* * * 
憐凪



 水のたまり


 眺める 窓の外
 空から 零れ落ちてくる 雨の雫たち
 アスファルトに 滲みきれなくって
 流れ出す 雨粒たち


 目をつむると 浮かんでくる 遠いあの日
 アスファルトに 未だデコボコがあって
 雨が降ると できる水のたまり


 水のたまりの水滴たちを 
 長靴 脱いで 入れて歩く
 ズック ズック ズック と 音を立てて歩く
 そんな他愛のないコトが 嬉しくって 楽しかった日々


 ぴっち ぴっち ちゃっぷ ちゃっぷ ラン・ラン・ラン♪
 母から聴いて 覚えた唄だったのか
 幼稚園で習った唄だったのかしらん

 
 空から 零れ落ちる 雨粒たちを
 傘を逆さにして 道路に置く
 元に戻して わざと ずぶ濡れのびしょびしょに成った
 そんな 変なコトに 喜んで はしゃいでいた日々


 ぴっち ぴっち ちゃっぷ ちゃっぷ ラン・ラン・ラン♪
 たらふく遊んだら 小さな背中にランドセル
 右手に 傘
 そうして ずぶ濡れの長靴たちは 坂の上のお家へと 向かって歩く



 ズブ濡れの長靴の少女は
 「-雨の日は 憂うつ-」なんて言葉なんか 吐かない
 おかっぱ頭が 顔に張り付いてた 遠い日のアタシ
















2003年07月23日(水)



 七夕


「今日は 七夕ですが 残念ながら 曇りのようです」
なんて テレビのアナウンサーは 言うけれど
それは 日本から 星が見えないだけのコト

広く 壮大な宇宙では 毎日毎日
銀河系は 存在してるワケで
宇宙に 曇りも 雨も 関係ないよね

きっと 日本人には 知れない場所で
いつも ちゃんと存在してる宇宙で

織姫と 彦星の 年に1度の密会は 続いているのよね

1年に1度の 再開って どうなんだろう
物凄く 嬉しいモノなのかな

それとも 案外 
「また 1年経っちゃったね お互い 年取るね」
なんて 気軽な感じなのかも 知れないね

距離は 愛を育てているのかな
そんな歌が 昔あったよね



宇宙は 毎日 いつも其処に在って
昼間は 太陽の光が 眩しすぎて見えなくて
でも いつも 存在してて・・・

幸せなんてモノも そんな感じなんじゃないか と思ったりする
いつも 其処に在るのに 気付かなかったり 見えないだけで
案外 いつも目の前に 有るモノなのかも知れない


笹の葉に 短冊ぶらさげて 願い事をする
日本の 素敵な行事ね



織姫と 彦星に なんとなく 気付かされた そんな夜でした












2003年07月08日(火)
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