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2002年04月13日(土) 複雑な気持ち…

このページを作るようになってから、ピアノ指導者ばかりでなく、お子さんにピアノを習わせていらっしゃる親御さんからもメールをいただくようになりました。
そうしたメールを拝見すると、ピアノ指導者ばかりでなく、保護者の方々も、ピアノレッスンについて、いろいろと考えていらっしゃるのがわかり、心強く思うことも度々です。

でも、ピアノをお弾きにならない親御さんが、このページをご覧くださって、このページに書かれた事を参考に、お子さんにピアノをさせている…などと伺うと、本当に大丈夫なのかしら…と、心配になってしまいます。

このページは、ピアノを教える人=ピアノを弾くとはどういうことなのか、最低限のことは経験されていらっしゃる方…を対象に、それを、知らない人にどうやって伝えるか、どうやって、より良い演奏をするか…というのを考えて行きたい…というのが目的です。
前提条件である、ピアノをある程度以上弾ける…というのがない場合、このページに書いてあることを適切に理解できる…とは思えないのです。

ピアノ指導者と違って、保護者の方は、ピアノをお弾きになる方ばかりとは限りません。
それ自体は、必ずしも問題なわけではないのですが、そのような理解の元に、練習をさせられているお子さんがいらっしゃるとしたら、ピアノが嫌いになるか、ピアノを弾く事でどこかを痛めるか、幸運にしてどちらにもならなくて、ピアノの本当の楽しみを味わうのは、難しいのではないか…という気がします。

そんな可能性を考えると、ピアノを習う方が、ピアノを通じて少しでも幸せになれるように…という気持ちで始めたこのページが、逆の役割を果してしまいそうで、複雑な気持ちになります。


2002年04月11日(木) 春の勉強会こぼれ話(2)

今回の勉強会で『想い出のサンフランシスコ』を演奏してくださったMさんは、60代後半の女性です。(控えめな方なので70才と書かれていますが…)
お若い頃から音楽がお好きで、ピアノを習われたこともあるそうなのですが、その後何10年も離れていらして、昨年から、再びピアノに向かわれたい…と入門されました。
そして1年間、初心者向けによく知られた曲をアレンジされた曲集を使って、沢山のレパートリーを増やして来ました。
Mさんは楽しんでピアノに取り組まれ、その演奏もとても若々しいものでしたので、是非とも大勢の方にこの演奏を聴いていただきたいなぁ…と思い、春の勉強会での演奏をお願いしてみました。
最初は、
「私なんかが演奏したら、先生に恥をかかせてしまいます。」
と、辞退されていたMさんですが、Mさんご自身にとっても、演奏を聴く方たちにとっても、有意義な機会になる…という事を繰り返しお話ししていくうちに、今一番気に入っていらっしゃる『想い出のサンフランシスコ』での参加を決めてくださいました。

演奏の際には、非常に緊張されていらしたMさんですが、演奏を聴くことを非常に楽しんでくださって、子どもたちへのメッセージカードも、沢山書いてくださいました。
連弾に感激されていたようなので、来年は、ソロのほかに、連弾もしていただこうかしら…と考えています。

帰りに、荷物を運んで送ってくださった、高校生のMちゃんのお母様も、Mさんの演奏には特別なものを感じられたようで、
「自分が70才になった頃に、改めてピアノに向かう気力があるかしら…と思ってしまいました」
とおっしゃっていました。
確かにそうです。
ピアノは弾き続けていたい…と思いますが、しかし、それ以外のことを改めて…となると、私もどうかわかりません。
でも、何才になっても、新しいことに取り組まれる方…というのは、輝いていらっしゃいますね。
ピアノをお教えしている訳ですが、もっと大きな事を、人生の先輩から教えていただいている気がします。


2002年04月10日(水) 春の勉強会こぼれ話(1)

(2)…と続くかどうかは分かりませんが…。 (;^_^A

春の勉強会で私と一緒に連弾で『君をのせて』を弾いたR.K.ちゃんは、練習の習慣がなかなか身につかないお子さんです。
(レッスンノートの使用例の、あのR.K.ちゃんです)

今回の勉強会でも、なかなか練習してこなくて、連弾を合わせて弾けるようになりませんでした。
彼女は、今度4年生になるのですが、『努力』という言葉もその意味も知らなかったのです。
努力するってどういうことか…などという話をしながら、キッチンタイマーを使って、一人で練習する練習をさせたり…と、あの手この手でレッスンした2ヶ月でした。

そして、本番までの最後の1週間、Rちゃんは、毎日練習をしてきました。
後でお母様に伺った所によると、お母様が何も言わないのに、一人でピアノの前に座り、ああでもないこうでもない…と練習していたそうです。

本番での演奏は、そんな経緯があるとは思えないほどよく弾けていました。
そして、聴きに来てくださったこの春入門した生徒さんの保護者から、
「涙がでそうになりました。連弾で味わう美しいメロディに感激しました。」
というメッセージをいただきました。
このメッセージは、まだRちゃんには見せていませんが、きっと、大きな励みになると思います。



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