最低限の服と武器は手に入ったわけだが、これでは神殿泥棒は俺の方だな。
 鍵のかかった扉や、明かりがないと探索できない場所があるので、またここにはくることになりそうだ。

 神殿を出た俺は南の町へ向う。町の門番に話しかけると、ここは労働者の町らしく、ミカンもぎの仕事を紹介してもらい1日働くことに。給料は金貨7枚。粗末とはいえ食事と寝床もついており、毒ヒルにやられたダメージを回復できた。
 翌朝、もらった給料は金貨4枚しかなかった。話しが違うと抗議したが、金貨3枚は紹介料だと言い、取り合ってもらえない。グッ○ウィルの罠だったか。日雇い労働者をなめんじゃないぞ、ちくしょう。


続く


2009年09月04日(金) ゼビウス(古川尚美/創元推理文庫) その1

(本書カバー裏より抜粋)
 地球を征服し、人類を支配しようとたくらむ、ガンプという名の邪悪なバイオコンピュータがあった。その野望を阻止するため、優れた超能力戦士であるP・Jがゼビウス星に乗り込んだ。あなたはESPを駆使してガンプにいどむP・Jとなり、ゼビウス星において冒険をくりひろげなければならない。地球人類の運命はあなたの双肩にかかっているのだ!

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 ゲームブックファンには、説明の必要もないかもしれないほど有名な作品。発売当時は学校のクラスメイトもよく遊んでいて、世間一般的にも結構な人気作品だったという認識を私は持っています。
 原作はこれまた説明の必要もない人気のビデオゲーム「ゼビウス」ですが、元ネタがシューティングゲームでありながら、この作品がゲームブックとして成功したのは、原作の世界観のみを生かし、双方向移動のできるRPG風に仕上げたことでしょうね。この双方向システムという同じ場所をいったりきたりできるタイプのゲームブックは、日本ではこの作品が元祖的存在でして、「やり残したことがあっても、戻ってやり直すことができないゲームブックには常々不満を感じていたので、この作品には飛びついた」という思い出を書いているサイトも見かけたことがあります。

 このようにゲームブックの日本史的にも存在感のあるこの作品ですが、私は実は遊んだことがないのです。
 双方向システムのRPG風なゲームブックというと、当時の私には大好物なはずですから、なんでこれはやってなかったのか自分でも不思議なくらいですが、私がゲームブックの存在を知ったときは、すでに「ドルアーガの塔」や「ネバーランドのリンゴ」などさらに進化した双方向システムのゲームブックが沢山でていたというのもあるかもしれません。
 また、ボス以外の敵にHPの概念がなく、戦闘は基本的に1ラウンドで決まり、その勝敗によってパラグラフが分岐するという戦闘システムも不満に思っていました。(同じ作者の書いた「ドラゴンバスター」も同じシステムですがこちらも遊んでない)
 しかしそんな原因は、多種多様なゲームブックを遊んで鍛えてきた、今の私にとってはまったく問題にはなりません。それにマイナーな作品をよく遊んでいるくせに、ゼビウスを遊んでないのはどうかという気もしなくもなく。
 というわけで、非常に今更ながらですが、これから挑戦してみます。

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[1人目のP.J]

 俺がシオナイトのいる部屋に入ると、そこには老人が一人、座禅を組んで瞑想をしていた。
 シオナイトとは人類と供に戦ってくれる異種族である。人類を遥かに凌ぐ知性をもっているが、生物学的には鉱物に近い存在でもある。シオナイトはコミュニケートを取りやすいようにと、俺に老人の幻影を見せているのだ。
 老人はゆっくりと目を開け俺を見据えて言った。
 「よくきたな、ピップ・ジュニアよ」
 「違います。俺の名前はポール・ジョーンズです」
 俺が訂正すると、老人はかすかに笑って謝罪する。そして今回の使命について語り、6つある超能力の中から一つを選んで修行するように伝えてきた。
 「お前の超能力には才能があるが、今は1つの能力を開発する時間しかないのだ。残りの超能力は、惑星ゼビウス内で習得するがよい」
 半月後にサイコキネシスを習得すると、いよいよゼビウス星まで送り込まれることになった。移動手段は宇宙船ではなく、超能力によるテレポートである。
 俺は8人の超能力者に囲まれ、部屋の中央に立つ。彼らは一生懸命に神経を集中している様子だ。
 このテレポートは制限重量が厳しく、身にまとう服以外には食事1回分に相当する栄養剤を、たった1粒しか持っていけなかった。ナイフ一本の武器すら許されないのは厳しい話しだが、テレポートが失敗してハエと合体するとかは、まっぴらだから不満も言えない。
 強い念動力に衝撃を受けたかと思うと、唐突にゼビウス星の荒野に一人で立っていた。

