赤子の声を聴けば、ひきよせられ
幼子の手を引けば、なやまされ
児童の頬をすれば、なごまされ
異性に触れれば、とろかされる
全て仕組まれたことだ
生物として仕組まれたことだ
私ではない。けれど、私に置き換えられている
そもそも、私が生物としての仕組みの中から出発している
ひきよせられ、なやまされ、なごまされ、とろかされる、から決別はできない
できるのは、ただ、遠ざかることだけだ
食べないことはできない、死んでしまうから
しかし、食べるものは選べるし、量を少なくすることはできる
ただただ、死の仕組みから遠ざかりつづけることはできない