あおいの日記
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2004年12月16日(木) 本音を言うと「怖い」んです。


冬休みへのカウントダウンが始まりました。
あとレポートをいくつか書けば、あおいたちももう冬休みです。
授業の最後に「良いお年をお迎え下さい」って仰った先生が居て、
ああ、もう年の瀬なんだなって実感してます。


今年の年末は、バイトのせいで実家に帰れないEちゃんと一緒に、
除夜の鐘つきに行こうと思ってます。
お寺からそのまま神社に行って、初詣して、おみくじ引いて…
Eちゃんとは、おっきなパフェ食べようねって約束してたりとか。
今からすっごい楽しみ。

一人暮らしってなかなか季節感が無いんですけど、
それでも年の瀬は特別みたいです。






Kくんに渡すクリスマスのプレゼントは、
ネックレスのチェーンにしようかと思ってます。
それに指輪を通して、ときどき首に掛けてくれれば、十分嬉しい。



同じ学部で同じサークルで、近所に住んではいるんだけど、
学科が違って、活動時間が正反対で…
あおいがKくんにまともに会えるのは、
週末にあおいがKくんのお部屋に遊びに行くときぐらいです。

そうやって、なかなか会えないってことが、
ちょっとだけ、ほんのちょっとだけですけど、
あおいの心を落ち着けてます。

あまりいっぺんに全てをさらけ出してしまったら、
すぐに飽きられてしまうんじゃないだろうか、って、
思ってしまうんです。
それは、嫌。



できるだけ正直にいろいろ話したいとは思うんですけど、
この妙な焦燥感だけは、どうしても言葉にできなくて。
すごく頑張って口に出しても、あおいの拙い言葉じゃ上手く伝わらないんです。
「いつまであおいのこと好きでいてくれるの?」
「一生。」
「飽きたりしない?」
「飽きるわけないじゃん。」
そんな会話の繰り返し。

その言葉が今のKくんの本心だってことも、
Kくんがあおいのこと、すごく大切にしてくれてるっていうのも、
痛いくらいに分かるんですけど、
でも、それがいつまで続くのかな、とか、
あおいはそれに応えられるのかな、とか。

最近「あおいさん猫被ってるでしょ?」って言われます。
「分かる?」とか、答えて誤魔化しながらも、
すごく責められているような気分になるのは、
多分、あおいの罪悪感のせいです。




先日コラムで「付き合って楽しいのは3ヶ月まで」って文章を読みました。
…うん、
あおいには、3ヶ月もの間Kくんの心を繋ぎ止めておける自信はありません。


2004年12月03日(金) 師走


もうすぐ今年も終わっちゃいます。
街には赤と緑が溢れかえる季節になってしまいました。

去年までのあおいは、お正月はともかく、クリスマスって全然関係のない行事だったので、
今年、予定があるのが少し居心地が悪い気分さえしてしまっています。

Kくんに、クリスマスに何が欲しいかって聞かれたので、
「おそろいの指輪が欲しい」
って、ちょっと考えた後、答えてみました。


多分、あおいがKくんを好きなのは、本当だと思う。
でも、なんでこんなに自信がないんでしょう。
「指輪」にしても、あおいはKくんのモノだっていう、ある意味飼い犬の首輪みたいな、
そんな「印」が欲しいと思うだけなんじゃないか
とか。



クリスマスって、そんなに特別な日なんでしょうか。
Kくんがバイトで忙しそうだったから、あおいは
「別に26日以降だっていいよ?」
って言ってみました。

あおいにしてみれば、Kくんと一緒にご飯を食べに行ければ、それでいいんです。
別にクリスマスでなくたって、全然構わない。
でも、彼は頑なに、
「クリスマスじゃなくちゃダメ」
って言います。それは、あおいの言う指輪と同じように
「クリスマスを一緒に過ごす女の子」
が欲しいだけだったんじゃないかって、

やっぱりすごく不安になる。



あおいが前に一度だけ「別に周りに言いふらすようなことじゃない」って言ったせいでしょうか、
Kくんは他の人に対しては、未だに
「今年のクリスマスも一人で寂しい…」
って言い続けてます。

もしかしたらそれはあおいに遠慮してのことなんでしょうか。
でも、もしKくん自身の「メンツ」をおもんばかってのことならば、
あおいはKくんにおそろいの指輪なんて言ってられなくなる。


すごく、嫌。


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