フィンランド湾のヨット

2006年05月31日(水)  去年も今年も

慌しく五月が過ぎてゆきました。
春も初夏もいつのまにか終わっていて。


2006年05月30日(火)  通常営業

レッスンに行くと風邪がなおる
今回は軽症だったな
途中で首のタオルを外して
私は健康な身体に戻った


2006年05月29日(月)  白胡麻ではなく

暑くてしかたないので
お風呂場で水に浸かっていたら風邪をひいた

同様に風邪をひいているはずの人が
いろいろな用事をする音を聞きながら

寝たりおきたり寝たりおきたり寝たりおきたりして

夏のメニューは詰めたいかぼちゃのスープ
デザートはパイナップルのムース


2006年05月28日(日)  新しい友だち

半袖を着た女の子みたいな
不自然なほど自然に

日が長くなりましたね

さっきまで歩いていたあなたが
なぜヨットでくつろいでいるの?
笑い泣きさせないでください


2006年05月27日(土)  脅迫的な物欲

ホームの果ての改札口
時間ぎりぎりになって
傘を差してまで
それでいったいどうするつもりなのかと

観客席から声援を送ることなど

二人だけという充実の二時間半


2006年05月26日(金)  泣かない大人になりましょう

活動的で良いではありませんか
15分も前に着いてしまいました

緊張して間違えてしまったらしい
私も緊張しました
でも笑顔が多ければそれで良し

これからは心の中でなく


2006年05月25日(木)  どこまでもスローに

結局終わっても
終わらなくても
出来ることの分量はおんなじ
それなら予定がいっぱいの方が良い

言うわけでもない


2006年05月24日(水)  魔法のスーツケース

物が入り過ぎです。


2006年05月23日(火)  そう思うのはなぜだろう

だから私は
何を話したらよいのか
戸惑ってしまう

右側が多いと聞いていて
そうかなと聞き流して

きょう右足は鉛を流し込んだみたいに

ああこれが
乳酸なんだなって

疎まれるのはなぜだろう


2006年05月22日(月)  詩情の。なごりの。

夢を見た。

毎日が非日常で
戻っていく
日常も無いのに

熱いのは夢を見たからだ。

だからこうやって
身体を緩めたり
締めたりして

眠れ。惑わされるな。


2006年05月21日(日)  ひとりで歩く

まるで自由であるように
春が来て花は一斉に咲くのですね
空が青くて山がくっきり見える
坂道を登れば左右に海が見える

こんなにも
どこまでも
屈託が無いの?

