全てが静止したかのような冬空の窓越しに行きつ戻りつの黒髪豊かな白磁の君
その合理的な表皮なぞ内臓の情動で押し潰すのは政治体制の権力構造の比喩の如くに醜く美しくその
如何ともし難いという絶望も完全に牛耳る全能すらも一瞬で裏切る白磁の君
執筆者:藤崎 道雪
大好きです 大好きです 大好きです と繰り返す白磁の君
指で撫でとろうとしたら直ぐにでも消えてしまいそうな頬のうっすらとした林檎色のその
大好きです 大好きです 大好きです と見つめて、言葉で求めない白磁の君
執筆者:藤崎 道雪
最も大切なる母性が放出した貪婪(どんらん)さで甘え、依存、不合理、酩酊(めいてい)、忘我を彷徨(さまよ)いだす白磁の君
俯(うつむ)きだす黒い眉毛、締まりだす唇は小さな蜜柑のよう、鼻の穴が鎖骨を向くようになれば、もう其処には今までのおでこの暖かさも割れる様な笑顔も、貴方らしい献身も消えうせる
抱え込んだ奔流(ほんりゅう)を射幸心でも、恐怖心でも、ゲーム脳でも、薬物依存でも何にであったとしても逃がして欲しい白磁の君
執筆者:藤崎 道雪