戦力点 8
体力点 21
超能力 サイコキネシス
所持品 食料(1食分)

 続く


2009年09月03日(木) 桃太郎活劇 エンマ大王の逆襲(大出光貴/双葉文庫)

 桃太郎ゲームブックシリーズ第5弾。
 このシリーズは全部で6巻まで出ています。一応は桃太郎が登場する一連のTVゲーム作品(さくまあきらさんの関わっている作品)が原作となっているのですが、登場するキャラは同じなのに、現代劇だったりファンタジーだったり、宿敵のエンマ大王がいい人の役どころになったりと、各巻ごとに設定はバラバラ。だけどどの作品も全編がギャグティストに満ちているという、まるで赤塚不二夫漫画の「おそ松くん」みたいな楽しいシリーズです。

 そしてこの「桃太郎活劇 エンマ大王の逆襲」は「桃太郎活劇」というPCエンジンのゲームを原作としています。原作は遊んだことはないのですが買い物などのアドベンチャー要素もあるアクションゲームみたい。冒険の目的は桃太郎が鬼退治にいくという、1作目以来のオーソドックスなもので、原点に戻ったともいえますね。
 ただ実際に遊んでみると、唐突に鬼が襲ってくることがやたら多く、戦闘回数がシリーズ中でもスバ抜けて多い気がしました。原作がアクションゲームなのを意識しているのでしょうか。戦闘ルールは双葉ゲームブックに多いバトルポイント表を使用したものです。
 勝負の判定に負けても即ゲームオーバーということは滅多になくヒットポイントが減るだけで、バランスが易しめに設定してあることは助かるのですが、鬼の登場>戦闘(勝つと戦闘力が増えてお金も得る)>鬼の登場>戦闘>村で休憩(装備や食べ物を購入する)>鬼の登場>戦闘(たまに中ボスが登場)という繰り返しがずっと続くので途中で厭きてきてしまいます。
 単調な迷路を延々とさまよう場面も、ゲームのテンポが壊れるだけで蛇足気味。どれもたぶん原作を忠実に再現したのだろうと思わせる作りではあるのですが、それが逆に失敗しているんじゃないかな。
 ギャグ要素の方はあいかわらず面白いです。文章自体がとぼけた調子だし、例えば金太郎飴で装甲しているという中ボスなんて、カタナでどこを斬られようと同じ金太郎飴が出来るからダメージはない!というわけのわからない理屈で強化されていて、笑ってしまいました。他に「ギャグじゃなかったら、今ので死んでたぞ!」とか「次の面、じゃなかった村へ行こう」のようなメタフィクショナルなギャグが多いも特徴です。
 シリーズ定番の脱力系のイラストも、あいかわらず内容とぴったり合っていていい。ヒロインの美鬼ちゃんはスタイル抜群の虎皮模様の水着姿で、なんだかグラビアアイドルみたいだなぁ。

 まとめていっちゃうと、いかにも双葉のゲームブックらしい長所と短所が両方出てしまった作品じゃないかという感想です。シリーズ2・3作目の「桃太郎電鉄」と「桃太郎電光石火」があまりに素晴らしかったので、比較するとどうしても見劣りはしてしまいますね。
 余談ですが、この作品のバトルポイント表はAからFのマスに1から6の数字を入れたものですので、この戦闘システムが苦手な私みたいな人はサイコロ1個で代用するというやり方もありだと思いますよ。


2009年09月02日(水) こわごわ虫の音鑑賞会(奥谷道草/白夜書房)

 クロスワードランドのはみ出しゲーム、2009年10月号の作品です。
 今回は鈴虫鑑賞会に行ってみた主人公。草むらを歩いて会場の出口を目指すというシンプルな目的です。
 草むらは東西南北と自由に移動できるのですが、いたるところに鈴虫がいるため鈴虫がいる場所を歩いてしまうと「うっかり踏みつけそうになった」と警告がでます。これを二度繰り返すとゲームオーバーになってしまうので、鈴虫のいる場所を避けるのがクリアのための第一条件です。
 実はこの会場の鈴虫は、ある特殊な訓練を受けた虫だそうで、東西南北の行き先のうち、一箇所に鈴虫がいる場合は一回だけ鳴き、2箇所に鈴虫がいる場合は二回鳴くという習性があるのでこれがヒントになります。
 要するにマインスイーパーをゲームブックにしたといえば、わかりやすいでしょう。まあ、実際のマインスイーパーにもたまにあるように、勘にまかせて歩かないといけない状況もあるので、3〜4回のゲームオーバーは覚悟しないとクリアは無理ですね。カエルや立て看板といった別の要素もありますし、当然ですが鈴虫の位置を把握するためにマッピングは必須です。
 あと、はみ出しゲームシリーズ独特のちょっととぼけた雰囲気は健在とはいえ、ニヤリとするような箇所が今回は少なめだったかな。
 30分ちょいでクリアできましたが、カエルを処理するために必要な特殊な鳴き方をする鈴虫がなかなか見つからなかったのが苦戦でした。一度はわざと鈴虫を踏んづけないといけなかったんですね。これにはすぐに気づかなかったです。


