冒険記録日誌
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2002年07月31日(水) ムキムキメスロンの大冒険 その6

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

最終目的地にたどり着いたメスロン。
鬼門石窟は地上3階、地下1階の建物は複雑な迷宮になっているうえ、特殊な仕掛けもあって、マッピングなしではちょっとクリアできそうにない感じだ。
しかし、昔の冒険で大体の要領を掴んでいる私は、地上1階と地下のみを攻略することにした。
ここにいる猩々達を鬼麻呂で倒すと、原体力が+2増える冬虫夏草を発見する。
なぜかここの冬虫夏草だけは何度でも取れるようだ。剣社通信に書いてあった“原体力無限増殖バグ”とはここの事なのだろうか。しかし魔法なしで猩々達と戦うのは長期戦になるので面倒くさいな。
そんなことを考えながら進むと、亀裂を守護する最後のボス、阿修羅が登場した。
ここまでに打倒阿修羅に必要な呪文は発見していたが、メスロンの体力がわずかしかない。明らかに準備不足だ。
金剛石での復活にかけようと判断。ここはじたばたせず、呪文も使わずに戦って負ける。

予定通り金剛石と引き換えに、メスロンは復活した。
一戦してみてわかったが、魔法を使っても阿修羅の戦闘力が若干有利だ。
しかたなく今まで戦闘を避けていた雑魚敵と戦う。魔法を使用したが、これで経験地がたまって技量ポイントが1ポイントアップ。体力も満タンの状態で阿修羅に再戦を挑む。セオリーどおりに魔法をつかい、鬼麻呂で戦った。
技量がほぼ互角なのでなかなか決着がつかなかったが、ギリギリ勝利。
亀裂に如意宝珠を投げ込んで、メスロンの冒険は無事終了した。

最終消費魔力 43


*雑感*
う〜ん。消費魔力43は予想より多かった。
まず序盤で蛇松に絡まれて技量ポイントを減らしたのが、終盤まで響いてる。
あれがなければ、そのぶん戦闘で体力も減らなかっただろし、いくつかの戦闘シーンで魔法を使わずにすんだ。経験値目的の戦闘も避けられたはず。
空中庭園のステージで、召還の魔法を間違ったのも痛い。
初期装備の甘露水4本だけで終盤まで凌いだとは言え、魔力最低使用クリアと言うには不満の残る冒険でした。
今回の冒険を参考に考えるに、技量ポイント6でのスタートなら、消費魔力30ポイント程度でクリアは可能と思われる。
これからパンタクルに再挑戦する人がいたら試してみてはどうでしょうか?


*もう一つ雑感*
鬼門石窟の迷宮は非常に優れたアイデアで作られているが、その分面倒くさい攻略を読者に求めている。最近のライトなTVゲームになれた一般ユーザーがついてこれるかが不安だ。
それでもネット上の読者の意見ではチョコレートナイトより、パンタクルの方が明らかに評判がいい。
現役ゲームブッカーが求めるものと、開拓すべき一般ユーザー向けゲームブックは別物なのだろうか。
例えば、うちの奥さんは展覧会の絵のルールですら面倒くさがる(メモが不要なゲームブックならOK)、一方私はパンタクル3の発売を未だに待っている一人だ。
しかしまあゲームブックに限らず、全ての人が納得する作品なんてものは、存在できるはずもない。
これからも創土社さんには、いろんなタイプのゲームブックを出版してほしいと願います。


2002年07月30日(火) ムキムキメスロンの大冒険 その5

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

続いてはおおきな砦のあるステージ。
ボスは魔法の達人、摩ご羅迦(ごの漢字が表示不能)で、どうやってこの砦を攻略するかが問題だ。
砦の周辺を歩いていると、如意宝珠を奪おうとする輩が、計略や力ずくで狙ってくる。昔の冒険ではまんまと如意宝珠を取られたが、今回はイベント省略(=魔法節約)の為にも意地でも死守した。
道を進むと、砦から弓矢で攻撃を受ける。ここは魔法に頼らず強引に駆け抜ける。矢を5本(体力−10ポイント)もくらったが、食料を節約していたので体力の方はまだ大丈夫だ。
この先で気立ての良い娘(正体は迦陵頻という鬼)に出あった。傷の手当てを受け、体力と魔力が全回復。おまけに織物までもらってしまう。
この織物は、後で宮毘羅王の店で防御力+2のアイテムと交換してもらった。戦闘が中心の今回の冒険では、迦陵頻の援助が身にしみてありがたい。

話は進み、砦の鬼たちはメスロンの計略によって壊滅。
続いて摩ご羅迦との直接対決になるが、ここは元々剣を使って倒すイベントになっているので、今回の冒険でもあっさり倒せた。
最後に迦陵頻へお別れの挨拶をすると、金剛石2つをもらう。最後まで優しい人だ。

このステージは魔力を使わなかったので、消費魔力は34のまま。
いよいよメスロンは最後の目的地、鬼門石窟に向かう。


2002年07月29日(月) ムキムキメスロンの大冒険 その4

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

新しい舞台は、ただっぴろい荒地。メスロンが今までの東西南北に加えて、斜め移動もできる程だ。
迦楼羅の空中庭園は荒地の真ん中に浮かんでいる。空を飛ぶ手段を探さなくてはならない。
またこの地域は、ずっと雨が降っているので、ロウソクの火がつかない。つまり、三十六計の術は使えないのだ。今回は元々使わないつもりだったが、緊急避難ができないので慎重に進もう。
スタート付近に住んでいる土着の妖怪、牛頭天王に「私の腕にかみついた魍魎を退治してほしい」と依頼された。
さっそく魍魎を見つけたが、奴らは8体いて一斉に襲ってくる。
鬼麻呂だけでは分が悪そうだったので、魔力の安い十字輝章の術を使用した。
長期戦になったがこれで辛うじて勝利。これで牛頭天王の好意を得たメスロンは、食事を招待されて体力を全快させた。

その後荒地を探索して、体力の代わりに魔力が減ってしまう黄泉醜女、技量点18の大石獣は被害を受けないうちに魔法でさっさと倒す。
やがて、使い魔を呼び出す呪文を発見した。牛頭天王のつくった魔方陣で、さっそく呪文を唱える。
が、現れたのは土蜘蛛という大男だった。襲ってきたのでなんとか倒したが、合計5ポイントもの魔力を無駄にしてしまった。とんだ失敗だ。
諦めずに、新たに魔法を覚え直しもう一度使い魔を召還。
魔力節約の為、魔力を3ポイントだけ消費すると、エイみたいな形をした使い魔が登場した。こいつでいいだろう。
メスロンは使い魔の背中にのると、空中庭園に向かって飛び出した。
天魔波旬が襲ってきたが、召還でケチった分の魔力を使い、使い魔のアシストをしてやる。
使い魔は悠悠と天魔波旬を倒し、逃亡する迦楼羅を追いかけてこれを倒した。安い魔力で呼んだ割に大活躍だ。
地上に降りた使い魔を、メスロンは労ってから元の世界に返還してやった。
これでついにメスロンは如意宝珠を手に入れる。

あとは鬼門石窟の亀裂を探しだして、如意宝珠を使うだけだ。
使い魔の降りた先は新しいステージだったらしく、雨は止んでいた。
3本目のローソクを立てる。
ここまでの消費魔力は34。残りの魔力はわずか6。もう魔力の回復アイテムがないので少々不安になってきた。

次のステージへ進む。


**************************
キャッホーーーーー!!!
ゲームブックとは全然関係ないけど、東京プリンのサードアルバム「会社物語」が9月末に発売決定!!
ハイテンションになって、日記も一気に3日分書いちゃいました。
あーーーーーーー、早く夏よ終われ!


