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「 僕はまたこの世界の現実を生きない 」
2010年12月15日(水)



 僕はこの世界の現実を生きていない。

 この世界の現実に僕の夢や幻想を織り交ぜている。

 現実の生々しさ、激しさ、もがき、苦しみを感じられないじゃないか。

 

 僕はこの世界の現実を生きていない。

 僕がこの世界の誰かのためにいきる、などという、哲学者宗教や思想や文化に誤魔化されているのだ。

 どうしようもなく

 どうしようもない

 もどかしさ、もぞかしさ、インフルエンザや風邪の時だけなのだ。

 僕はまたこの世界の現実を生きない。

「 私の学問的好奇心の終わり 」
2010年12月01日(水)



仏教的唯心論、二度の止揚が現在でも有効である。
世界の創造者の可知問題や単純な悪の問題に縛られない、という意味において。

仏教的唯心論が未来永劫、有効であろう。
単なる物質の塊と意識を持った生命体の差が自然科学の方法論では解明できない、という点において。

仏教的唯心論が私の問題意識の中で、有効ではない。
単なる物質の塊と意識の両面にこそ真理がある、ことが自然科学の積み上げてきた可知の総体、という結果において。

私は真理が知りたいのだ。ただの平凡だとしても。
私は真理が知りたいのだ。心理や集団や社会などではなく。

人類が到達しうる最高の可知性は自然科学に存在し、その自然科学が方法論的に限界を持っている、と知り、そこから世界のあらゆることを眺めた時、私の学問的好奇心、向学心は終わってしまった。

後は、瑣末な、猥雑な、愚雑な、粘性を持った事物たちが転がっているだけだった。
私の肉体も、家族も、過去のあらゆる本たちも、色あせてしまった。

ここに色付けするのは簡単だ。
他人のために、他者のために生きればいい。
それもまた、色あせたものでしかなく、それを受け入れるのもまた、勇気ややる気や恩義や、そういう猥雑なものでしかないのだけれど。


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