フィンランド湾のヨット

2003年02月28日(金)  守ったりとか嫌うとか

このような使い古しの
言いまわしを
成り立たせて恥じることがない
ちから せんりつ


2003年02月27日(木)  さもさもさも

さわつ美しき夕焼け
文学青年? ノー
cut in the bath 100, yes.
さもさもさもさも さも


2003年02月26日(水)  春野菜

手袋をはずして自転車
チャーハン 月壱


2003年02月25日(火)  忘れていることが多い

ネクタイのことは

間違えていないかどうか
まずコート
次に顔
椅子 カレンダー 状差し
あとはだいたい
万年筆のゆくえを見る

覚えていないことが多い


2003年02月24日(月)  啓示と受けとめる

よもや文庫にはならないであろうと
思っていたのだけれどもこれは
読みなさいと言うメッセージであるのか
これは

死霊


2003年02月23日(日)  この半日ほどを

限りなくうすく
うすく生きる


2003年02月22日(土)  からしがない

菜の花に醤油かけて食べる


2003年02月21日(金)  大走査

おもしろいものを買ってうれしい気持ち

大きなダイヤのピアスを
していて
はずして
水で部屋の丸洗いをして
ダイヤとかばんと中身を流される
水に驚いて大量発生した蟻が
机の脚を伝って登ってくるのをみて
限りなく近しい架空の人が
「いつも迷惑していたんですよ」と
恐縮するのみ

今朝見た夢。


2003年02月20日(木)  人生にBGMがあったなら

いつも音楽にあわせた生きかたをする


2003年02月19日(水)  どことなく

春の気配にエアコンを切って掃除
一期一会を心に言い聞かせる


2003年02月18日(火)  また雨が

すっぴんで外苑 雨
ひとりでラーメンを食べる

スーパーに行くのをやめて
走って家に帰った


2003年02月17日(月)  飢えない

もう 夜の神社でかれらの足音を聞いたりしない
手を打つ音に耳を澄ましたりしない
変わっていくことを楽しんだりしない

わすれる
わすれてゆく


2003年02月16日(日)  うれしかったこと

書道が昇段していたこと
親切にされたこと

里に帰る


2003年02月15日(土)  100年前の花

ミホとミチの家を
明るく飾ってくれるように


2003年02月14日(金)  なにもない日

妊娠小説を読んですごす
悲しい夢をみる
ポエトリー&DDJ
そんなあいつの独・壇・場 yeah.


2003年02月13日(木)  夢と別れる

さようなら
さようなら
さようなら
さようなら

いつかまた出会えるような雰囲気を
自分はいつも残せずにおり  小西啓


2003年02月12日(水)  死の棘ごっこ

役回りはいつもミホ
カテイノジジョウは遊びの中でだけ
ミホはわりといつも元気

気管が汚れた配水管のよう


2003年02月11日(火)  転地療養

前歯が浮いてとれそうになる
風邪を引いたような感じ
賞味期限の切れた牛乳を飲む
眠れないときは
砂糖をたくさんいれる
下の歯


2003年02月10日(月)  雨の種類

優雅なる会見と外苑の私雨
病いたわりて雨水近し


2003年02月09日(日)  油壺

痩せた人と大きな人が
私のアパートないし部屋におり
大きな人が口上を述べ
痩せた人座って人間の内臓を6人分吸い込んで食べる
「痩せているのにすごく食べられるんですね」
私が感想を言ったところ
大きな人「油壺はこのくらいで終わらせません」と
私は所在無く
窓を開けて煙草を吸っており

今朝見た夢。


2003年02月08日(土)  春のあらし

暖かい風
雨雨雨雨


2003年02月07日(金)  勇知

いとありがたきこと
ありてありがたし


2003年02月06日(木)  人生の綾により

プールに行きそびれ
整体に行きそびれ
おにぎりふたつ食べる


2003年02月05日(水)  寝ていたあいだのことは

なにもわからない
M氏は1月19日を二回生きたそうだ
私は2月5日を生きなかった

いま意味を知りたい言葉
ダゴー


2003年02月04日(火)  陥穽のスミレトーク

24時過ぎにたがが外れる
寒い寒い寒い夜だ
詩が送られてくるのは
並木道と決まっている
擦り切れた言葉を何としよう
自転車にうまく乗れるようになったなら
物忘れをしないようになったなら
真剣な顔をして彼女は
「大人ぶるのね…」と


2003年02月03日(月)  ノー・リターン

長い長い片思いのようなもの
長い長い失恋のようなもの


2003年02月02日(日)  おやすみなさい

名前をつける
その瞬間から
変質してゆく
わたしは
模範的な観客になりたい

雲の上に月が
かかっているのか
どうか
一日が死ぬ
死ぬる


2003年02月01日(土)  夕方のいろ

少し早く仕事が終わる
本屋さんの前を通るとき
あらがいがたい力がはたらく
本を前にうろうろと逡巡する
買う本を決められない
店を出ると外はもう夜
ああ


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