2002年07月28日(日) ムキムキメスロンの大冒険 その3

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

地下に降りて追いかけると、如意宝珠を片手に緊那羅という鬼が待っていた。奴はメスロンを鼻で笑うと三十六計(テレポート)の呪文で逃げてしまう。
同時に水没を始める地下道。慌てて脱出する道中も、しっかり周囲をあさって食料と金剛石を手に入れた。特に金剛石は戦闘で負けても一度復活できる優れもののアイテムなのだ。

水没ギリギリで地上に出てきたので、ホッと一息。
近場に三十六計の術に使うロウソクを立てた。
ローソクがない状態で三十六計の術を使うと、永遠に元の世界に戻れなくなるのだ。
緊那羅を探しだしても、また三十六計の術で逃亡するだろう。今度は三十六計の術を封じるために、奴の設置したであろうローソクを探し始める。
道中で見かけた民家に立ち寄ると、妖女“丑の刻参り”が再登場。
金縛りにあってピンチになるが、メスロンの持っていた呪いの斧を持ちトドメを刺そうとして、勝手に自滅してしまった。なんなんだ、いったい。
次に別の民家で休憩してみると、魔力1ポイントと引き換えに体力が全快。
しまった。体力はまだ減っていなかったのに無駄な魔力を消耗したぞ。
そう思ったがこの民家で休憩すると、鹿茸の術よりはるかに効率がいいことは判明。その後も度々ここを利用することになった。

ローソクの火を消す為と、強敵“荒御霊”を計略で倒す為に術を2回使ったが、他は鬼麻呂だけで鬼を退治していく。
本当は無駄に戦いたくはないが、経験地も稼いでおかないと終盤厳しいだろう。
体力を消耗したら、さっきの民家で休憩を繰り返す。魔法を使うより安上がりだ。
そのうち緊那羅の設置していたローソクを全て潰すことができた。次に緊那羅本人も見つけ出した。
確かこいつは逃げ足が速いだけで、弱っちい鬼だったはず。
そう思ってすぐに鬼麻呂を抜いて緊那羅へ襲い掛かった。しかし以外にも苦戦になる。
魔法を使わないかぎりでは、緊那羅は強敵だったのだ。
長期戦の末に負けてしまう。死亡。

金剛石と引き換えに復活。
今度は魔防道風の術を唱えてから緊那羅と戦い、奴を追い詰めた。
緊那羅はたまらず三十六計の術を使った。メスロンも三十六計の術を使って、魔界で逃げられない緊那羅を倒した。残念ながら如意宝珠は、空中庭園に住む迦楼羅の元に渡ったらしい。
漆のお椀を手に入れたメスロンは魔法をつかって川を渡り、空中庭園に向かって進む。
(今回は魔力節約のため、お白洲のシーンを避け、卵塔場のイベントも無視した。取り損ねたアイテムが、後で影響しなければいいが)

次のステージに向かう。ここまでの消費魔力は19。


2002年07月27日(土) ムキムキメスロンの大冒険 その2

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

鬼哭谷に入ったメスロンは、食人植物の蛇松にかこまれた森を探索し始めた。
昔は終盤以外のマッピングをしていなかったが、今回は真面目にすることにした。
メスロンは魔術師であって、ペンテストのような(メスロンと知り合いだったのだろうか。ちなみに創元推理文庫版はギルガメスと書いてある)戦士ではない。険しい道を歩くだけで体力ポイントを消耗してしまう。
鹿茸(回復)の魔法もなるべく使用を控えるので、今回は無駄な動きができないのだ。
途中で羅刹4人衆と遭遇したが、愛刀“鬼麻呂”で力任せにやっつける。
こちらはたいした傷も負わなかった。幸先のよいスタートだ。
そのうち濃霧で視界が悪化するが、昔の記憶を頼りに奈落の谷を避けて進む。
この調子この調子。
なんて思っていると、腕に激痛が走った。慌てて鬼麻呂を振りかざして腕を引っ込めると、蛇松が腕に絡まっている。
技量マイナス1点のペナルティが手痛い。こんなトラップまで記憶していなかった。油断は禁物と言うことらしい。

ひととおり散策と鬼退治をしたあと発見した、地震で横倒しになっていた寺に潜入する。
すると大量の食料を発見。山歩きと連戦で体力が減っていたので、ありがたく頂いた。
しかし、その後には強敵の目鬼が待ち構えていた。記憶では魔法なしだとかなりの難敵だったはずだ。
ここで初めて魔防道風の術を唱え、目鬼の鎧を無効果したうえで戦って勝利する。
(魔法に頼らず運試しを利用して倒す手もあったが、やはりそれでは勝率は低かったと思われる。サイコロ運に頼る冒険では長くもたないだろう)
それから他の部屋も覗き、もらえるものは全てもらってから寺を後にした。

続いて廃墟と化した町では妖女“丑の刻参り”と戦闘になったが、髪の毛を一部切られたうえに逃げられてしまう。過去の冒険で一度も髪の毛を取られたことがなかったのに、さすがに魔法のアシストがないと思い通りにはならない。
そのあとは寄り道せずに夜叉の住む宮殿に向かう。
宮殿は無人だったが、中をあさっていると如意宝珠を持った夜叉が戻ってきた。
こいつは正攻法では99%勝ち目のない敵なので、惜しまず昔と同じ魔法を使って夜叉を倒す。
これでここまでの消費魔力の合計は4ポイント。
思ったより早く如意宝珠を手に入れたな、とメスロンが思ったのもつかの間。
謎の手がニュッと玉座から飛び出して、如意宝珠をつかんで逃げてしまった。
あわてて後を追うメスロン。

次のステージへ続く


2002年07月26日(金) ムキムキメスロンの大冒険 その1

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

日本のゲームブック界が「展覧会の絵」の発売に沸き立つ中、未だに予約した本屋から連絡がこない山口プリンです。
今日、直接本屋に行ったけど「まだ入荷してません」とのこと。ちくしょーー。
まあこんな時こそ心を落ち着かせようと瞑想していると、先日購入した創土社のパンタクルにまだ挑戦してなかった事を思い出しました。(^^;
そんなわけでさっそく始めてみます。
まずサイコロを振ってメスロンの能力値を決定します。コロコロッ・・・と。

技量ポイント 6
原魔力ポイント 13
原体力ポイント 23
原運点 10

技量ポイントが最高の6。なかなか戦闘力の強いメスロンです。
うーん。いくら名作とはいえ創元推理文庫版で一度はクリアしたゲームブック。
この能力値で挑戦しては、きっと楽勝でしょう。このまま普通に再挑戦するのは芸がありません。
そこでもう一つのゲーム目標を考えました。
ずばり魔力最低使用クリアを目指せ! です。
つまり魔力をいかに節約するかを考えながら挑戦するわけ。これだと一味違ったゲームになりそうです。
では未知の冒険への舞台と化した鬼哭谷へと向かいます。

続く


2002年07月25日(木) パンタクル(鈴木直人/創土社・創元推理文庫)

現役ゲームブックファンなら、大抵の人がこの本をご存知かもしれません。
かつて創元推理文庫から発売された時にゲームブックファンの話題を集め、今年の5月に創土社によって見事な復刊を果したゲームブックですから。

それでも知らない人の為に説明すると、著者はあのドルアーガの塔のゲームブックを執筆した鈴木直人氏。
あのドルアーガ3部作に登場した東洋の(美形)天才魔術師、メスロンが主人公になったオリジナルゲームブックなのです。
オープニングでメスロンはシャンバラーと言う王国の、追放された第二王子だった事が判明。メスロンは、鬼達に荒らされ変わり果ててしまったシャンバラーを救うために、鬼達を封印できる如意宝珠を求めて、鬼の巣くつ鬼哭谷へ出かけるという話しです。
本書の最大の特徴は魔法システムでしょう。メスロンは最初から15種類の魔法を覚えています。
これだけだとS.ジャクソンのゲームブック「ソーサリー」の魔法の数(48種類)にはかないません。
しかしソーサリーの魔法は一つの使用シーンで、提示された5種類の魔法の中から選ぶのに対して、パンタクルは常に15種類全ての魔法の中から選択できるのです。そのうえ冒険は、自由にマップを移動できる双方向システムが基本。
これらの理由で、本書はプレイヤーの数だけ違った冒険を体験できると言っていいほど、戦略の幅が広いのです。
また鬼哭谷はいくつかのエリアに分かれていて、空中戦からパズルのような迷宮まで様々な舞台で構成されています。文字どおり起伏にとんだ展開にあきることがありません。
敵も鬼と言うだけあって、餓鬼だの緊那羅だの東洋らしい名前の奴が登場。それまで鈴木氏が書いていた原作付きゲームブックとは一転して、独特の味を作り上げていました。

決して初心者向けとは言えません。マッピングとか面倒くさいと思う人にも、オススメできない。
しかしある程度ゲームブックに馴染んだ人なら、一度は挑戦してもらいたい名作です。
絶妙なゲームバランスとシステムに管理された職人芸のような作品を味わえます。


2002年07月24日(水) 魔城の迷宮(奥谷晴彦・刀根広篤/二見書房)

