千羽鶴
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俺の腕って なんの為にあるんだろう
ふとそう思った
口は 人を傷つけて 愛想笑いをして 嘘をついて
でも 歌を歌うことができる
足は 俺を留まらせる事も出来るが
俺を 俺の目指す場所へと歩んでくれる
目は 見たくないものから背けることも出来るけど
俺に 美しいものを俺に見せ付けてくれる
腕は ・・・・
腕は 大切な物を守ることも 壊すことも 手に入れることも出来る
けど 俺の腕は冷めていくばかりで
今も 痛みを知ることもなく 抱きしめることも無く 此処にぶら下がっている
ただ それが悲しかっただけ
ただ それだけ
何も変わらない日常が 更に何も変わらない日常になってから 車を走らせて 降りて煙草を吸って空を仰いだ時に 俺ってば、動いてねぇなって それはいい意味でも悪い意味でもなくて 俺って、変わらず此処に居たんだなっていうか
同じところをぐるぐる回っていようが 螺旋を昇っていようが 下っていようが 俺は此処に居たんだなって ずっとそれが苦しかったけど その時は その事が嬉しかった 俺 此処に居たよ
mocco
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