○プラシーヴォ○
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結局トレーニング当日までLINEはこないままで
なんて言われるのかと思ってたら
トレ前の会話の中で、スマホを見て
『あ、送ってなかったか』
って小さい声で言っただけ
謝罪もなにもなく、それでスルー
他の人に対しては誠実そうなのに
なんか、私に対しての態度が適当すぎる気がして
腹が立ってくる
ほぼ一週間モヤモヤしていた私がばかみたいだ
いらないことにエネルギーを使ってしまう
パーソナルのあとのLINEがまだこない
もう丸2日
恋人からの連絡を待つように
モヤモヤと待ってしまう
これがトレーナーだからいいものの
本当に彼氏だったら私の生活が終わってしまう
執着を無くしたい
異性に対しての渇望が、全然昔と変わってないことに
絶望する
今日もパーソナル
相変わらずトレーナーはイケメンで早口で時々何を言っているのか
頭がパンクしそうになる
いくつか種目が終わり、次は壁に背をぴったりくっつけて
手を上下させる運動です、と見本をみせてくれた
背中も腰も全部ぴったり壁に押し当てた状態だと
腕が動きにくくて簡単そうに見えて結構疲れる
『じゃあ補助しますね』
と、トレーナーが私の前に立って私の両手を持ち
いっちにーいっちにーと上下させる
壁ドンのような謎の体制に頭がパニックになる
ああはやく、痩せたい
痩せて少しでもきれいになりたいと
こんなに思った瞬間はない
会社で女性は私と、もう一人一回り以上年下の女子
この後輩ちゃんがめちゃくちゃ目鼻立ちが整っていて
でもまったく男性とかに媚を売らず無口
今日、たまたま2人きりになったときに
『今日、〇〇さんから飲みに誘われたんです。▲▲くんも一緒に』
と言われた
心のどこかで、この子は愛想がいい方でもないし
事務所の中では私の方が頼りにされて好かれていると思っていたのにと
少しショックを受けた
近くにある取引会社の女子と、この男性2人が仲がいいらしく
その女子が後輩ちゃんを見かけて、一度しゃべってみたいと思ったとのこと
どこまで本当か分からないけど、私はやっぱり必要とされてないんだなと
胸がうずく
でもきっと昔だったら、地の底までも落ち込んでいたかもしれないが
思っていたより大丈夫だった
たぶん私が後輩ちゃんと同じ歳くらいだったら、死ぬほど傷ついていただろう
だけど今はいいのか悪いのか
『そりゃこんな飲み会を断ってばかりいるおばちゃんを呼びたくないよね』
と、あきらめがつく
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