普通のゲームブックとは一味違う作品。
この本は砂漠にたたずむ迷路の町“ルドス”に訪れた旅人となり、ルドスのどこかに隠されているといわれる幻の秘宝を探し出すという設定である。本書の特徴はパラグラフの大半が迷路の一枚絵になっていること。
主人公には装備や能力値の設定もない。すべてが迷路上になっているルドスの町並みを、読者はただひたすらに、さ迷うゲームなのだ。
一言で言えば本書の印象は、巨大立体迷路ゲームを本にしたような感じ。しかしそれだけでは単なる退屈な迷路本になってしまう。
そうならないのは、このルドスという町に、地元住民の生活臭がただよっているから。
彼らは宝捜しなどにはあまり興味がなく、ただ自分の生活を営んでいる。
下の水場にいけば女達が洗濯物を洗っている。ある部屋では住民同士がヒソヒソ噂している。礼拝場で人々が拝み、広場では陽気な音楽を鳴らして楽しむ。市場では生活用品の買い物に市民がごった返している。
素朴な絵と簡素な文章で表現されたそんな町を、読者は宝の手がかりを探しながら歩いてゆく。
散策しているうち移動の近道などを覚えて、嬉しくなっている自分に気がつく。この町の一員として溶け込んだ気持ちになる。
依然として宝は見つからず、あてもなくルドスを歩く。それが楽しい。
魔物と戦ったり、大事件が発生するわけでもないが、しっかりと読者がその世界に入り込める本。
ゲームブックの一つの完成形だと思う。


2002年07月23日(火) 雑感日記

*展覧会の絵*
今日は創土社出版のゲームブック、展覧会の絵の発売日です。嬉しっ
たけど予約していた本屋は、到着は月末頃になるってさ。悲しっ
そもそも私の家の近隣で予約なしでも売っている本屋が全然ないなぁ。
本屋で普通に並んでない状態では売れる本も売れないと思うんだけど。でも創土社さんも事情があるだろうし無理は言えないんだけどね。


*指輪ゲームブック*
最近の私は「指輪物語」が原作のゲームブック、「イセンガルドの密偵」をプレイ中。
TRPGのルールを元にしているせいか、ルールなどの取っ付きは非常に悪いけど、中つ国の住民になるのは大きな魅力。
要塞アイゼンガルドが舞台なので、サルマンのファンにはたまらない一冊かも。
この本はいずれ冒険日誌で紹介します。
ドワーフ好きの私としては、同じシリーズのゲームブック、「モリアの坑道」が気になるけど、残念ながら日本では未発売らしい。残念。
そんなわけで復刊ドットコムにリクエストしたので、よかったら投票してね。

「イセンガルドの密偵」他、指輪物語ゲームブック全3巻
投票画面 http://www.fukkan.com/vote.php3?no=11317


2002年07月22日(月) ソーサリーの魔法レッスン その6

(ソーサリーを知らない人には、意味不明です。ごめんなさい)

今夜で一旦お別れ“ソーサリーの魔法レッスン”の時間です。
「久しぶりにソーサリーをやるので、呪文を思い出せない」
創土社からソーサリーが復刊された時にこんな事にならないように、魔法の復習をしておきましょう。
次の例題で適切な呪文を選択して下さい。

問題6:サラリーマン・ソーサリー

俺は株式会社、ムサシ建設で働くサラリーマン。
先日、なんと“ムサシ”は日本がこれまで持っていた暴力団や政治家との癒着などのしがらみと、一切決別することを宣言したのだ。
“ムサシ”の健全化宣言は、翌日の各社新聞の一面を飾った。
俺は毎日現場事務所を回り、現場の従業員達に暴力に屈することのないよう説得して回った。
しかし、今まで旨い汁を吸ってきた奴らが、あっさり引き下がるはずもない。
ある日、俺が向かったプレハブ作りの現場事務所に、突然トラックが突っ込んできたのだ。
「あぶないっ!!」
俺は事務所の壁が崩れたのを見て、とっさに次の中から一つ選んで呪文を唱える!
ZIP
KID
PIG
YOB
WAL
選択したら下で結果を見よう。一体どうなってしまうのか。



































*ZIP*
体力ポイントを1減らす。これは瞬間移動の呪文だ。
私は緑色の金属の指輪をはめると、呪文を唱えた。
たちまち私の姿は目にプレハブの外へ移動した・・・はずだった。
しかし、この呪文は金属や岩石を通り抜けることが出来ないのだ。
俺は崩れ落ちた建物の下敷きになってしまった。


*KID*
体力ポイントを1減らす。私は骨の腕輪をはめると、呪文を唱えた。
トラックがピタリと止まるイメージを浮かべて見る。
残念ながらこれは、幻影を作り出す呪文なので、実際にトラックが止まったわけではない。
俺は崩れ落ちた建物の下敷きになってしまった。


*PIG*
体力ポイントを5減らす。こんな呪文は存在しない。
よろめいた俺は、崩れ落ちた建物の下敷きになってしまった。


*YOB*
体力ポイントを1減らす。とっさにジャイアントの歯を地面に投げつけて呪文を唱えた。
たちまち身の丈3メートルのジャイアントが現れて、トラックを押し止めた。
そのままトラックを蹴飛ばしてプレハブの外まで横転させる。なんとか助かったようだ。


*WAL*
体力ポイントを4減らす。呪文と共に現れた魔法の壁にトラックは衝突した。
大きな音と共に振動が走ったが、メチャクチャになったのはトラックの方だ。
それを見て、俺は安堵のため息をついた。


2002年07月21日(日) ソーサリーの魔法レッスン その5

(ソーサリーを知らない人には、意味不明です。ごめんなさい)

さあ今夜も“ソーサリーの魔法レッスン”の時間です。
「久しぶりにソーサリーをやるので、呪文を思い出せない」
創土社からソーサリーが復刊された時にこんな事にならないように、魔法の復習をしておきましょう。
次の例題で適切な呪文を選択して下さい。

問題5:ソーサリーのお仕事

ここはけが人の治療をする魔法使い達の仕事場、ソーサリーステーション。
仲間達とこっそりお菓子を食べながら休憩していると、魔法長に見つかって怒られてしまった。
そんなとき、突如ソーサリーステーションに一人の男が乱入してきて叫んだ。
「みんな動くな!ここは占拠する」
バリバリバリバリ!!!
その男が天上に向かって機関銃を発砲した。本物の銃らしい。
それを見て気絶する魔法長。
たちまち私たちは部屋の片隅に追いやられてしまう。治療専門の私たちはZAPとかHOTのような攻撃魔法を覚えていないのだ。
男の目的はよくわからないが、そうして半日が経過した。
その間に警察はソーサリーステーションを取り囲んだが、私たちという人質がいるので手も足も出ない。電話で男に説得するが効果がないようで、事態は進まないようだ。
なんとかしなくちゃ、私たちには患者さん達が待っている。何よりおなかは減ったし、早くベットで眠りたいし、もうガマン出来ない!
次の中から一つ選んで呪文を唱えてみよう。
YAZ
DIM
SAP
NAP
GAM
選択したら下で結果を見よう。



































*YAZ*
体力ポイントを1減らす。私は真珠の指輪をはめると、呪文を唱えた。
たちまち私の姿は目に見えなくなった。
音をたてずに、私はこっそりとソーサリーステーションを脱出した。警察に中の様子を伝えて、あとはお任せする。
後で仲間達に、自分だけ先に逃げたと言われ、一年間おやつ抜きの刑になるとは、まだ気づいていなかった。


*DIM*
体力ポイントを2減らす。混乱の魔法を男にかけてみた。
「グァァァァァ、チクショーーーーー」
バリバリバリバリ!!!!!!
突然男が興奮して、銃を乱射しはじめた。
「あぶあぶあぶあぶない!あぶないって!!」
逃げ惑う私達。あーあ、大失敗!!


*SAP*
体力ポイントを2減らす。男にこの呪文を唱えると、急に男の元気がなくなった。
「ああ、やっぱり俺はバカな奴だ。何の計画性もなく、こんな事件を起こしてしまった。もう駄目だ」
こんな事をぶつぶつ言い始めた。よーし、後一押しだ。
「お母さんも泣いているよ〜。今ならまだ間に合う。刑期が終わったら遊びにきていいからね。勇気を出して自首しよ?」
私の説得に、ついに男は警察に投降した。やったね!


*NAP*
体力ポイントを1減らす。私は真鍮の振り子を取り出した。
「犯人さん。暇だからこれで遊ばない?」
犯人が振り子を見た瞬間に合わせて、呪文を唱えた。
ゆらゆら揺れる振り子を、犯人はぼんやりと見ていたが、やがてバッタリと床に倒れて寝てしまった。
うまくいった。こうして事件は無事に解決したのだ。やったね!


