りんごでぃあ |
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│←いつもの朝。→│
夢から覚めた。10代に体験した模様と似ている。 耳を傾ける私はここに居ない。
ワインレッドの心〜じれったい〜熱視線
もっと勝手に恋したり
もっとKissを楽しんだり
忘れそうな想い出を
そっと抱いているより
忘れてしまえば
今以上 それ以上 愛されるのに
あなたは その透き通った瞳のままで
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心を持つあなたの願いがかなうのに
今以上 それ以上 愛されるのに
あなたはただ恥らうより てだてがなくて
あの消えそうに燃えそうなワインレッドの
心をもつあなたの願いが叶うのに
わからずやの 濡れたくちびるで
死にたいほど 胸に火をつけて
甘いKissで うまく逃げたね
腕の中に閉じこめたいのに
じれったい こころをとかして
じれったい からだもとかして
もっと もっと 知りたい
終わらない ふたりのつづきを
終わらない 夜までつづけて
ずっと夢をみせて
これっきりだなんて 決して言わせない 何をおびえ泣くの じれったいほどの接吻した後は 涙なんか邪魔さ ひきとめる指先 忘れられなくなる夜に踊ろう… 抱きしめて揺れる瞳に 熱い視線つらぬいて
戻っては来ないそぶりで背をむける 乱れ髪もとかず からっ風みたいに不意にからむから 嘘が下手な女だ すべてを失くしても あなたを愛していたいだけ踊ろう… 抱きしめて揺れる瞳に 熱い視線つらぬいて いますぐにあなたのままで 燃える恋に身を投げて 抱きしめて揺れる瞳に 熱い視線つらぬいて いますぐにあなたのままで 燃える恋に身を投げて§2016年02月20日(土)§ |
│←消えたい、楓珠恵。入院日記。→│
明日からまた、朝が始まる。
消えてはいけない、朝がまた来る。§2016年02月19日(金)§ |
│←ケイゾクをのぞむ。楓珠恵。入院日記。→│
私は泣きたいくらいに、ここにいたい。 いわば、泣いて泣いてしがみついて おもちゃ売り場から離れない 3歳の子どもみたいだ。 どうしても、ここで、平和に、暮らしたい。 いや、暮らす、というのは正確な表現じゃない。
時間通りに配られる食事や薬、集まる人、 午前中の 暇を持て余さないための作業療法、 時間を決めて疲れたら言えるシステムの談話、 夜の8時までトランプをする同室女子たち、 薬の量をどうしても減らそうとする女医。 優しい、がいっぱい詰まった場所。 ここに、居たい。
純粋に思う、
みな、非常識だと嗤うだろう。 じゃあ、私はどこへ行けばいいんだろうか。 答えはすぐ手元にある。 ちぐはぐな私がまだ、ここに居る。
ああ、また1日が過ぎてしまった。 ここにいられる時間がなくなっていく、寂しさ。
駐車場にポツリと咲く、 蝋梅が冷たいガラス越しに、こちらを見ている。§2016年02月18日(木)§ |
│←男難の相に遭遇、楓珠恵。入院日記。→│
本日も。入院中。 ねぇ、わかるかな。 初めて私に話しかけてきた、 昼御飯を配られる列に並ぶ男性。 S氏。としておこう。 一緒に食べませんか?と、訊いてくる。 私は笑顔で、ハイ、と頷くしかなかった。 いつも4人部屋の前にあるソファと机で、 女同士で食べる予定だった。。はずだったのに! 私は地団駄を胸の中で踏みながら S氏がエスコートして引いてくれた椅子に お盆を持って腰掛けた。勿論、辛いもの好きの私には 必須な七味の瓶を持って。 なぜか旅の話や鉄道の話をするS氏。 車掌のアナウンスまで完璧だった。私より2歳年下には 全くもって見えない、44歳ほどの年恰好。 自分自身もS(統合失調症)であり十年来の闘病生活 だと、初めましての段階で告白する人だ。 きっと、真面目すぎるからこの病気になるのだろう。 昼食をいつものスピードでいただき、 そのあと、S氏は鉄道DVDを4枚を見せ、自販機で買った 冷え冷えのリンゴジュースを私に提供した。 キハツカッテマセン、オカネハツカッテマス。と笑顔で 窓の外を見ながら、話し始める。
私は冷たい飲み物が飲みたかった!欲するもの!
