中学時代などに初めて付き合いだして、そのまま結婚する、というような他の可能性を探らないのは、豪快だ。
病弱で感情の激しく女々しい私には、とっても不安で出来たもんじゃない。
大暑などのプールで何時間も泳ぎ出して、そのまま布団になだれ込む、というような肉体の疲労に任せるのは、豪快だ。
強迫性で毎日の激しいノルマに追われる私には、とっても不満でできたもんじゃない。
結局、不安、不満の虜なのが私なのだ。
この私を何とか肯定しよう、という人生の歩みだったように想われてならない。
夏の香りに包まれて、午睡に落ちる意識のなかで
私が 私が 私が
落ちる意識のように無くなっていく
のだろう
のだろう・・・か
このように落ちゆくだけで
何もなくなっていく
狂わないのだろうか
どうして私はこんなにも戦慄(せんりつ)しているのに、狂わないのだろうか
食う、寝る、遊ぶ、働く、・・・
どうして平然とできるのだろう
真夏の香りに取り囲まれて
後何度、落ちる意識に身を任せることになるのだろう
後何度だけ、この救いに身を任せるのだろうか