*GAM*
体力ポイントを5減らす。こんな呪文は存在しない。
私はパッタリと倒れてしまう。
隣の魔法長がDOCを唱えて体力を回復してくれた。
「あなたねーー。こんな事態でふざけているんじゃないよ」
はい。すいません。


2002年07月20日(土) ソーサリーの魔法レッスン その4

(ソーサリーを知らない人には、意味不明です。ごめんなさい)

4月以来の復活企画。“ソーサリーの魔法レッスン”の時間です。
「久しぶりにソーサリーをやるので、呪文を思い出せない」
創土社からソーサリーが復刊された時にこんな事にならないように、魔法の復習をしておきましょう。
次の例題で適切な呪文を選択して下さい。

問題4:ソーサリー・ファイナル

私は満帆砦商事に勤務しているOL。
今日の昼休みは、いつものみんなと昼食しているわけではありませーん。
喫茶店で2人のサラリーマンと向かい合っていたの。
「あなたの魔法術が我が社の発展に必要なんです」
「給料は満帆砦商事の3倍出します。お願いします。ぜひ我が社へ来て下さい!」
実は今、私はいわゆるヘッドハンティングを受けているのだ。
会社で問題児扱いされていた庶務三課の私がよ。気持ちいい〜♪
「少し考えさせて下さい」
なんて一応もったいぶったけど、こんなおいしい条件なら受けるっきゃないよ。
でも少し話しが旨すぎる気もするな。ちょっと確かめてみようかな。
「このお話し。ちょっと魔法で確かめさせて下さい」
私がそう言うと、相手の表情が一瞬ギクリとした・・・気がした。
次の中から一つ選んで呪文を唱えてみよう。
RAP
SOS
FAR
TEL
HOW
選んだら下で結果を見てみよっか。



































*RAP*
体力ポイントを1減らす。私は一時的にいろんな言語が理解できるようになった。
しかし相手は日本語を喋っているので、この魔法は役に立たない。
失敗しちゃったけど、まあいいか。気にする事ないわ。
私は契約書にサインして、満帆砦商事に辞表を提出した。
彼らが満帆砦商事のリストラ作戦により、人事部が雇った詐欺師だと気がついたのは、それから数日後の事だった。


*SOS*
体力ポイントを5減らす。こんな呪文は存在しない。
呪文を唱えてもなにも起こらないので、みんな静かになった。
気まずい沈黙が流れた後、サラリーマン達は愛想良くとりなしてくれた。
「いや、誰だって失敗はありますよ」
「あは、そうですよね。ホホホ、ここにサインすればよろしいの?」
私は契約書にサインして、満帆砦商事に辞表を提出した。
彼らが満帆砦商事のリストラ作戦により、人事部が雇った詐欺師だと気がついたのは、それから数日後の事だった。


*FAR*
体力ポイントを1減らす。水晶玉を取り出して眺めると、未来の私が見えてきた。
満帆砦商事のリストラ作戦によって路頭に迷う姿が見える。
それを見て、サラリーマン達の顔が青くなった。
「ヒーーーーー!私達は満帆砦商事人事部が雇った詐欺師なんです。ごめんなさい!ごめんなさい!」
ふん、そうゆうことだったのね。
私を騙すとはいい度胸だわ。見てなさいよ満帆砦商事。
私は心の中で指をポキポキ鳴らしながら、ニッコリと笑みを浮かべた。


*TEL*
体力ポイントを1減らす。呪文が効き始めると、彼らの考えている事が読めてきた。
(ここで魔法を使われるとはまずいな・・・。私らが満帆砦商事のリストラ作戦で、人事部に雇われた詐欺師だとばれたらどうしよう)
ふん、そうゆうことだったのね。
私を騙すとはいい度胸だわ。見てなさいよ満帆砦商事。
「お返事が決まりましたわ。ふふっ」
私は心の中で指をポキポキ鳴らしながら、青ざめる2人に話し出した。


*HOW*
体力ポイントを2減らす。呪文は私に何も危険はないと告げた。
実はこの呪文は、チカンが隠れている道を避けるとか、具体的な危険を避ける為の呪文なので、今回のようなケースでは役に立たないのだ。
そうとも知らず安心した私は、契約書にサインして満帆砦商事に辞表を提出した。
彼らが満帆砦商事のリストラ作戦により、人事部が雇った詐欺師だと気がついたのは、それから数日後の事だった。


2002年07月19日(金) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その8

(ネタバレ注意。最後の雑感以外プレイ予定の人は読まないで下さい)

 10度目の冒険で私はヤーモンの寝室に進入した。
 オノリックと死の魔術師は既に毒薬とタイガー忍法によって暗殺している。
 邪魔者のいない空間でヤーモンとの死闘が始まった。
 ここで、貯金していた内力パワーを全開させ、****投げ!必殺****!****パンチ!と一気に連続攻撃をたたみ掛ける。
 ヤーモンは私の前に崩れ落ちた。
 意外にも彼の死に顔は安らかであった。強者との戦いで死ぬ事は、彼にとっても本望だったのだろう。
 私の復讐の旅はこうして終わった。






*雑感*
 やってみると、作者としては真面目に作ったゲームブックだと感じますね。
 日本人から見ると、中国拳法と日本忍術とを混同している点に、突っ込みを入れたくなる世界観ですけど、それがこのゲームブックの面白さなので、大目にみるべきでしょう。
 FFゲームブックのように、意地悪な仕掛けや必須アイテムが存在しないので、楽な気持ちでプレイできましたし、独特な戦闘ルールも、なれると拳法で戦っている雰囲気がうまく感じられて病みつきになります。
 みなさんも古本屋でこの本を見かけたら、食わず嫌いはやめてぜひ挑戦して下さい。


2002年07月18日(木) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その7

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

 8度目の冒険では、初めてドゥームオーバーの町に入った。
 同じクオンの信者の家に身を寄せる事ができ、私はひとときの安らぎを得る。
 立ち去り際に、アントーと言う元クオン寺院の長が、隠遁生活を送っている事を教えてもらった。
 彼らの忠告に従い、険しい崖を登りアントーの住む洞窟に向かうと、突如バケモノが襲ってきた。
 不意をつかれて傷を負ってしまう。と、そのとき
「キェーーーー」
 内力の気合と共に、突如現れた男の蹴りがバケモノを一撃で屠ってしまう。男はアントーだった。
 彼はヤーモン達がドリュース・グレンナの町に到着して、恐るべき“死の魔術師”と合流した事を教えてくれた。
 さらにクオンの蹴り技の極意も伝授してもらった私は、厚い感謝を胸に先へ急ぐ。

 数日後、ドリュース・グレンナの北にそびえる城で、私はヤーモン達に追いついた。いよいよ忍者の本領発揮だ。
 夜を待って鉄の爪をつけ城壁を登り、狭い抜け穴には関節を外して潜入する。
 塔の前で見張っている警備隊長に手裏剣を投げつけた。

───外した。幸い手裏剣は遠くに落ち、相手は気がついていないようだ。

 もう一度慎重に投げる。

───また失敗!手裏剣は警備隊長の鎧に当たる。

 警備隊長は叫びだし、その声を聞きつけた警備員が大勢やってきた。
 私は逃げ出そうとしたが体が動かない。“死の魔術師”が空中に浮かびあがって、ニヤリと笑っているのが見えた。
 そのうち塔から亡剣軍団総督のオノリックが飛び出してきて、一刀で私の首を刎ねる!


 完



 9度目の冒険で、ついに私はヤーモンの寝室にたどり着くことが出来た。
 ヤーモンは瞑想していたが、私に気づくと無表情に立ち上がって礼をする。
 「ようこそ、忍者。おまえは復習のタイガーだな」
 私も礼を返すと、すぐに飛び掛かった。お互いの蹴りと拳が飛び交う死闘になった。
 しかし“死の魔術師”が警備兵を連れて加勢にやってきた。
 気をとられた私の隙をヤーモンがのがすはずもない。
 私は大きく投げ飛ばされ、一斉に警備兵の剣で串刺しにされてしまう。







惜しい!クリアはあと一歩だ。再チャレンジで続く。



2002年07月17日(水) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その6

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

 5度目の冒険は3度目の時と同じく、ドゥームオーバーの町から荒野へ分け入って、フィーンドルの町に進むコースを選んだ。
 今回は敵僧の乗っている馬車をやりすごし、無事フィーンドルの町の出口までたどり着く。
 ここからは3つの選択肢があった。
 ヤーモン達の向かったドリュース・グレンナの町へ湖に沿って陸路で向かう道。船で向かう道。もう一つは雪原を越え、はるか北部にあるファー・スノーズの町を目指す道だ。
 私はファー・スノーズを目指した。最終目的地の“変化の柱”に先回りすれば良いだろうと考えたのだ。
 しかしこれが間違いだった。
 幾日も歩きつづけるが、見えるのは一面の雪景色だけでノーズランドの町はまったく見えない。
 焦りを感じなら旅を続けたある日。私は空が赤く染まるのを見た。
 ヤーモン達は既に目的地に辿り着いたようだ。もはやクオン神は炎の井戸の底へ封印されてしまった。
 クオン神の加護を失った私は雪原に倒れこんでしまう。