鉄道の話や生い立ちなんかを、30分くらい聞いて 戻りましょうか、と言ってくれた。ラッキー。 リンゴジュースはまだ3分の2も残っていた。 そのあと、作業療法で、またS氏に会った。 楓さんすごい綺麗な組紐ですね〜!と私に話しかける。 組紐が完成して披露した後、またある男性が これ、使わないからあげる、と30分も時間を費やした作品を私の手に託した。いらないとも言えない、ノーとも言えない私をすごく後悔した。顔面は笑顔であるにもかかわらず。私はいつもこの状況に悩まされる。男性がいなくなったらいいのに、と。
どのポケットも 思い出でいっぱいの その服に あえて 手を通そうよ もしかして 思うより 案外 平気なことに 気づくかもしれない
だいじょうぶ 最悪の時は もう 過ぎているから
§2016年02月17日(水)§ |
│←ppkを目指す楓珠恵。入院日記。→│
あ、こんにちはございます、楓珠恵でございます。 今日は雨も降らずに、お出かけ日和。 というわけで、ハローワークに外出してまいりました。 入院中は肉類を欲する、と聞いたことがあったけど まさか私にまで感染しうるものだとは思わなかった。 朝食のコーンパンを食べてから、頭の中は昼食でお肉を 頂くことばかりを夢見ていた。 同室の患者は今朝も、決まったように、 携帯電話に向かって 「今日の天気は」 と呟いている。 眼鏡越しのその眼には虚ろな瞳が光っている。 楓さん、今日は折り畳み傘が要るらしいですよ、、と 振り向きざまの微妙な笑顔で、 こちらを振り向く。
私の中で決めていた予定通りの時刻に、 母が迎えに来る。 8時25分。外出届に書いたより35分も早い。 よし、この調子。 まず、祖母を迎えに行って、 叔母、従姉妹の順番に迎えに行く、 ある会に参加するためだ。 まぁざっと、1時間半ほどある デモ、インフォマーシャルとかいうマルチな人の会。 それはさておき、家にイチゴ狩りの書類を取りに帰ったら 父が最近買った木製の踏み台を使って おきまりの韓国ドラマを見ながら 踏み台昇降をしている姿が見え 滑稽で吹き出しそうになった。 血糖値が下がるんや、これやったら! と威張る父の姿は、ハムスターのようだった。 私は自分の部屋の扉も開けることなく、 花に水やりもすることなく 家を急いで飛び出して、笑った。 彼は、昨年、清涼飲料水を真夏に飲み過ぎてしまい、 一ヶ月で11キロも痩せ糖尿病と診断され、 入院をせざるを得なかった。 そこから、 ヘビースモーカーの父と、ビール好きの父は消えて、 韓国ドラマが好きな父しか残らないほどの体験をした彼は努力家だ、と私は評価している。あと、お金の癖が悪くなければ上等なのに。 HbA1cが少しでも上がると、 珠恵の料理のせいだ、珠恵のご飯を食べてたら死ぬ、 と言って、怒りを私にぶつけるのであった。 そんな、私にとっての「家」や「料理」は恐怖の種となり 私を束縛する。こういう経緯もあり、 入院中だからといって、 肉が食べたいのではないのではないかとも考えてみる。
今日のお肉は、母と一緒にランチに行った 山本というお店。イチボステーキというなんとか貴重な部位らしい。 ご馳走様でした。 私は幸せだ。
§2016年02月16日(火)§ |
│←焦燥感との葛藤。楓珠恵。入院日記。→│
今日は雨を見てきました。
歩くスピードは看護師並み、 どしゃ降りの雨の中を、縫うように速足で歩く。 アクリル版の下を何周しただろうか分からないけど 雨粒が地面に落ちてまた跳ね返る、 白い梅の花は病院の端っこで 1人雨に打ちつけられている。
私の描いてた母親像とは全く違う。 一瞬、落ち込む。
焦っちゃダメ、 休みに来たのだから、 いらないことを考えずに、 元気に私らしい自立した大人に なれるように優しさを海みたいに呑み込んで 私の中に入ってくる。
ガンバったら、上手くいくよね。 きっと。§2016年02月13日(土)§ |
│←楓珠恵、入院日記。→│
新しい場所に来て4日目の夜です。 最初は手首を切ったりかまってちゃんな楓珠恵が 出現していましたが、 今は落ち着いているようです。 誰にも支配されない小さなわたしだけの世界。 わたしのベッドは南向きで、朝日に起こされる毎日。 それがわたしの希望だったのかもしれないと、 今更になって思う。 おや、なんか慣れてきたんだね、作業までして、 あーあ、もうすぐ帰るのか、楽しかったなぁ、 人間関係うまくいく自信なんかないなぁ ポリアモや人格障害がなおるわけないけど 毎日お風呂に入ったり、子供が帰ってくるまで 起きていたいなぁ。 そんなこと考えています。考えています。 がんばれ、珠恵。 珠恵を小さくするための旅なのだから。§2016年02月12日(金)§ |
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