感想メモ

2013年01月31日(木) かっこうの親 もずの子ども  椰月美智子


椰月美智子 実業之日本社 2012

STORY:
シングルマザーの統子は4歳児の智康を育てながら編集者として忙しい毎日を送っている。智康は離婚した夫が子供を持てない体だったためAIDで生まれた子供で…。

感想:
 AIDというのは、配偶者ではない人の精子を提供してもらって子供を産むという治療のことで、統子の息子はそのようにして生まれた。そして、そのことが原因で、夫と別れることになり、統子は一人で子育てをしている。

 忙しい中で、子供が鬱陶しいと思うこと、保育園でのママさんや子供たちとのかかわりなどなど、子育てをしている人なら、わかるわかると思うような内容が多いと思う。

 統子は自分のソウル・メイトのようなものが自分の子供であることを前世療法で知る。そんなことを知る前から、やっぱり子供は鬱陶しい存在でありながら、子供に何かあったら生きていけないのではないかと思うほど、愛おしい存在でもあることを知っている。

 最後に親友のお子さんの突然の死が描かれ、子供を持つ、子供を産む、子供を無事に成人するまで育て上げることがどれだけ難しいことで、恵まれていることであるのかを感じさせる。

 子供を産んでから、前よりますます子供たちの死について穏やかではいられない自分…。改めて子供が今ここにいるというのは本当に恵まれていることなんだと思わされた。

 が、やっぱり忙しい毎日に翻弄されていると、子供のことをないがしろにしてしまったりするんだよね…。反省。



2013年01月15日(火) フリーター、家を買う。 スペシャル


 一体いつ録画したんだ?というくらい昔に撮ったものをようやく見られた。

 話の内容を結構忘れていたので、登場人物に若干これ誰だっけ?と思うような人もいたけれど、わかりやすい内容なので、すぐに入っていけた。

 家族の大切さとかに目が向けられていてよい話だった。



2013年01月10日(木) 2012年 今年の10冊

 これまで本のベスト10としていたけれど、あまりにも読書数が少ないのと、順位をつけるのもなんなので、今年の10冊と改めてみる。

 2012年は今まで読書をしてきた中で最低の読書数だったと思う。総読書数が44冊。マンガは4冊のみで、本は40冊。育児関連本なども多く、ここに感想を書かない作品も多かった。

 授乳をしていた頃は、授乳時間を読書時間にあてることができた(本当は授乳中にそんなことをしてはいけないらしいが、息子は飲みながら大体寝ていたし、私も本を読んでいるときが一番心が休まる時間だった…)けれど、授乳回数が減り、最終的には夜寝る前に1回飲むだけに。

 そうなると授乳は暗い部屋で行うため、必然的に本を読む時間がゼロに。さらに授乳が終わったので、授乳中に本を読むことがなくなった。

 息子はお昼寝もあまりしなくなり、読書時間が作れない。たまに息子が遊んでいるときに本を読もうものなら、自分の絵本を持ってきて「読んで読んで」と催促されて、読書ができるのは、どこかへ出かける時の移動時間(夫に息子を見ていてもらい)とか息子が寝てしまって時間がある時とか…。

 図書館で借りた本も期限までに読み切ることができず、せっかく予約して長期間待って手に入った本も返してしまったりということが続いた。

 それでも、とりあえずそんな中で選んだ本なので、案外内容は濃かったのかな? もちろん、何だか似たようなタイプの本が続いたところでは、いまいちどんな内容だったか思い出せない本もあるけれど。

ということで、2012年の10冊…。

★感動系
・永遠の0(ゼロ)  百田尚樹  2月
・漁港の肉子ちゃん  西加奈子  3月
・スウィート・ヒアアフター  よしもとばなな  4月
・舟を編む  三浦しをん  5月
・トライアウト  藤岡陽子  7月
・ナミヤ雑貨店の奇蹟  東野圭吾  8月
・下町ロケット  池井戸潤  11月

★大人の青春系
・虹色天気雨シリーズ  大島真寿美  2月&7月

★ミステリー系
・新月譚  貫井徳郎  9月
・マスカレード・ホテル  東野圭吾  9月

 こう見ると、やはり前半の方がいろいろ読んでいるのかな。授乳が終わった今年後半は本当に読書してないかも…。

 2013年もなかなか本を読んだりできないかもしれないけれど、少しでも良い本に巡り会いたい!











2013年01月07日(月) ことり  小川洋子


小川洋子 朝日新聞出版 2012

STORY:
小鳥の小父さんと呼ばれる一人の身寄りのない男性が死んだ。その小父さんの死までを描く。

感想:
 「猫を抱いて象と泳ぐ」や「人質の朗読会」を彷彿とさせるような作品なのかな…。

 孤独…。さびしい話である。

 でも、目が離せない。そして、つい読んでしまう。

 でもでも、最後は孤独に死ぬことが冒頭で明かされているわけだし、あまりよい展開になるとは思えない。

 図書館の司書との淡い恋心…。それもかなうこともないし、ほかの人とも積極的に交わろうとしない小鳥の小父さん。

 この生き方では孤独死は仕方ないのだろうか…。

 独特の世界観は好きだけれど、もう少し明るい話が読みたいような気もする。


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