6度目の冒険はサイコロ運悪く、序盤の海賊との戦闘で負けてしまう。





7度目の冒険ではまた闘技場で鬼に負けてしまう。






それでも再チャレンジで続く



2002年07月16日(火) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その5

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

 4度目の冒険だけあって、私は簡単にドゥームオーバーの町をこえてきた。
 今回は毒消しの術を覚えていたので2度目の冒険と同じく街道を通り、コブラ男に襲われていた少年を救ってみる。
 少年と連れの大人達に聞くと、コブラ男はこの先の洞窟に住んでいたらしい。洞窟の奥は宝があるそうだが本当のところはわからないようだ。さらに少年は「魔術師と握手しちゃだめだよ」と忠告してくれた。なんのことか分からないが、覚えておいて損はないだろう。
 少年達と別れたあと問題の洞窟の前を通り過ぎたので、ちょっと探索してみる。
 すると突如洞窟に沸いて出た水流に押し流されてしまい、辿り着いた先は・・・・・・なんと闘技場だった。
 どこからか登場した兵士が「生き残るのは一人だけだ」と言って私を舞台に押し出す。
 闘技場を取り囲む、大勢の観客達の大歓声が私を迎えた。
 観察すると、円形闘技場の中心部には堀に囲まれた小さな城があって、そこで鬼が吼えている。こいつを倒すのが目的らしい。
 そして城の周りには沼地・砂漠・草原・氷上の4つのエリアがあって、それぞれライオンやコブラ男が放たれていた。
 さらに東西南北の端にはそれぞれ台があってその一つに私は立っているようだ。他の台には戦士・黒妖精・魔術師がいて、彼らも私と同じく戦わねばならないらしい。

 大勢の観客達はどこからきたのか?
 さっきの少年達もグルだったのか?
 この異常なうえに凝った舞台セッティングは何なのか?
 そもそもなぜこんな闘技場があるのか?

 唐突の展開にそんな疑問(つっこみともいう)が渦巻くが、そんなことにはおかまいなく戦闘は始まった。
 私は氷上エリアに踏み込み、雪男と対峙する。
 まずは鉄拳パンチで攻撃(ダメージ4)したが、反撃(ダメージ6)をくらって残り体力が13ポイントまで減ってしまう。
 雪男は攻撃力が高く、相手の体力はまだ18ポイントもある。
 危機感を感じた私は、ダメージが2倍になる“内力”を発動させることを決めた。(冒険中、5回までしか使用できない)
 まずドラゴン払い投げを決め、バランスを崩した雪男に“内力”を込めたタイガー跳びキックをぶち当てる。投げによる追加効果も加えて、ダメージ20ポイントのクリティカルヒット!この一撃には溜まらず雪男は血を吐いて倒れた。
 あたりを見回すと、戦士と黒妖精は他の怪物にやられてしまったらしい。他に残った挑戦者は魔術師だけで、彼は共に鬼を退治しようと私に話し掛け、握手を求めてきた。しかし少年の言葉を思い出した私は嘘を見抜き、魔術師を鉄拳パンチ、天馬キックの連続攻撃で叩きのめす。魔術師は堀に落ちて、怪しげな魚達に骨まで食べ尽くされてしまった。
 私は城をよじ登って鬼と戦い始める。
 だが鬼は強かった。おまけに私は既に体力を消耗していた。
 健闘空しく、鬼の槍に串刺しにされてしまう・・・・・・。






再チャレンジで続く


2002年07月15日(月) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その4

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

 3度目の冒険だけあって、私は楽々とドゥームオーバーの町をこえてきた。
 今度は街道を使わず荒野を抜けてヤーモンを追う事にする。
 道中に双頭の怪物に襲われたものの、戦利品に魔法の小手(パンチ系攻撃の命中率があがる)を手に入れて、ほくほく顔をしていると、フィーンドルの町にたどり着いた。
 モートアバロンを通り過ぎてしまったが、最終的にヤーモンは北の果てにある“変化の柱”にたどり着き、そこでクオン神を封印する儀式を行うのが目的のはずだ。まだ会うチャンスはある。
 この町では運命の神に仕える神官を訪ねてみた。するとやはりヤーモン達はさらに北のドリュース・グレンナの町に向かっていると、情報を教えてもらえる。
 急いで跡を追おうと町のメインストリートを歩いていると、暴走馬車がこちらに突っ込んできた。トンボ返りでこれをかわすと、馬車から僧侶が二人飛び出して襲ってきた。
「今の身のこなしはタイガー忍法!きさま、クオンの信者だな」
 すかさず私もタイガー空手チョップで応戦したが、サイコロ運に見放されたようで一撃も決まらない。

「アチョーーーーー!」
「アチョーーーーー!」

 逆に僧侶達の天馬キックを連続でくらって力つきてしまう。






 再チャレンジで続く


2002年07月14日(日) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その3

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

 2度目のプレイともあって、同じ失敗はしない。
 ゴロスをタイガー跳びキックの連続で倒す。
 めでたく私は長の一人になった。しかし今回もグレイヴァスは寺にやってきた。
 長の立場になっても、ヤーモンの陰謀を打ち砕く役目を他の者には任せられない。
 やはり私は、グレイヴァスの船に乗って旅立つことを決めるのであった。

 その数日後、グレイヴァスの船は海賊に襲われる。
 海賊達の刀が迫った。とっさに出た真剣白刃取り!
 剣を掴まれ、驚く海賊を一撃で屠った私は、すぐさま海賊船に飛び移って海賊船長に襲い掛かった。
 ほどなく船長は海に投げ出され、統率の乱れた海賊達を尻目に、私とグレイヴァス一行は船を脱出させる。

 その後の船旅は順調に進み、船はドゥームオーバーと言う町にたどり着いた。
 ここで私はグレイヴァス一行と別れる。
 グレイヴァスは大合戦の準備をすると言う。私がヤーモンの暗殺に失敗した場合を恐れているらしい。
 信頼してくれたまえ。私はヤーモンを必ず倒す!
 さっそく町中を探索し情報を収集する。それによるとヤーモンは、亡剣軍団総督のオノリックと2人でモートアバロンと言う町に向かったらしい。
 私は街道を辿って追いかけはじめる。
 と、そこへコブラの頭をした人間のような化物に、少年が襲われているのを目撃した。
 まってろ、すぐ助ける!タイガー跳びキーーーーーック!
 はずした!そして、コブラ男にかまれた!
 体中に毒が回る。しまった、毒消しの術を覚えていれば・・・・・・・・・。





 再チャレンジで続く


2002年07月13日(土) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その2

(ネタバレ注意。プレイ予定の人は読まないで下さい)

 善神クオンに仕える“岩の寺”では5人の長がいて寺を治めている。
 今日は私が長になれるかの試験があるのだ。
 眩しい暁の光に照らされた外から、寺の中へと入り、曙の長に礼をする。
 私の横でも同じく試験を受けるゴロスが長に礼をしている。
 腰布だけ身に付け、体中に油を塗って筋肉質の体をさざなみのように動かしているゴロス(ムキムキ男のイラストあり)。
 これから私は彼と試合をせねばならない。お互い礼をして試合開始。

 アチョー!コブラ・パンチ!
 ホォワチャー!タイガー跳びキック!
 もう一回タイガー跳びキック!

 必殺技を繰り出すが、なかなかダメージが減らない。
 ならば渦巻き回転投げだ!

 しかし、つかみそこね、そのスキを狙われ逆にゴロスに締め上げられる。
 耐えきれずに気を失ってしまい、気が付くと勝負に負けていた。
 見習い僧たちが慰めてくれたが負けは負けだ。
 私は、長の衣装をまとって登場したゴロスに祝福の拍手を送った。

 新たな長誕生の宴が終わると、私は瞑想して体力を回復する。(忍者が瞑想に長けているとは初めて知った)
 寺に向かって砂浜を歩いていると、妙に騒々しい。どうやら見知らぬ客人が船を使って寺に来たようだ。
 彼はグレイヴァスと名のった。大地の割れ目をまわる警備長官らしい。
もたらされた知らせは恐るべきものだった。
 岩の寺の宝“ケッツインの巻物”を奪った“紅蟷螂教の炎の長”ヤーモンが、巻物の書かれた“力の言葉”を使って善神クオンを封印しようと計画中だと言うのだ。
 養父の仇、ヤーモン!
 私は、この計画を阻止すべくグレイヴァスの船に乗って旅立つことを決めた。

