命の危機と3045円。 |
飲食店で働いてて怖いと思うのは、何か問題が起きた時 最悪の場合は人の命に関わるってこと。例えば食中毒とか。 異物混入もそうですね。 だからそんな事態が起きたら、やはり少しは気が動転します。 冷静なつもりでも冷静じゃなかったかもしれない・・・
今日、一人の女性客から「麺のどんぶりの中に異物が入っている」とクレーム。 見ると何やら木の破片みたいなもの。(つまようじが折れたみたいな感じでした) とにかく平謝り。 謝罪してもう一度作り直すと言ったところ、そんなに食べられないとの返事。 こんなケースでは大抵の場合、お客様は文句を言って帰って行く。 「もう結構です。」って感じが多い。 ところがこの方、 「も〜何でこんな物が入ってるの?やだわ〜気持ち悪くなってきちゃった・・・」 と、かなり困惑した様子。 そんなに気分を害されてしまったんだと思ってさらに謝罪。 胸元に手を当てていて本当に気分が悪くなったのかも、と心配になったが 食べかけのまま下げてしまったので「何かお持ちしましょうか?」と言ってみた。 すると「杏仁豆腐は食べやすいかしら?口直しに喉越しいいのが良いわ」との返事。 確かに気分悪いならデザートとか飲み物がいいかも・・・と思い、 すぐに用意して持って行くと、今度は 「シューマイって持ち帰り出来るの?」 ちょっと異物の話からそれたので気分も落ち着いたのかもしれないと思いながら メニューを見せてシューマイの種類を説明。 蟹シューマイ(二人前)をテイクアウト。
そしてお客様はお帰りに。 レジの所でうちのスタッフと何やら会話。 どうやら麺と杏仁豆腐のお勘定はいらないと説明していたらしい。 私が近付いて行くとその方は 「ところでお宅はこういう事をどう考えていらっしゃるの?」 こっちはひたすら謝るしかないわけで、この時もやはり平謝り。 お客様はやはり困惑した様子で 「気が付いたから良いけど、気付かず食べて喉にでも刺さったら大変なことでしょ?」 仰る通りです。救急車呼ぶような騒ぎになったかも。 「もし喉にでも刺さったらと思うとゾーっとして・・・」 それでお客様は気分が悪くなったんですね。 「今でも心臓がドキドキして足の震えが止まらないわ」 (そういって傍にあった椅子に座り込む) ・・・・・・・・ かなり時間が経ってますけど。。
そして結論。 「一歩間違ったら命に関わったかもしれないんですよ。 そう考えたら、全額責任取って頂くのが当然じゃないんですか?」
料理に異物が入っていた以上はこちらに責任があります。 だからお客様からこう言われたら、そうするしかないわけで・・・
結局その方から一円も頂きませんでした。
帰り際、テイクアウトのシューマイを持って 「じゃ、これ頂いていくわね。美味しかったらまた来ます。」
・・・・・・・・・・やられた。 ダマされた。絶対ウソじゃん。
もちろん証拠はないです。 異物は本当に入ってたかもしれない。 今までにもこんな事はありました。
だがしかし!一歩間違ったら命の危機にさらされたかもしれないのに 異物見つけた後で同じ店で口直しやらテイクアウトやら 追加オーダーするのがおかしい! 帰る時にまだ足の震えも止まらない程ドキドキしてたんなら 呑気に杏仁豆腐食べてシューマイ頼んだりしますか!?
異物入ってて不愉快な思いして帰る客が(随分経ってから来る事はあっても) 帰り際に「また来ます」なんて、まず言いません。 今まで一度も聞いた事ありません。
第一、年配の女性にしては食い過ぎ!(ま、個人差はあるけど) 赤ワイン、春巻き、八宝菜を最初にオーダー。 追加で麺。(これに異物が入ってた) 口直しのデザートに杏仁豆腐。 そしてシューマイをテイクアウト。 何か初めから計算ずく?
小計2990円。税込み3045円、踏み倒されました。
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2003年11月22日(土)
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