2009年09月01日(火) もしもリビングストン作品が「涼宮ハルヒの憂鬱」みたいだったら

エンドレス蘇る妖術使い


 何かおかしい。何となくそんな気がした。
 ドクロ砂漠での冒険から数年が過ぎた頃、月岩山地のふもとにある騒々しい町、チャリス町は今、1つの噂で持ちきりになった。
 少し前、大鷲の背に乗って、南へ飛んでいたエルフが、大地に異様な臭気と煙を吐いている”裂け目”をみつけた、というのである。
 妖術師ラザックの復活を確信した君は、ヤズトロモから「ラザックの剣」の捜索を頼まれ冒険に旅立った。
 だが、この景色、あの怪物もすでに見た気がする。

******

シャム「つまり、こういうことです。我々は同じ冒険を延々とループしているのですよ」
君「そんな非現実的な事を明るく言われてもな。シャム、自分で何を言っているのかわかっているのか?」
シャム「わかっています。これ以上ないというくらいにね。さっきボーリーと話し合ったのですが、おかげで僕にも確信が持てました」
君「何の確信だよ」
シャム「我々は何度も同じ冒険を経験しているということです」
君「それはさっき聞いた」
シャム「正確にはあなたの旅が始まってからこの使命が失敗に終わるまでの間ですね。決して終わらないエンドレス蘇る妖術使いです」

君「さっきから気になってたが楽しそうだな。お前」
シャム「ここ最近、頻繁にあった既視感の謎がようやく解けたものですから。今思えばあれは記憶のリセットからこぼれおちた残滓としか言いようのないものだったとわかります。あなたもそうだったのでしょう?」
君「ひょっとして、タイタン中の人間が感じているのか」
シャム「それはないようです。僕やあなたは特別な事例なんですよ。世界を救うヒーローに近しい人間程、この異常を感じ取れるようになっているようです」
君「じゃあ何が原因だ?」
シャム「本当にラザックに負けてしまっては、世界が終焉を迎えてしまう。時の神クロナダ、我々をサイを振りながら誘導する者、まあ正体はわかりませんが、そのような上位世界に位置する存在が我々にチャンスを与えてくれているのでしょう」
君「で、俺に如何しろと?」
シャム「言わずともわかるでしょう。ラザックを倒せばよいのですよ。世界は救われ世の中は平穏な未来を築き上げるというシナリオです。それからヤズトロモ氏はこの冒険が繰り返されていることに既に気づいていたのではないでしょうか」
君「そうなのですか?」
ヤズトロモ「そうだ」
君「ちなみに・・・その繰り返しとやらは何回目です?」
ヤズトロモ「今回が15498回目になる」

 その発言に君の思考は一瞬停止した。15498?15498って何だ?ヤズトロモさん、あなたは何を言っているんだ??
君「それはマジな話ですか?」
ヤズトロモ「そうだ」
君「それだけの回数、俺達は全く同じことを繰り返してきたのですか?」
ヤズトロモ「必ずしもそうではない。15498回中、クールの遺体を発見できなったパターンが437回ある。盲目の老人に出会ったが無視してしまったパターンが2391回目と11054回目の2回。ガーガンティスと出会ったパターンは9025回であるが、その内容は4つ。アイテムを正しく使用する、アイテムがなく直接戦って」
君「いや、もういいです」

******


ラザック:技術点12 体力点20
(特殊ルール:2回続けてラザックの攻撃を受けた場合、君は即死する)

 最後の戦いになって、またも既視感が襲ってきた!それも今までにない強烈なやつだ。
 ここでラザックに負けてはだめだ。ここで倒れたら1万何千回と繰り返してきたこの冒険をまた繰り返す羽目になっちまう。だが、こんなバカみたいに強い奴にどうすれば勝てるんだ?
 冒険の中にヒントはあったはずだ。だがそれは何だ?対処できるアイテムや情報はないのか?
 連続して攻撃をくらい、ラザックに顔面をつかまれた。どんどん精気が吸い取られていく。
 もう知らん。どうにでもなれだ。
 明日が来ようがこまいが、まあそれはそん時の俺に任せりゃいいか……。


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