 その数日後、グレイヴァスの船は海賊に襲われて、私は海賊達にあっさり捕まってしまう。
 脱出の術を知らない私は、奴隷として余生を過ごすことととなった。





 再チャレンジで続く


2002年07月12日(金) タイガー暗殺拳(アンソニ・サンプソン/二見書房) その1

 最近入手したゲームブック、タイガー暗殺拳。
 この作品は前から挑戦したかったのです。とても濃いそうな世界なので。
どこが濃いいのかと言うと、まずオーブと呼ばれる不思議な世界が舞台で、主人公が忍者という設定であること。
 忍者とファンタジー。その組み合わせから異様です。
 次に本書のイラストが怪しい。
 表紙を見ると、暗めの中世の城をバックに2つの顔がくっついたバケモノの強大な顔が吠えている。そして一番手前にはガッツポースのように片手をあげている忍者という凄まじい構図で、まるで狂気の淵をみるようです。
 さらには外国人の著作。
 同じ海外産ゲームブック「サムライの剣」にあった八幡国を連想しました。(八幡国とは、中国とごっちゃになったうえ極端な武士道精神が信奉されている国で、外国視点の曲解した日本文化を具現化したような世界です)
 これなら恐るべき和洋中混沌世界を期待してもおかしくないというものです。
 プロローグとルール説明を読んでみましょう。

*ストーリー*
 きみは格闘技の神である善神クオンに仕える寺院で育ち、タイガー忍法の使い手となった不屈の戦士だ。
 養父ナイジンを殺し、秘宝の巻物を盗み去った悪の総統ヤーモンを討つべく復讐の旅に出る。

*戦闘ルール*
 パンチ・キック・投げの攻撃の中から一つ選択して、相手を攻撃する。
まだ相手が倒れないなら、次に相手の攻撃の番。この反撃に耐えたら、再びパンチ・キック・投げの攻撃の中から一つ選択する行動を繰り返す。
 投げの存在はゲームブックでは珍しいうえ、他にも攻撃力を犠牲にして防御に集中できるとか戦闘システムが斬新。ただし、その分読者からすれば取っ付きは悪い。
 でも、どうみてもゲームブック初心者が手に取るような本じゃないから別にいいのかもしれない。

*忍者らしいルール*
 手裏剣を投げられる他、以下の8つの忍法の中から3つ選ぶことができる。
 矢切りの術・軽業の術・毒消しの術・擬死の術・脱出(縄抜け)の術・毒針の術・錠前やぶりと罠やぶりの術・登攀の術
 また装備品に背負い袋のような、忍者に見苦しいものはない。
馴染みの黒装束から水中呼吸用竹筒、毒薬、絞殺用ワイヤなど、軽装かつ暗殺用具がそろっている。

 ストーリー設定と戦闘ルールが、まるでカンフー映画のようです。
 今回はネタバレ覚悟で日記に冒険内容を報告していきたいと思います。
 さあ、始めましょう。

続く


2002年07月11日(木) 今日は本棚のお掃除

奥様「いつもいつもいつもいつもいつもいーーーーーーつも、本散らかして!いいかげんにかたずけなさいよ!!」

そういう背景もあったので、奥様がテニスに行っている間に本棚の整理をしました。
るんるん♪
実は小型ながら書棚をもう一つ買ったので、今回は物置に置いてあったゲームブックも家の中に入れることができるのです。
・・・この棚には、縦置きでウォーロックが全冊ピッタリ入るな。この段は、富士見の本で固めようか。創土社の本はかさばって困るなぁ。
などとパズルのように思考錯誤しながら、本箱にゲームブックを詰めていきます。
小説本などは、今までに使っていた移動式書棚に引越し。交換用のゲームブックは引き続き、物置の中です。
かれこれ2時間くらいすると整理が完了しました。
本箱の棚ごとに赤(創元推理文庫)白(社会思想社)青(双葉文庫)などとキレイに並んでいて気持ちいいです。
本箱に入ったゲームブックを数えてみると、ちょうど250冊でした。最近の古本屋まわりで一気に倍増したようです。ちょっとしたコレクター気分になります。
う〜ん、気持ちいい。やはり整理整頓はいいものですね。

その夜
奥様「あーーーー!今日はせっかく掃除機をかけたのに。畳が汚れたじゃない!!かたずける日を考えなさいよ!」
私「せっかく掃除機をかけたって・・・・毎日かけてないのか?」
奥様「まったく考えて行動しなさいよ!あんたはいつもこうなんだから。そのうえ私が悪いことにするわけね!ああああああああもう最低っ」
ガンバレ〜負け〜るな〜山口プ〜リ〜ン〜♪
ううっ


2002年07月10日(水) エルフの城をとりもどせ!(ロ−ズ・エステス/富士見文庫)

*ストーリー背景*
主人公はまだ少年といってもいいエルフの戦士。
主人公の属するエルフの集落は今や流浪の民。故郷のブルックメア城は、主人公が幼い頃にコブリンやオーク達に襲撃されて乗っ取られていたのだ。
父上シドラス王からブルックメアの城あとを探険するよう命じられて探索に向かう。

本書は、ボビーのニューヨーク大冒険と同じ、D&Dエンドレスクエストゲームブックと言うシリーズの第9作目です。(ボビーのニューヨーク大冒険は第2作目)
こちらも選択肢を選ぶだけの簡単ルール。
複数の展開やエンディングもあるのも一緒ですが、んーーーなんだかいまいち物語に入れなかったです。
ボビーのニューヨーク大冒険は悪人をやっつけるという分かりやすいお話しでしたけど、この冒険は偵察という任務なので目的がわかりにくい。
適当に敵の様子を見てからエルフの集落へ帰るだけ。後は父上の軍隊が総攻撃をかけるのを見守るだけなので、いまいち盛り上がりに欠けた気がします。
この設定ならエルフの宝刀をとりもどすとか、モンスターの首領を暗殺するとかの目的にすれば燃えたかも。
ゲームブックは、明解なシナリオの方が入り込みやすいな、と思ったのが感想。


2002年07月09日(火) ボビーのニューヨーク大冒険(ロ−ズ・エステス/富士見文庫)

僕はボビー。ニューヨーク住まいの小学生さ。
パパやママに見せられない落第点の成績表をもらっちゃった僕は、ベンとメアリーに会いに公園にやってきた。
ベンは地下室、メアリーは公園の大きな彫像の中にある物置部屋に住んでいて、2人とも親友なんだ。
そこへ、カウボーイ姿のサムがやってきたんだ。
人に追われているんだ。と、緑色に輝くダイヤモンドを見せてくれた。
さてここから、どんな冒険が待っているのかは僕しだいだ。

この冒険を書いている「ボビーのニューヨーク大冒険」は、字は大きくて難しい漢字もない本だから僕も読み易い。
書いているとおりに選択肢を進むだけのルールだから、僕みたいな小学生に向いてると思うよ。
そう思いながら僕は、さっそく冒険をはじめてみた。
でも最初のときは、僕は悪い奴らから一生懸命にげたけど、ごみ箱に隠れていたら捕まっちゃって終わったんだ。
次に僕はダイヤモンドを無視して、パパやママをがっかりさせないように、一生懸命勉強することにした。だけどそうしていたら、ベンとメアリーとサムがどこにも居なくなっちゃんた。僕は一人ぼっちになったけど、みんなどうなったんだろう。
でもその次の冒険で僕は船でかんきんされているサムを助けるのに成功した!悪人たちも僕の機転で逃げられずに警察につかまったんだ。やったーー。
もう一回すると、こんどは僕のアパートでメアリーと一緒に悪人たちをやっつけちゃった。今度もやったー。
この本を読んでいると、ひとつのダイヤモンドから僕はたくさんの冒険ができるみたいだ。
ルールどおりにサイコロを使うとかメモをとるのが面倒くさくて、いつもゲームブックをパラパラ拾い読みするのが好きな人にはちょうどいい本じゃないかな。


2002年07月08日(月) かまいたちの夜(TBS)

家庭用TVゲームで有名な「かまいたちの夜」が、TBSでドラマ化されていたのですね。
2002年7月3日(水) の夜9時から放送って全然知らなかった。
知った時はもう7月5日でもちろん見ていません。
ある意味ゲームブックが、メディアミックスしてドラマ化したらと言う想像に対する答えと思うけど、惜しい事をしたな。
でも、関連サイトの掲示板にを覗くと、意味不明なストーリーだの、抽象的でどうなったかわからないラストだの、出演者の人気以外に見るところがないなど、散々な評価をされてました。
もう原作ゲームのファンも怒り心頭の書き込みでしたな。
私も昔購入した「かまいたちの夜ドラマCD」が、そんな感想だったので想像はできる。
うむむ。見なくてよかったかも。
でも、面白いのは「かまいたちの夜」公式サイトの掲示板。
批判書き込みをしてもすぐ削除されるからか、暗号の書きこみがいくつかありました。
こっそり一つ抜粋。

>見終わりました!
>立て続けに緊迫のシーンの連続!
>結局そのまま見とれてしまいましたよ。
>はんにんが今だ判りません・・・。
>でも、楽しかったです!!
>超最高でした!