蟹を買えなくてごめんなさい
話しかけてくれてありがとう

頭を撫でたら可愛いでしょう?
ぐっとくるのよ。ぐっと。


2006年05月20日(土)  終わりました

時間があったり無かったり
それでも
はじまってしまえば

いまはまだ
よくわからないのかもしれない

嬉しかったり
悲しかったり

何が残って
何が消えていったのか

もう少ししたら
見えてくるのかもしれない

私は太陽の手を引いて歩いて
思って手を伸ばして踏んで

そして


2006年05月19日(金)  屈託

目を閉じて
開いたら
もう起きる時間

少しずつ街が目覚めるみたいに
私の身体も
動けるようになればいい

はじめての場所は
空が広くて
空気がひんやりとしていて

少しだけ
苦しかったり

光の中に走ってゆけば
その時だけは
私は自由で
だから
それだけでいい


今日の事件
道に迷って知らない街を歩き続ける羽目になった。


2006年05月18日(木)  前の日

ここは未来の
作り物の学校みたいで
部屋は明るくてあたたかい
身体が重くて
でも軽くて
何でもできるんじゃないかって

海外旅行みたいな荷物
遠足の前の日みたいに

明日はまだ暗いうちに起きます


2006年05月17日(水)  アップル集団

五人が揃うのは今日が最後
いろいろなものごとが一瞬
消え去ったようになって
ただ無心に晴れ晴れとしたり

悪事を働くとか


2006年05月16日(火)  時間が無い

気付いたらもう夕方なので
直すべきところを箇条書きして
手当たり次第に荷物を掴んで

でも
ふっと

さびしい気持ちに襲われたり

まだ早い

いまここに居ることに
静かなこころで感謝する

感謝しよう


2006年05月15日(月)  落ち着いて考えるんだ。

身体がばらばらになりそう。

やらなければいけないことが
山積みだけれど
少し力を抜く日にする。した。

ビデオを観て、また、観て。
いまから何が出来るか。
最善を尽くすにはどうしたら良いのか。


2006年05月14日(日)  フレッシュ

払拭したかと訊かれれば
していないと答えるしかありません

テレビゲームみたいに
ひとつひとつ切り離して

走っていって終電に乗る


2006年05月13日(土)  誰に教わるでもなく

言葉を知らなかったら
ただ気配が漂っているだけで
理解することは
ないのだろうずっと
名前を付けて
知らない言葉を覚えるたびに

途切れ途切れに

私はときどき
本当にわからないんです


2006年05月12日(金)  季節が巡れば

いつものように
きちんきちんと
薔薇の咲く道を

一人で居たらわからない
こんな風に人が
生活して
話しかけたりかけられたり

「そんなに悩むなら買えばいいのに」って林檎
「花をくれる人なんていないから」ってカーネーション

私たちは
あんみつとお寿司食べて

六色の花を咲かせる

夕暮れの道を歩いて
手を振って別れる

ありがとう


2006年05月11日(木)  ミシンとアイロンと電話

何もしていないのになぜ
部屋は散らかってゆくのか

布の横幅がどんどん狭くなる
こんなに
気持が離れていて良いのか


2006年05月10日(水)  先送り

斜めになった窓から
青空が見えたり
また見えなくなったり

本を読んでいる場合ではないのだけれども


2006年05月09日(火)  私には区別がつきません。

うっすらと雨が降る。
流し台に足首を引っ掛けて
膝の後ろを伸ばしながら本を読む。
伸びすぎてときどき
膝が曲がらなくなる。

電気を点けたまま眠ってしまったらしい。


2006年05月08日(月)  小雨

むせ返るような緑の
外苑 表参道
いつもであれば
とても混んでいるはずの四時過ぎ
待合室には人が居なかった

ケアンズは先週
雨ばかりだったらしい

夏になったら
渋谷に引っ越すらしい

人形の密やかに棲息する地下
「ありがとう」と挨拶して帰る


2006年05月07日(日)  ゴールデンウィークの終わり

おでこが床についた
身体はすぐに慣れる

ふと気がつけば
もうすぐ折り返しの十年
だましだまし
生きていければいい


2006年05月06日(土)  若い女の子

それは汗だくの貞子

初夏の風
夕闇
こんな
かたちばかりの
緑なんて

人工の街

どうしようもなく
細い髪の張り付く
私は踊る貞子


2006年05月05日(金)  ミューズ

晴れ。小石川植物園。

鳥の声
パイプの煙
四色の瞳
もどかしさ

娘たちは本当に
神秘的だとあなたは言う。

ほとんど
おののきそうになる。


今日の事件
ソフトクリームのコーンの中に
紙が残ったままだった。


2006年05月04日(木)  晴天

その日は素晴らしい夏の日で
リスボンはきらきらしていたという。

今日は素晴らしい初夏の日で
東京は光り輝いていた。だろうか。

輝いてはいなかった。
光に満ちてはいたが
輝いてはいなかった。
旅行会社のポスターみたいに
均質な色で満ちていた。

聴覚がわたしの
他の感覚を鈍くする。

つまり、何が言いたいのかというと
同じような一日が流れてゆき
そして、終わったということです。


2006年05月03日(水)  新しい気持ちでもう一度

たぶん泣くんじゃないかな私

何かを変えなきゃいけないなら
最初に僕たち自身から

たぶん
泣くんじゃないかな


2006年05月02日(火)  不完全燃焼

調子が良いのか悪いのか
三拍子あるいは六拍子がとれなくて
でも
シェネシェネピケピケはとても
良かった


2006年05月01日(月)  作り込む

こんなに素晴らしいのに
辞めてしまうなんて
わたしはこれからどうしたら良いですか?

夏みたいに暑い日
男の子たちは
胸を突かれるほどに若い

わたしの髪はもう毛先10cmが瀕死です。


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