もう一つの意味がわかりました?
これは原作の中で、こんな怪文書を読み解くシーンがあるのを引っかけているようです。
わからない人は“見”からナナメ読みしてみましょう。
(鈴木直人ファンだけのネタだが)仮にこれが創土社の“チョコレートナイト”がアニメ化した場合だったら、ブタさん語で掲示板に書かれるのだろうか。


2002年07月07日(日) ダーティペア ヴァッサーインゼルの大追跡(遙松枝蔵人/富士見文庫)

原作はいわずとしれた、高千穂さんの小説「ダーティペア」を元にしたゲームブック。
といっても、私は原作を知らなくて、「ダーティハリー」の間違いかと思っていた・・・。
今回は突っ込んだことを書くとボロが出そうだ。

舞台は宇宙に人類が散らばっている未来世界。
この世界には宇宙警察みたいなものがあって、その捜査官の中に、なぜか「ダーティペア」という仇名でみんなに恐れられる美少女2人組みがいる。この2人が主人公なのです。
このゲームブックで、主人公達が調査する事件はなんと食中毒事件。
いつも惑星全体に関わるような大犯罪を担当していただけに、2人はブーブー言いながら惑星アクアリュースに飛ぶ。
街や研究所などを、未来の車“ヴァッサーインゼル”で移動しながら捜査を開始します。
しかし無駄な行動が多いと“ヴァッサーインゼル”がガス欠になってゲームオーバー。最初は普通に聞き込みとかしようとしても、変な犯罪者に邪魔されて銃撃戦とかカーチャイスとか、結局ハデハデです。
後半は犯罪組織の関与や過激派環境保護団体の登場など事件自体も大きくなって、敵のアジトに突入する展開になっていきます。
(潜入シーンでの戦闘が、ゲームバランスが悪くて勝てない気がしますが、気のせいでしょうか。ここはちょっとずるして続けました)
そしてエンディングは3種類。
パターン1/無事事件は解決。ダーティペアという汚名も返上。
パターン2/事件の証人を死なせてしまった。捜査失敗。
パターン3/大爆発を起こしてしまい惑星アクアリュースが死の星に変貌するという豪快なオチ。
どーみても、パターン1が正解と思うのですが、少し原作の小説を読んでみると、本来はパターン3の終わり方が普通らしい。
いったいどんなシリーズなんじゃ?


2002年07月06日(土) ダブルキャスト(ソニー・コンピュータエンタテインメント)

*ストーリー*
ひょんなことから一人暮らしの学生の僕は、赤坂美月と言う記憶喪失の女の子に出会った。
身元がわかるまで、彼女は僕の部屋に居候の身となる。
一方、僕の入部している映画研究会だがこの度撮影する作品は、かつて監督と主演女優が心中事件を起こした作品だった。
女優不在により、抜擢された主役はなんと美月。こうして撮影は始まったのだが・・・。


今回はプレイステーション用ゲームソフトのお話しです。
「ダブルキャスト」はアニメ番組のようなクオリティで作られた物語のゲーム。
このタイプのゲームはヤルドラという呼び名でシリーズ化しており、これはその第1作目でした。
ゲーム内容は、物語中にときどき登場する選択肢を選んで、話しを分岐させるというもので、ゲームブックや「かまいたちの夜」などのサウンドノベルと基本は同じです。
絵は微妙にギャルゲーティスト。しかも記憶喪失の(しかもかわいい)女の子と一緒に暮らすという、男に都合のいい設定が気になるところですが、サイコホラーを含んだサスペンスストーリーはなかなか楽しめました。

「ダブルキャスト」のパラグラフ構造を分析すると、ほぼ一本道ストーリー。
ゲーム中には隠れチェック項目が存在しており、選択肢によってこれらが密かにON・OFFされます。選択肢以外でもこの内容によって展開が変わります。
くせものなのは、一見何気なさそうだが実は重要という選択肢が多いこと。
この結果が影響するのは終盤なので、どこが間違ったか気がつかずにバットエンドを迎えることが多くてフラストレーションが溜まりました。
また、過去のプレイ状況によって新たな選択肢が増えるという、サウンドノベルでお馴染みの手法はこちらでも健在です。映画館のシーンでは上映内容が変っているなど、演出の変更まであるのは面白い。

発売当時の私はかなり熱中していたようで、実家から「設定資料本・アンソロジー漫画集・ドラマCD・サントラCD・デスクトップアクセサリー用PCソフト」と関連グッズがでてきました。今見るといささか恥ずかしいけど、覚えてないなぁ。


*おまけ*
このゲームは全物語シーンのうち、今まで何%を見たかという達成率が表示されています。
これの100%達成を目指すというのが、ゲームのもう一つの目的です。
ゲームブックなら簡単なことですけど、拾い読みが出来ないTVゲームでこれはつらい。
最低でも40回以上のプレイをして、全部の選択肢を潰していくという不毛な作業を強いられます。
やっとの思いで100%達成すると、「おめでとう」と登場人物達が祝福してくれました。ただそれだけでしたが・・・。


2002年07月05日(金) ドラえもん 21世紀宇宙大冒険(三谷幸広他/小学館)

 タイトルでわかるように、あの有名な漫画「ドラエモン」がゲームブックになった本。
 ただし漫画部分を書いたのは藤子・F・不ニ雄本人ではなく、三谷幸広さんと言う方です。
 本書は宇宙のことを楽しく勉強できるというスタンスで作られた学習本なのです。
 中身は漫画のゲームブックが3話収録されています。パラグラフ数は各14。
 どれも御馴染みのドラエモン一行が、秘密道具を使いながら宇宙を冒険するお話しで、その途中途中でドラエモンが宇宙について説明をしてくれます。
 ちょっと内容を紹介してみましょう。

第一話:消えたスペースシャトル
(ここでは、太陽と月についての科学が学ぶことができます)
 スペースシャトルが行方不明になったと、テレビニュースで知ったのび太達。
 宇宙船に乗って救出に出発です。
 “願い星”でスペースシャトルを探し出しましたが中はカラッポ。乗組員は宇宙人にさらわれていました。
 タイムマシンも使った大捜査のすえ、月面裏に宇宙人の秘密基地を発見。
そこにいた宇宙人の説明によると、気分のわるくなったスペースシャトルの乗組員を、見つけて介抱してあげただけだそうです。
 こうしてドラエモン達は乗組員と一緒に、無事地球に帰りました。
 めでたし、めでたし。
 でも、どうして宇宙人が月裏にこっそり秘密基地を作っていたのかは謎のままです。
 というか簡単に信用しすぎじゃないか?ドラエモン。

第ニ話:地球を救え!わく星大冒険
(ここでは、太陽系の惑星達について学ぶことができます)
 のび太が“未知とのそうぐう機”を使って宇宙人を呼び出そうとします。
 現れたのは、凶悪な宇宙人が2人。この2人はそれぞれムテキ星とサイキョー星の最高幹部で、2つの惑星は戦争中だったのです。
急に呼び出されたことに怒った二人は、戦争で勝った方が地球を征服すると言い捨て、帰ってしまいます。
 慌てたドラエモン達。どっちも勝たないよう、戦争自体をやめさようと宇宙の戦場に向かいました。でもこちらの説得に耳を傾ける星人達ではありません。逆に襲われてしまいます。
 しかし、実はのび太達地球人に比べ、ムテキ星とサイキョー星の住民は大変弱っちかったのです。
 大暴れして宇宙艦隊をボコボコにしてから脅すと「ゆるして下さい。もうニ度と戦争なんかしません」と2人とも言ってくれました。
 「やっぱり同じ宇宙に住む一員として仲よくくしないとね」
 と最後にドラエモンの言葉。でも結局は力ずくで解決しているので説得力がないです。

第三話:星のプリンセス救出大作戦
(ここでは、ブラックホールなど遠い天体について学ぶことができます)
 クレオ星から、パトラ王女が助けを求めています。悪いロボット達に星を支配されているそうです。
 なんとロボットの親玉はジャイアンそっくり。
 “コーモンじょう”と言う薬を飲んだ本物のジャイアンがどなると、全員平伏して一件落着です。
 設定のわりにはあっさりと終わった。でも、パトラ王女が可愛かったからま、いいか。

 私はこの本を図書館で借りましたが、このドラエモンシリーズは他に恐竜島大決戦・地底大魔王の謎・ 昆虫王国大探検・動物王国を救え!がありました。
 また借りようかな。小学生向けの本ですが、なんだか大人は大人なりにドラえもんを読む楽しさを感じたのでね。


2002年07月04日(木) 君ならどうする食糧問題(M・アラビー/社会思想社)

パソコンやTVゲームの世界には、「シムシティ」や「A列車で行こう」のような経営や町作りを扱った社会的なシュミレーションゲームがあります。
これらは遊びながら社会勉強になると言う、とってもタメになるゲーム達です。
ではこの手のものをゲームブックと言う形で挑戦したらどうなるか。
「君ならどうする食糧問題」はそんな考えで生まれたような作品で、ある国の大臣が主人公というゲームブックでした。
この国は食糧難の危機に瀕しており、内政外交を駆使して食糧難を解決するのが主人公の使命なのです。
ゲーム中は主人公個人の視点は存在せず、選択肢は全て政策の決定シーンのみ。
一例をあげると、

君はまず農業政策を推進するか?外国と貿易できる産業を育ててみるか?
─農業政策を選択する。
君は荒れ地を開拓して新たな農業用地を作るか?品種改良して生産量を増やすか?
─農地の開拓を選択する。
農民同士が農地をめぐって争いを始めた。政府が介入するか?放置しておくか?
─放置しておくを選択する。
大規模農家に押され、小規模農家の経営が厳しくなった。君は───

と、こんな感じでお話しは進みます。
本文は淡々と事実だけを述べる語り口で、「飢えに苦しむ人が増えました」「国民から大臣を退任させる声が湧き起こっています」などと、どんな状況でもあくまで冷静です。ちなみに食料事情が解決するまで、ゲームオーバーは存在しません。
正しい政策を選択するまで、問題の堂々めぐりになって、進むパラグラフも循環してしてしまいます。読者はどこかの選択肢で正しい問題解決の糸口を発見しなくてはいけないのです。
しばらくプレイしていると政策がうまく当り、食料が増えることもあります。
ここで私は、貧しい国に食料の無償援助をしようと選択。すると相手の国の農業産業が潰れちゃって、一見良い行いのようだから正しい政策とは言えないという構図をわかりやすく勉強させられました。
ルールは選択肢を読み進むだけなので、ゲームブックとしてはすぐにクリアできます。(ただし一度クリアしても、経済が安定しているが農地がない国とか、貧しい干ばつの国とか、いろんな国のケースにまた挑戦できるので、もの足りないとは思いません)
内戦、食糧暴動、腐敗した役人、お金にしか関心のない地主、それに干ばつや 砂漠化、公害。
本書を手に入れたらぜひあなたの手で、これらの問題解決に挑戦して下さい。


2002年07月03日(水) かぎばあさんの家みつけた(手島悠介/岩崎書店)

この本は児童書です。
面白い事に、本書は単発ものの作品ではなく、かぎばあさんシリーズとして出版されている中の一冊なのです。
シリーズの他作品は普通の絵本なのですが、本書だけゲームブックになっています。
これは本書の前書き後書きから推測するに、ゲームブックは一つのジャンルではなく、表現の一手法という考え方で本書は生まれたようです。なかなかの実験作じゃないでしょうか。
全パラグラフはわずか12。当然複雑なルールなどなく、指示通りに読み進めるだけです。決められない人はこちらをどうぞ、と選択肢の傍にはあみだくじや迷路ゲームが書いてありました。
内容は児童書だけあって子供向け。小学校のあるクラスで班がえを行うところから、お話は始まります。先生は自分の好きな人と一緒に班を作っていいと言いました。
主人公の大介は、幸一君をじぶんの班にさそおうとしたのですが、同じ仲間の洋と美雪はのろまな幸一君がいやみたいです。さあ大介は幸一君を班に入れたいか、あきらめるか?
こんな感じで話しは進みます。全てのパラグラフが長文で、先生に怒られて主人公が登校拒否症になったり、洋君達と話し合いをしたり、考えさせられる内容です。
全体的に学校の道徳の本と言う印象で、児童書としてはいまいち私の好みではありませんが、ゲームブックの手法を利用した作者の意図は見事に成功していたと思います。
この試みはぜひとも後発につなげて欲しいものです。


2002年07月02日(火) クォーラス城からの脱出(ダグラス・ナイルズ/富士見文庫)

<本書裏表紙より>
きみの名はデレク・シャドーウォーカー。クォーラスいちのシーフだ。 ここ一年、クォーラスの民は、妖術師ハルスロンにあやつられた君主ケラル王の 残酷な圧政に恐怖の日々を送っていた。 ハルスロンが魔法の石の力をかりて君主をあやつっているらしい。 その石を手に入れれば、クォーラスの人々は静かで平穏な生活を送ることができる。 さあ、冒険の旅は始まった。 幸運を祈る!アドベンチャー・ゲームブック。


久しぶりに海外作品の紹介です。
本書の特徴はゲームブックでは珍しく、盗賊が主役という事でしょう。
王の城に一人で忍び込み、魔の宝石“イリュスティアの星”を盗み出す事が主人公の目的です。
最初に戦闘技術点・機敏度・忍び技術点の能力値を振り分け、フックつきロープや短剣など装備品を選び取ったら、すぐ城に潜入です。
冒険中は城の中でアイテムを拾ったり、休息して体力ポイントが回復する事はありません。
あくまで速やかに隠密に宝石を盗みだす事が目的。無用な戦闘も禁物で冒険に緊張感が漂います。
実際に挑戦してみると3回目の挑戦で、案外あっさりとクリアできました。ここまで正味30分しかプレイしていません。
しかし、これで終わりではないのです。本書の魅力はここから。
この作品はD&Dと言うTRPGの世界を元にしただけあって、行動の自由度が高い。城壁を越えるか排水溝から進入するかの最初の選択肢から、鍵開けに最高するかの成否まで、どの分岐もまったく違ったストーリーに進んでいくのです。
妖術師ハルスロンとの直接対決になることもあれば、顔すら会わさない事もある。
警備兵を避けながら中庭を走ることもあれば、一方でその地下の水路を孤独に歩く展開もある。
選択肢によって全然違う方法で“イリュスティアの星”の前にたどりつけます。
私は7回挑戦し内3回クリアしましたが、それぞれ違う内容が楽しめ、3度のエンディングも別々のものでした。
それから他の道よりはるかに簡単なクリア方法も発見しました。普通は考えにくい選択肢から進んだので、作者が隠しボーナスのつもりで書いたのかもしれません。

総評すると全パラグラフ数がわずか201しかないにもかかわらず、繰り返しプレイが楽しく内容が濃い作品。オススメです。
ただ、この内容だとタイトルは「クォーラス城への潜入」が正しいと思うのですけどね。


2002年07月01日(月) 普通の日記です

先週末は奥様の実家に帰っていました。
奥様は家につくやいなや、とっとと美容院に行ってしまいます。
私は義父と将棋など指していましたが、お互いヘボいので定石もなにもなし。王様なんか丸裸です。
終盤はなぜかお互いの王将が相手陣地の端にいってしまって、これでは桂馬が使えん!とかわめいていました。
結果は辛うじて私が勝利。ヘボくても当人達が楽しいからいいのです。

そして午後から私は「少林サッカー」でも見ようと駅前の映画館に向かいます。
ガーーーン。残念ながら「少林サッカー」は午前中のみの上映でした。
以前の“福岡空港まで古本買いにいったのにお店が潰れていた事件”がまったく教訓になっていません。
でも今回はそれが吉に転びました、ヒマつぶしに映画館近くの小さな古本屋に入ったのです。
汚くて無造作に本が山積みになっていて、ヘタに本を取ると雪崩にあった程でしたが、勁文社や二見書房のゲームブックが隅に置いてあるのを発見します。
・タイガー暗殺拳(二見書房)
・魔城の迷宮(二見書房)持っているけど交換用に購入。
・スーパースターフォース(勁文社)
・アテナ 幻想界の大妖魔(勁文社)
・リンクの冒険 ハイラル英雄伝説(勁文社)
・清里ペンション村 妖精狩り(成美堂出版)
・異次元エレベーターの謎(西東社)
・キングスナイト クレア姫を救え!(扶桑社)
以上を購入。なかなか珍しいゲームブックが発掘できました。
とくに「タイガー暗殺拳」は一度読んでみたかったのでうれしい。
他にもレアと思われるゲームブックがいくつかありましたが、内容があまりにもなんなので今回は見送り。
コレクターの方との交換とか、クソゲー特集でもする気になった時に買おうっと。

夜は私が運営手伝いをしている市民講座の理事会に出席。喧喧諤諤の意見交換。
終わったら奥様の実家に戻って、寝るまで買ったゲームブックをプレイする。
やってみると結構面白かったのが「清里ペンション村 妖精狩り」
ただ18禁ものなので冒険記録日誌に書いていいものかどうか。
そんな事を考えているうち、深夜になったので就寝。
なんだか趣味全開の日でした。


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